MRT<6034> 18 年 3 月期は新規事業「ポケットドクター」への投資により大幅減益の見込み

2017/09/15

非常勤医師紹介に強みを持つ医師・医療機関向けのウェブサービスを展開
18 年 3 月期は新規事業「ポケットドクター」への投資により大幅減益の見込み

業種:サービス業
アナリスト:藤野敬太

◆ 医師視点での医局業務への知見が背景のウェブサービスを展開
・MRT(以下、同社)は、非常勤医師紹介を中心とした医師紹介のウェブ サービスを展開している。大学病院の医局の医師派遣機能の低下が指 摘される中で、医局の機能を補完する役割を担う格好で成長してきた。
・また、非常勤医師紹介だけでなく、総合的な医療情報プラットフォームの 構築を志向し、積極的な新規サービスの投入を行っている。

◆ 17 年 3 月期決算の概要
・17/3 期決算は、売上収益が 1,154 百万円(前期比 14.9%増)、営業利益 が156百万円(同23.2%減)と増収減益となった(17/3期よりIFRSでの開 示)。非常勤医師の紹介件数の増加と連結子会社の増加で増収となっ たが、新規サービス導入や M&A、IFRS 導入のための費用がかさんだ。

◆ 18 年 3 月期の業績予想
・18/3 期業績について、同社は売上収益1,520 百万円(前期比31.7%増)、 営業利益30百万円(同80.9%減少)と予想している。非常勤医師紹介の 安定成長や前期に連結化した子会社の通年寄与による増収の一方、 「ポケットドクター」の本格立ち上げに費用をかけるため、大幅減益を見 込んでいる。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、18/3 期の業績予想を売 上収益1,516百万円(前期比31.3%増)、営業利益32 百万円(同79.4% 減)とした。ほぼ会社計画と同様の水準である。

 ◆ 今後の注目点
・当センターでは、19/3 期以降は、非常勤医師紹介を中心とする医療人 材サービスの安定成長に加えて、どれだけの新規サービスが上乗せされ るかが試される展開を予想する。売上高は年 13%~15%の成長が続き、 売上収益営業利益率は 20/3 期には 10%台を回復するものと予想した。
・「ポケットドクター」等の新サービスの貢献度は徐々に高まるものの、業績 予想には慎重に織り込んだ。ただ、遠隔医療分野等で政策の後押しの 本格化も予想される。新規サービス関連のニュースフローに注目してお きたい。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
ホリスティック企業レポート   一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。

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