オンコリスバイオファーマ<4588>従来予想の赤字幅が圧縮。ウイルス療法に注目の動きも

2015/11/30

従来予想の赤字幅が圧縮。ウイルス療法に注目の動きも

リ サ ー チ ノ ー ト
(株)QBR 豊田  博幸

15/12 期 3Q 累計は 7 億円の営業赤字だが研究開発は順調に進展
15/12 期 3Q 累計の単独業績は、売上高が 19 百万円(前年同期は 7 百万円)、営業損失が 7.0 億円(同 5.2億円)。セグメント別に売上高をみると、医薬品事業の売上高は無かったが、検査薬事業において、OBP-401(テロメスキャン)や OBP-1101(テロメスキャン F35)が CTC(血中浮遊がん細胞)検査用に販売が計上された。営業損失が拡大したが、医薬品事業を中心に研究開発を進めたことが大きな要因。研究開発費は14/12期3Q累計1.9億円→15/12期3Q累計3.5億円。主な実績としては、腫瘍溶解ウイルスであるOBP-301(テロメライシン)において、肝臓がんを対象とした PhaseⅠ/Ⅱ臨床試験における最高投与量群への投薬開始。OBP-801(エピジェネティックがん治療薬)において、他の治療法に抵抗性を示す進行性の固形がん患者を対象とする PhaseⅠ臨床試験を進行中。抗 HIV(ヒト免疫不全ウイルス)剤 OBP-601 においては、FDA(アメリカ食品医薬局)と PhaseⅢ臨床試験の実施方針について打ち合わせを継続。新たな提携先の獲得に向けた交渉を進めている。研究開発の内容に関しては、概ね当初の計画通り、順調に進展したようだ。
財務面をみると、有利子負債が14/12期末5.1億円→15/12期3Q末4.0億円。同様に自己資本比率が87.2%→88.3%、D/E レシオ(有利子負債÷自己資本)が 0.12 倍→0.11 倍と、良好な水準を維持。赤字が続いているが、財務健全性は維持できたと評価している。

15/12 期予想を増額修正、北米での検査薬事業を拡大へ
 11 月 24 日、会社は期初の 15/12 期通期の単独業績を増額修正。売上高が、1 億 5 百万円→1 億 18 百万円(前期比 310%増)、営業損益が 16.0 億円の赤字→10.6 億円の赤字(前期は 8.3 億円の赤字)、純損益が 15.1 億円の赤字→9.7 億円の赤字(同 7.4 億円の赤字)とした。売上高は検査薬事業において、テロメスキャンのライセンス契約が Liquid Biotech USA,Inc.社と新たに締結され、受取契約一時金が計上されるため増額された。利益面では経費見直しや、新規パイプラインの導入時に見込んでいた支払契約一時金の見直しにより、販管費の圧縮が進んだことが大きく貢献した。QBR 予想も会社計画と同額に見直すことにする。
なお、Liquid Biotech USA,Inc.社とは、ライセンス契約に加えて、北米での事業展開に関する業務提携も結んでいる。これまで、テロメスキャンは、米ペンシルベニア大学への提供契約や共同研究など、学術研究分野での浸透は進んでいる。今回の提携を機に、北米市場での検査薬事業の拡大を図っていく考えだ。

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