辻・本郷ITコンサルティング(476A)新オフィス開設で人材拡充に向けての準備が整う

2026/05/25

伊藤忠グループとの提携効果が顧客開拓に表れるも中間期は減益決算
新オフィス開設で人材拡充に向けての準備が整う

業種:情報・通信業
アナリスト:髙木伸行

◆ 中堅・中小企業のDXを支援
辻・本郷ITコンサルティング(以下、同社)は、関係会社グループ(Hongo holdings注1とその子会社群並びに辻・本郷税理士法人を含む同社と強い人的・資本的関係を有する会社を総称)の中では、バックオフィス分野におけるDXに焦点を当てたコンサルティング、システム導入及び経理代行サービスなどを一気通貫で提供している唯一の会社として位置づけられている。同社の傘下には連結子会社2社がある。

同社は、経営課題の可視化と改善策を提案する(1)コンサルティングドメイン、事業に最適なシステムの導入支援、販売、受託開発などを行う(2)テクノロジードメイン、システムの設定から記帳、給与計算、請求書発行などの経理業務を代行する(3)オペレーションドメインの3つのドメインにおいて事業を行っている(図表1)。26/9期中間期の売上構成比はコンサルティングドメインが20.1%、テクノロジードメインが55.2%、オペレーションドメインが24.7%であった。

(1)コンサルティングドメイン
公認会計士や中小企業診断士などの専門家を中心としたコンサルティングチームが、ヒアリングを通して顧客企業の課題の抽出や業務フローの可視化を行い、改善策を提案している。業務可視化、業務改善、月次決算早期化、内部統制強化、管理会計支援及び経理業務標準化などが対応メニューである。

(2)テクノロジードメイン
テクノロジードメインにおいては、①システム導入支援及び販売、②EC構築・運営支援、③ECコンサル・マーケティング支援、④システム開発・プラグイン注2開発事業、⑤デジタン注3、⑥会計事務所向けSaaS「実トレfor会計事務所注4」および「better相続for会計事務所注5」、⑦個人向け相続手続支援サービス「better相続」の各サービスを提供している。

顧客の業務フローや組織に合わせたシステムを提案することでシステム導入を支援している。また、多数のベンダーのシステムを取り扱っていることやハードウェアの販売代理も行っているため、顧客に最も適したシステムの導入を一気通貫で支援することが可能となっている。

(3)オペレーションドメイン
同社が主体となって、システム設定代行から経理・財務・労務といったバックオフィス業務などのアウトソーシングサービスを提供している。最新ITツールの導入支援や業務プロセスの最適化を通じて、顧客企業の業務効率化と内製化を支援している。

◆ 顧客及び開拓経路
同社グループは、辻・本郷税理士法人をはじめとする士業事務所、伊藤忠商事(8001 東証プライム)グループ、及び金融機関や各種ベンダーといったパートナー企業から、潜在顧客を紹介してもらっており、その対価として案件紹介料を支払うというかたちで顧客ベースを拡大している。

会計事務所や国内に約336万社あると言われる中小企業を主な対象顧客としている。これらの先から、パートナー企業を介して年間2,000件を超える相談が持ち込まれている。

辻・本郷税理士法人への売上依存度は高いものの低下傾向にある(図表2)。25/9期の辻・本郷税理士法人向け売上高は442百万円、売上割合は20.8%(24/9期34.0%)となり、辻・本郷税理士法人を含む関係会社グループ向け売上高は453百万円、売上割合は21.3%(同34.8%)であった。新規顧客獲得についても関係会社グループに依存している部分もあり、25/9期の関係会社グループからの新規案件が売上高に占める割合は8.5%(同7.5%)であった。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
ホリスティック企業レポート   一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。

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