DMP<3652> 15 年 10 月にアミューズメント機器向け新製品 LSI の量産化を決定

2016/01/04

グラフィックス技術に特化した研究開発型のファブレス企業
15 年 10 月にアミューズメント機器向け新製品 LSI の量産化を決定

業種:情報・通信業
アナリスト:松尾  十作

◆ グラフィックスプロセッサに特化
・ディジタルメディアプロフェッショナル(以下、同社)は、独自開発したグラフィックス技術を供与し、ロイヤリティを受け取る研究開発型ファブレス半導体ベンダーである。主要顧客は任天堂やオリンパス等である。

◆ 16 年 3 月期上期は減収、経常赤字継続
・16/3 期第 2 四半期累計(以下、上期)決算は、売上高 147 百万円(前年同期比 43.9%減)、経常損失 176 百万円(前年同期は 133 百万円の損失)であった。IP コアライセンス事業においてゲーム機器向けランニングロイヤリティが大幅減収となり、経常損失が拡大した。
・同社の期初計画に対し、IP コアライセンス事業の大幅減収で売上高の達成率は 52.1%であった。研究開発費が同社想定以下であったこと、特別利益の計上等で純損失額は計画を下回った。

◆ 16 年 3 月期は 4 期連続の経常赤字へ
・16/3 期業績について同社は期初予想を据え置き、売上高 680 百万円(前期比 46.5%増)、経常損失 190 百万円(前期は 265 百万円の損失)を見込んでいる。
・証券リサーチセンターは、16/3 期業績について従来予想を修正し、売上高 550 百万円(前期比 18.5%増)、経常損失 132 百万円を予想する。同社予想に対し売上面は主に IP コアライセンス事業を減額、利益面では、主に研究開発費の減少を見込んだためである。

◆ 投資に際しての留意点
・同社の業績は 16/3 期も最終赤字が予想され、4 期連続の赤字決算が懸念される点に留意しておく必要がある。
・15 年 10 月 9 日に同社は新製品の量産化を発表した。株価は 10 月 9 日終値の 1,695 円から出来高を伴って急騰し 10 月 19 日に高値 3,030 円を付けた。今後も新製品に対する思惑を背景に株価が変動する可能性がある点にも注意が必要であろう。

 

  >>続きはこちら(1.04 MB)

一般社団法人 証券リサーチセンター
ホリスティック企業レポート   一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。

このページのトップへ