アムンディ・ヨーロッパ通信~英国次期政権の課題と今後の展望

2019/06/21

保守党党首選の状況

メイ首相が6月7日に保守党党首を辞任し、党首選挙が実施されています。6月13~20日で5回議員投票が行われ、ボリス・ジョンソン前外相とジェレミー・ハント外相の2人に絞り込まれました。6月22日から党員投票が始まり、7月22日の週に結果が発表されます。現時点ではジョンソン氏が半数を超える票を獲得し優位です。メイ氏は次期党首選出後首相を辞任し、7月末にも次期首相が決まります。英国下院は保守党と民主統一党(北アイルランド地域政党)が協力して過半数の議席を占めており、新党首が首相に就任することになります。

次期政権は短命に終わる?

次期政権は10月末に控えるEU離脱期限までに、方針を明確にすることが最大の課題です。ただし、保守党はEU離脱をめぐる混乱で支持率が急落しており、早晩、国民に信を問うことを求められるでしょう。現在は二大政党の一方である労働党も支持率が急落し、「決められない政治」に対する国民の強い批判を浴びています、代わって親EUの自由民主党と強行離脱派のBrexit党が急速に支持を伸ばしており、近々議会の勢力図が大きく変わる可能性もあります。

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