フューチャーベンチャーキャピタル<8462>ファンド募集に勢いが出てきた

2019/11/07

ファンド募集に勢いが出てきた
ベーシックレポート
(株)アイフィスジャパン 堀部  吉胤

地方のベンチャー企業に積極投資する独立系VC
日本アジア投資(8518)出身の川分陽二氏により1998年に京都に設立された独立系ベンチャーキャピタル(VC)。大手VCとの競合が少ない地方のアーリーステージのベンチャー企業への投資が多い。19/3期末時点の累計投資社数は526社、投資残高は35.1億円(184社)。投資先のIPO(新規株式公開)実績は23社。リーマンショック後のIPO市場低迷などにより赤字が常態化しているが、2015~2016年の2回の新株予約権発行による35.8億円の調達により財務内容を回復させ、当面の事業運営資金を確保。安定的な黒字体質への転換を目指し、EXITを必ずしもIPOに依存しない地方創生ファンドやCVCファンドの設立に注力しているほか、安定収益を生む企業のM&Aを模索中。

米国事業から完全撤退し、国内VC事業に特化
20/3期1Q(4-6月)業績は、売上高83百万円(前年同期比60.6%減)、純利益▲20百万円(同変わらず)。営業投資有価証券の売却がなく大幅減収だが、安定収益の管理報酬の着実増、持分法投資利益の拡大などにより最終赤字は抑えられた。19/3期に米国事業の整理により米国資産は簿価で既にゼロになっていたが、今2Q(7-9月)に米国子会社を売却し、米国事業から完全撤退(追加損失を6百万円計上する見込み)。国内VC事業に経営資源を集中する。足元までに投資先のIPOはなく、下記業績予想では今期にはZMPのIPOを織り込まなかった。

22/3期には管理報酬などの安定収益だけで黒字化できよう
ZMPに投資するFVCグロース二号ファンドの延長期限は2020年12月。下記業績予想では21/3期にZMPのIPOを織り込んだ。
ファンド設立は、20/3期上期で5ファンド、ファンド総額約23億円と19/3期通期の約24億円(7ファンド)に近い線に達している。地方創生ファンドの認知度向上などによりファンド規模の大型化の傾向がみられるなどファンド募集に勢いが出てきた。このペースが続けば、22/3期からはファンドの管理報酬を中心とする安定収益だけで固定的費用を賄えるとみられ、安定的な黒字定着の道筋が見えてきた。

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