日本動物高度医療センター<6039>業績見通しに不透明感、労働基準法改正への対応が鍵

2019/05/28

業績見通しに不透明感、労働基準法改正への対応が鍵
アップデートレポート
㈱ アイフィスジャパン   杉山 勝彦

18年1月開業の東京病院が収益に貢献
2019年3月期の連結決算は、下表のとおり、売上高が前年度比13.5%の増収になり、営業利益は同41.9%増と大幅な増収増益を達成した。収益を押し上げたのは18年1月に東京都足立区に開業した東京病院。一時は開業準備と開業後の混乱により18年3月期の収益を圧迫したが、その後の診療活動は、川崎本院からの顧客のシフトに加え、周辺地域の新規開拓も進むなど順調に拡大、早くも既設の名古屋病院を上回る規模に成長した。
ただし、今20年3月期業績見通しについては、不透明感が強く、会社側の期初予想は前年度比横ばいに近い小幅な増収増益を見込む。不透明材料とは、「働き方改革関連法案」の一環として改正された労働基準法、とくに、時間外労働に対する厳しい上限規制である。
 
厳しい時間外労働の上限規制が業績に悪影響か
時間外労働に対する労働基準法の改正内容は、上限を月45時間、年360時間とし、これを超える場合でも対象は6か月以下であること、などが骨子で、違反に対しては罰則が課される。これまで同社は、患者動物の症状や受け入れ時間等を優先的に考えて診療活動を行ってきた結果、どうしても時間外労働が多くなりがちだった。このため、今回の法的規制に対しては何らかの方策を検討・実行する必要に迫られている。現在、同社は、診療準備など診療現場のマネジメントを獣医師から看護師へシフトし、獣医師の負担を減らす方策を採用し始めているが、売上高の抑制やコスト増など業績への悪影響を避けることができる即効性のある施策を打ち出すのは難しい。

 

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