ギークリー(505A)効果的な広告宣伝と年収800万円~1000万円の層への事業拡大で成長を目指す

2026/08/04

26年5月期決算は計画を上回る
効果的な広告宣伝と年収800万円~1000万円の層への事業拡大で成長を目指す

業種:サービス業
アナリスト:髙木伸行

◆ IT・Web・ゲーム業界に特化した人材紹介サービスを展開
人材を求める求人企業と仕事を探している求職者の間に立ち、最適なマッチングを実現する人材紹介サービスを提供している。

ギーグリー(以下、同社)は、求人企業が内定を出し、求職者が入社した時点で売上を認識する成功報酬型の収益モデルである。ただし、求職者が入社後短期間で退職した場合には紹介手数料は契約に基づいて求人企業に返金されることになる。求職者が企業からの内定を承諾してから入社までの期間は、2カ月から3カ月程度が一般的であることから、数カ月先までの売上高がある程度見通せる収益モデルでもある。

IT・Web・ゲーム業界に特化した人材紹介事業を行ってきているが、新型コロナ感染症の流行に触発されたDXの広がりにより食品、流通、電機といった事業会社に対してのIT人材採用支援も増加している。

26/5期の取引社数はIT人材への需要拡大を受けて25/5期の1,417社から1,755社へと大幅に増加した。また、業種別では、インターネット関連企業が33.0%(前期33.6%)、SIer・ITコンサルが30.9%(同32.3%)、事業会社が30.3%(同27.1%)、ゲームが5.8%(同7.0%)を占めた。取引先上位10社の売上構成比は11.1%(同10.0%)と低い水準が続いている。顧客の業種分散が進み、且つ特定企業への依存度が低いことから、フロー型の収益構造ではあるが、収益の安定性は比較的高い。

◆ 求職者の集客経路~インバウンド経路とアウトバウンド経路
ターゲットとする求職者は、ソフトウェア、AI、ゲーム開発に関する各種エンジニア職、ITコンサルタント、Webクリエイターなどの専門職、AI、IoT、クラウドといった先端技術分野に携わる人材や企業のDX推進に関わる人材である。

求職者の集客は、転職に関するノウハウやIT職種の解説、IT業界に関する最新情報などを幅広く発信しているGeekly MediaやIT・Web・ゲーム業界に特化した転職の面接対策、選考情報、クチコミ情報を提供するGeeklyReviewといった同社のオウンドメディアを始め、交通広告、テレビCM、Web広告、SNSを活用して同社のサービスサイトに登録してもらう(1)インバウンド経路と、dodaやビズリーチといった外部の転職プラットフォームを活用した(2)アウトバウンド経路の両方で行っている(図表1)。

同社は求職者の集客効率やコストを勘案しながらインバウンド経路とアウトバウンド経路を使い分け、求職者獲得に関するコストを最適化するように努めている。

(1)インバウンド経路
インバウンド経路による集客は転職ニーズが顕在化していない層も対象となるため、他の人材サービス会社が接触していない層へのアプローチが可能となる。

インバウンド経路の主な費用としては認知度向上に向けた交通広告やスポンサー契約などの広告宣伝費、リスティング広告やアフィリエイト広告などの販売促進費などがある。

(2)アウトバウンド経路
アウトバウンド経路による集客は同業他社も同じ転職プラットフォームにアクセスしていることから競争が厳しいものの、インバウンド経路とは異なる層の集客が可能になるというメリットがある。アウトバウンド経路による成約は外部の転職プラットフォーム運営事業者に成果報酬などを支払うことになる。

◆ 分業による業務オペレーション
同社のオペレーションの特色は、求職者との面談設定をマーケティング部門(以下、MA)、求職者との面談・求人案件紹介をキャリアアドバイザー(以下、CA)、求人企業からの求人案件獲得をリクルーティングアドバイザー(以下、RA)が担当するという分業体制が敷かれている点にある(図表1)。

MAはCAとの面談設定までを担当している。インバウンド経路については、広告宣伝戦略の立案、SEO対策などの広告運用、同社のメディアに登録した求職者との面談設定を、アウトバウンド経路では、外部プラットフォームでのスカウトメールの送信、面談の設定までを行っている。

面談設定後はCAが担当し、求職者と求人企業のマッチングを始めとする人材紹介サービスに必要な機能を備えた同社独自の基幹システムのAIマッチングシステムを活用して、求職者の希望、スキル、経歴を基に、書類審査通過率の高い人材を求人企業に推薦している。

求人企業についてはRAが対応している。求人企業の開拓、求人企業の採用要件や求める人物像、スキルを把握し、CAと情報連携している。

この分業体制により、MAはマーケティングノウハウの高度化に、RAは求人先であるIT・Web・ゲーム業界などの動向の把握に専念できる。CAについてはMA、RAとの情報共有に加えて、基幹システムの活用により早期戦力化が可能になる。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
ホリスティック企業レポート   一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。

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