星光PMC<4963>新型コロナ影響による需要低迷などを受け、下方修正

2020/06/15

新型コロナ影響による需要低迷などを受け、下方修正

リサーチノート
(株)QUICK 伊藤 健悟

1Qは製紙用薬品事業が数量減で減収、減益に
20/12期1Qの連結業績は、売上高が前年同期比2%減の66億円、営業利益が同5%減の5.9億円となった。国内の製紙業界では、印刷情報用紙や新聞用紙など「紙」の需要低迷が続いているうえ、18年まで堅調に推移していた「板紙(段ボールの原料)」も、19年半ば以降は低調に推移。20年に入ると、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行拡大もあって紙・板紙の需要は一段と落ち込み、国内の生産量は同6%減少した。このため同社の手掛ける製紙用薬品の出荷も国内外で振るわず、製紙用薬品事業は減収、大幅減益を余儀なくされた。樹脂事業でも、印刷インキやプリンター・コピー機用トナーなどの需要が低迷。子会社の新綜工業は比較的堅調に推移したものの、スマートフォンや自動車向けの製品が新型コロナの影響で伸び悩んだ。ただしこの部門では、国内で前倒しの受注があったため売上高は小幅な減少にとどまり、原価低減の効果で利益は大きく増加した。化成品事業では、主力の水系塗料向けモノマーが顧客による前倒し調達もあって出荷を伸ばし、大幅な増収、増益となったが、連結全体では減収、減益を避けられなかった。

今期は通期でも大幅減益に。来期は需要の正常化と合理化効果で回復を見込む
20/12期通期の連結業績に関してQUICK企業価値研究所では、従来予想を売上高282億円→267億円(前期比5%減)、営業利益27億円→22億円(同20%減)へ引き下げる。新型コロナの流行に伴う工業製品の生産・出荷減少や印刷需要の低迷、1Qにあった一部製品の前倒し需要の反動などにより、2Qは主要製品の出荷が一段と落ち込む見通し。一方で、「巣ごもり需要」による通信販売の利用増加は段ボール・板紙の需要のプラス要因となるが、需要全体の底上げには力不足で、2Qは減益幅の拡大が避けられないだろう。20年夏場以降は新型コロナの影響が徐々に収束し、需要も正常化して業績は底入れ・回復に向かうとみているが、通期でも従来予想を下回って前期比では減収、減益が避けられない見通しとなった。続く21/12期は売上高が前期比6%増の284億円、営業利益が同22%増の27億円を予想する。この期には需要が正常化し、水系塗料向け樹脂など各種環境対応製品を中心とした数量増と合理化の効果で業績は回復に向かうと考える。中長期的には引き続き、新規製品として注力する「CNF(セルロースナノファイバー)」の本格的な業績への寄与に期待したい。

 

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