ダブル・スコープ<6619> 米国、韓国、中国向けの販売が好調で業績急拡大、生産能力増強を前倒し推進

2016/03/04

リチウムイオン二次電池用セパレータ専業の新興メーカー
米国、韓国、中国向けの販売が好調で業績急拡大、生産能力増強を前倒し推進

業種:電気機器
アナリスト:高坂 茂樹

◆ 事業内容
・ダブル・スコープ(以下、同社)は、リチウムイオン二次電池(以下、LiB)の主要部材の一つであるセパレータを、韓国子会社で開発及び製造し、アジア及び北米で販売する新興企業である。
・同社の強みは、独自開発の製造技術と、韓国政府の税制優遇等を背景とするコスト競争力である。主要顧客は中国の新興電池メーカーから、韓国 LG グループや米国 LiB メーカー、日系大手に拡がりつつある。

◆ 15 年 12 月期決算
・15/12 期決算は前期比 64.7%増収、474.5%営業増益であった。韓国や米国の大口顧客向け販売拡大に加え、中国向けも堅調で、販売数量増効果を主因に、為替変動の好影響もあって利益率は大きく改善した。

◆ 16 年 12 月期予想
・16/12 期業績について同社は前期比 34.3%増収、10.0%営業増益を予想している。LG 化学から取得した 2 ライン及び 16 年 8 月量産開始予定の新ラインの稼働で大幅増収となり、固定費増を吸収できるとしている。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)は、引き合いに応え増強するラインも早期にフル稼働するとの同社予想は概ね妥当と判断、為替前提の相違等を根拠に 41.0%増収、31.0%営業増益を予想する。

◆ 中期業績見通し
・同社は中期経営計画で 17/12 期売上高 130 億円以上、売上高営業利益率 18%以上を目指すとしている。旺盛な引き合いに応じ 16 年稼働予定の 3 ラインに加え 2 ライン新設を決定、増産投資を前倒しで進めている。
・当センターは、16/12 期以降もコスト競争力を強みとして既存の大手顧客の深耕や新規顧客開拓が進み大幅増収が続くと予想、新生産ライン稼働に伴う費用増を増収効果で吸収し利益面でも急成長が続くと予想する。

 

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一般社団法人 証券リサーチセンター
ホリスティック企業レポート   一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。

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