加賀電子(8154)成長投資フェーズ

2026/05/20


2026年5月14日、独立系エレクトロニクス商社大手の加賀電子は2026年3月期の実績を発表している。売上高および純利益で過去最高を更新している同社は、決算発表と同時に配当金予定を130円(配当性向22.6%/DOE 4.2%)から140円(配当性向22.3%/DOE 4.5%)へと増額修正しており、2025年3月期との比較で30円の増配を行うとしている。一方、2027年3月期に対する会社予想では、売上高および純利益の双方が減少することが見込まれている。背景として挙げられているのは、スポット販売による寄与が剥落することに加え、2026年3月期に対して計上されている負ののれん発生益も剥落することである。ただし、一過性の要因によるインパクトを除いた場合においては右肩上がりでの業績モメンタムが継続することが明らかになっている。更には、決算発表の翌日に公表されている新光商事(8141)に対する公開買付けに起因するインパクトは、会社予想の前提に織り込まれておらず、この反動減局面においても成長基調を維持するという方向性を一段と補強することになる見込みである。新光商事は半導体・電子部品分野に強みを持つ独立系エレクトロニクス商社であり、産業機器、自動車、FA関連などといった同社が中長期的な観点において強化を進めている高付加価値領域との高い親和性を有している。また、同社のEMSビジネスにあたる、アセンブリ事業を手掛けていることからもシナジー効果が期待できる。同社の中期経営計画では、オーガニック成長に加えて、M&Aを通した事業規模の拡大と収益基盤の多層化が成長戦略の中核に据えており、今般のM&Aは2025年7月に実施した協栄産業に続く大型案件として位置付けられている。

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