アムンディ・ヨーロッパ通信~夏場以降の景気底打ち回復あるか?

2020/06/19

 

経済はまだ全滅状態

コロナ禍の中、欧州各国は徐々に経済活動を再開していますが、実態がどうなのかをリアルタイムで把握するのは難しいです。こうした中でドイツの調査機関ZEW(欧州経済研究センター)の発表する景況感指数は速報性が高く、18日に6月値を発表しました。指数は期待指数と現況指数があり、注目度が高いのは期待指数ですが、現況指数で足元の実態を確認できます。現況指数は-89.6でした。1月以来、5ヵ月ぶりに前月比上昇しましたが、この水準は、まだほとんどの人が景況感が悪いと回答していることを意味し、経済はまだ全滅に近い状態であることが分かります。

1~2四半期後に回復へ?

一方、期待指数はさらに上昇し、58.6となりました。この水準はリーマンショック後、欧州債務危機後などにも記録されており、景気の急回復を示唆していると考えられます。期待指数と現況指数との関係が必ずしも安定していないものの、広く見て3ヵ月~1年後には期待指数の示した方向に景気が推移すると見られます。今回も、このまま順調に経済活動の再開が続けられるならば、1~2四半期後には景気回復が見えてくると予想されます。

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