マックハウス<7603>経営環境厳しく、既存店売上高が落ち込む

2018/07/24

経営環境厳しく、既存店売上高が落ち込む
リ サ ー チ ノ ー ト
(株)QUICK 佐久間聰

今期1Q は9%減収、営業損益は58 百万円の赤字
今19/2 期1Q(18 年3~5 月)の単独業績は、売上高が前年同期比9%減の71.4 億円、営業損益が58 百万円の赤字(前年同期は1.1 億円の黒字)だった。
売り上げ面では、今期1Q 末の店舗数は413 店舗と赤字店舗の閉鎖で前期1Q 末の427 店舗から減少したことに加え、既存店売上高が前年同期比8.7%減と落ち込んだことが響いた。既存店客数は同4.2%減、既存店客単価は同4.7%減だった。中・低価格帯のカジュアルウェア市場では、低価格化による競争激化に加え、消費者の生活防衛意識が依然として高く、経営環境は厳しい状況が続いている。高価格なNB ジーンズの需要が低迷しており、NB ジーンズが主な来店動機となる旧来のマックハウス業態は不振。旧来のマックハウス業態は同社の店舗数の大部分を占めており、その多くが郊外ロードサイドに立地しているが、総じて老朽化しているうえ、小型で品揃えに乏しい。会社側は、今期1Q には大型店舗「マックハウス・スーパーストア」、「マックハウス・スーパーストア・フューチャー」を計6 店舗新規出店しており、店舗の大型化を進めている。しかし、まだ大型店舗の数は少なく、旧マックハウス業態の不振を補えていない。なお、新たな取り組みとして、小型店舗の新業態「マックハウス・アーバンストア」を1 店舗オープンした(今年4 月、千葉県)。
商品別売上高は全体的に不振。メンズは、トップスが同5.3%減、ボトムスが同14.1%減、レディースも、トップスが同4.8%減、ボトムスが同15.3%減と特にNB ジーンズほかボトムスの落ち込みが大きい。キッズは同7.6%減、その他(インナー・レッグウェア、ビジカジ、雑貨など)も同10.4%減だった。
利益面では、今期1Q の売上総利益率は53.0%と前年同期の52.9%から若干向上した。中国から人件費の安いアセアン諸国等への生産地のシフトなど商品調達改革が進展しており、値入率の改善が継続している。しかし、減収の影響を補えず、売上総利益は大幅に減少。販売費および物流費などの削減に努めたものの、家賃など固定費の負担で販管費の削減効果は限定的となり、営業損益は赤字となった。

今期1Q の業績悪化等を考慮し、会社側は今19/2 期上期および通期の予想を下方修正
会社側は今19/2 期上期および通期の単独業績見通しを下方修正。上期は、売上高は期初予想の148.3 億円→139.6 億円(前年同期比8%減)へ、営業利益は同1.0 億円→1.5 億円の赤字(前年同期は15 百万円の黒字)へ、それぞれ引き下げた。通期も、売上高は同311.0 億円→302.3 億円(前期比2%減)へ、営業利益は同4.7 億円→2.2 億円(同2%増)へ、それぞれ引き下げた。
上期予想を下方修正したのは、今期1Q の業績悪化(特に売上構成の大きい5 月の既存店月次売上高は前年同月比16.3%減と落ち込んだ)に加え、続く2Q(18 年6~8 月)も引き続き厳しい状況が続くと想定しているため。2Q も競合他社がバーゲンセールを前倒しで実施しており、18 年6 月の既存店売上高は前年同月比6.3%減(既存店客数は同5.1%減、既存店客単価は同1.3%減)だった。会社側によれば、経費削減のため、新聞広告を大幅にカットした影響で売り上げは減少した。
一方、通期予想については、上期予想を引き下げたことに伴い、下方修正したが、今期下期(18 年9 月~19 年2 月)の見通しについては期初予想を据え置いた。会社側では、下期に競争力のある新商品投入等を予定しており、巻き返すことができると説明している。なお、通期の出退店の見通しについて、概ね期初計画通り(今19/2 期末の店舗数は、大型店舗を中心に出店数30 店舗、退店数15 店舗を予定しており、差し引きで前18/2 期末比15 店舗増の425 店舗を計画)で推移する見込み。通期の売上総利益率も52.5%(前18/2 期は51.7%)を想定しており、期初予想を変更していない。

当研究所も会社側修正後予想と同額へ下方修正。今期は減収、営業利益は前期並みへ

→302.3 億円(前期比2%減)へ、営業利益は同4.7 億円→2.2 億円(同2%増)へ、それぞれ引き下げる。今期1Q の不振に加え、2Q に入り6 月も厳しい状況が続いているため、会社側の修正後予想を妥当と考え、会社側の修正後予想と同額を見込む。
前期比では、前回予想は増収、営業増益を見込んでいたが、今回は減収、営業利益は前期並みを見込む。売り上げ面では、店舗数は増加(前18/2 期末実績410 店舗→今19/2 期末見通し425 店舗)するものの、競争激化で既存店売上高が減少することから減収を予想。利益面では、売上総利益率は前18/2 期の51.7%から52.5%へ向上するが、減収が響き、売上総利益は減少へ。しかし、販管費の削減により、営業利益は前期並みを確保する見通し。
会社側は当面、大型店舗の出店を強化する方針であり、当研究所でも大型店舗の出店は業績に貢献すると考えているが、衣料品の低価格化や人件費の水準上昇など経営環境は厳しい状況が継続している。外部環境の悪化もあいまって、大型店舗の効果は薄れていく可能性がある。一方で、今年4 月にオープンした小型店舗の新業態「マックハウス・アーバンストア」は順調な様子。会社側はアーバンストアに手応えを感じており、7 月20 日には2 号店(佐賀県)がオープンした。今期下期に予定している競争力のある新商品投入等に加え、アーバンストアの今後の展開など会社側の取り組みに引き続き注目したい。
来期(20/2 期)の単独業績予想について、当研究所では、売上高は前期比8%増の327 億円、営業利益は同2.9 倍の6.3 億円を見込む。前回予想を暫定的に据え置く。20/2 期末の店舗数は今19/2 期末予想から15 店舗増(新規出店数30 店舗、退店数15 店舗)の440 店舗を想定。売上総利益率は商品調達改革の進展などで53.0%と今19/2 期当研究所予想(52.5%)から向上すると想定する。

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