アムンディ・ヨーロッパ通信~東地中海のガス田開発をめぐる対立とは?

2020/09/11

 

EEZの対立から発生

南欧7ヵ国(フランス、イタリア、スペイン、ポルトガル、ギリシャ、キプロス、マルタ)は10日、東地中海で天然ガス田の試掘を続けるトルコに対して、EU(欧州連合)による制裁も辞さないと警告しました。対立は東地中海を囲む各国が主張するEEZ(排他的経済水域)の食い違いから発生しています。エネルギー開発という、関係国にとって重要な利害が絡んでいるだけに互いに譲らず、各国の軍事プレゼンスが強化されるなど、緊張が高まっています。

大きな埋蔵量も影響

東地中海の天然ガス田は2000年代以降に開発が本格化した、比較的新しいガス田です。推定される埋蔵量は、米国による地質調査によると約9.8兆立方メートルで、世界の推定埋蔵量である約196兆立方メートルの5%を占めます。ちなみに、日本の天然ガス年間消費量は約1000億立方メートルであり、埋蔵量の大きさが推し量られます。制裁の応酬や、軍事衝突に発展すれば経済にも影響が出かねず、特にトルコにとっては大きな地政学的リスクといえます。

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