アムンディ・ヨーロッパ通信~金利低下目立つイタリア、ギリシャの財政事情

2019/07/12

極まる「イールドハンティング」

米国で利下げが近付いたのに加え、ドラギECB総裁の、インフレ目標達成のために追加金融緩和を厭わない旨の発言もあり、金利低下が加速しています。こうした中、信用力が比較的低い国債にも投資資金が流入し、10年国債利回りはイタリアが1.7%台と、政局不安で利回りが急上昇した2018年5月以来の水準に低下、ギリシャは2.2%台で史上最低です。主要国の長期金利が軒並みマイナス圏に低下する中、少しでも高い利回りを追求する「イールドハンティング」が極まっています。

イタリア、ギリシャの実情

いずれも財政収支は改善しており、ギリシャは2年連続で財政黒字です。イタリアは2020年予算をめぐってEUと対立していますが、財政赤字対GDP比は2018年は2.1%と、ユーロ発足後では3番目に低い水準です。財政は改善しているといえます。一方、政府総債務残高対GDP比が高く、2018年末ではイタリアが132%、ギリシャは181%です。EUは引き続き債務残高削減のために監視を強めるとしていますが、両国とも景気を刺激することで税収を増やし、財政を立て直そうとしており、今後のEUとの交渉次第ではまだ波乱含みです。

201907121

アムンディ・マーケットレポートはこちら

http://www.amundi.co.jp/report/list.html

アムンディ・ジャパン株式会社
アムンディ マーケット・レポート   アムンディ・ジャパン株式会社
グローバル経済、金融政策、マーケットなどの動向、展望を、投資家の皆様に向けてタイムリーに分かりやすく解説します。本体であるアムンディ・パリからの経済、市場等の見通しも随時ご紹介します。
当資料は、アムンディ・ジャパン株式会社(以下、弊社)が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり、投資勧誘を目的に作成されたものではありません。当資料は法令に基づく開示資料ではありません。当資料の作成にあたり、弊社は情報の正確性等について細心の注意を払っておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。当資料に記載した弊社の見通し、予測、予想意見等(以下、見通し等)は、当資料作成日現在のものであり、今後予告なしに変更されることがあります。また当資料に記載した弊社の見通し等は将来の景気や株価等の動きを保証するものではありません。

アムンディ・ジャパン株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第350号
加入協会:一般社団法人 投資信託協会/一般社団法人 日本投資顧問業協会/日本証券業協会/一般社団法人 第二種金融商品取引業協会

このページのトップへ