星光PMC<4963>業績は順調に推移。板紙の生産動向には注意が必要

2019/12/11

業績は順調に推移。板紙の生産動向には注意が必要
リサーチノート
(株)QUICK   伊藤 健悟

3Qまで新規連結と原料安などの効果で増収、大幅増益に
19/12期3Q累計の連結業績は、売上高が前年同期比9%増の207億円、営業利益が同38%増の19億円となった。国内の製紙業界では、印刷情報用紙など「紙」の生産が需要低迷で減少。段ボールの原料となる「板紙」も、当初はネット通販の利用増加などで好調に推移していたが、足元では伸び悩んでおり、期初からの累計で生産量は微減となった。また、中国でも米中貿易摩擦などが影響して紙・板紙の生産量が落ち込んでいる。こうした環境で同社は、国内ではシェア上昇で出荷を伸ばしたものの、中国で販売減少が避けられ ず、製紙用薬品事業全体で若干ながら減収に。一方、利益面では原料安と合理化の効果で順調な伸びをみせた。樹脂事業では、工業用両面粘着テープ向けなどで使用される粘着剤を手掛ける新綜工業を19年1月に連結子会社化。既存のインキ用・トナー用の樹脂はデジタル化に伴う印刷需要の落ち込みなどで苦戦したが、新綜工業の寄与で業績を大きく拡大した。新綜工業も、当初はスマートフォン市場低迷などで 振るわなかったが、中国の環境規制に適合した 工業材向け製品の伸びなどで期中から回復に転じている。化成品事業では、 前期苦戦していた水系 塗料用モ ノマーが、欧州での販売体制変更で出荷を回復。原料安効果で利益も拡大し、連結全体で増収、大幅増益を達成した。

通期でも 大幅 増益を 予想 。 CNF は長期的な業績への寄与を期待
19/12期通期の連結業績に関してQUICK企業価値研究所では、売上高が前期比7%増の278億円、営業利益が同32%増の26億円を予想する。3Qまでの実績などを勘案し、従来予想を小幅上方修正した。前期比では、新綜工業の新規連結と原料安、合理化の効果で業績は大きく拡大しよう。新規製品として開発を進めているCNF( セルロースナノファイバーも、ア シックス社のスポーツシューズ向けなどに販売を伸ばすと考える。続く20/12期は売上高が前期比3%増の287億円、営業利益が同4%増の27億円を予想する。増産投資などに伴って固定費負担が増加するものの、板紙用紙力増強剤や各種環境対応製品の出荷増加と合理化効果で業績は堅調に推移する見通しだ 。ただし、国内では堅調だった板紙の生産が足元で減少しており、 生産調整が 長引くようであれば、同社の業績のマイナス要因となる。 CNFは当面は開発費用が負担となるが、長期的に自動車分野への供給による本格的な業績寄与を期待したい。

 

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