インテージHD(4326)の通期決算は、連結売上高は通期予想に届かなかったものの、営業利益は各セグメントで収益性の改善が進み、前年・予想ともに上回り、過去最高水準での着地
代表取締役社長 仁司 与志矢氏
・売上は670.9億円(前期比+2.3%)、営業利益は57.5億円(+35.6%)
・連結売上高は通期予想に届かなかったものの、パネル調査をはじめとする基幹事業が堅調に推移したことなどにより、前年を上回る
・営業利益は各セグメントで収益性の改善が進み、前年・予想ともに上回り、過去最高水準での着地
・親会社株主利益は、前年のCRO事業譲渡に伴う特別利益の反動に加え、2021年にグループ入りした(株)リサーチ・アンド・イノベーションについて、取組中の新規事業の成長が当初計画を下回っていることなどを踏まえ、事業計画を見直し回収可能額を再評価した結果、関連固定資産について全額減損損失が発生した影響等により減少
・営業利益は前年から継続する利益を重視したマネジメントや新SCI切替完了に伴う二重コストの解消等により、大幅な増益を達成
▽マーケティング支援(消費財・サービス)
・(株)インテージリサーチにおける前年の大型案件の反動影響を受けるも増収を達成
・パネル調査が値上げや新規契約の獲得により伸長したほか、CRも繁忙期の案件獲得が進み増収
・Coの一部商材が減収となったが、(株)NTTドコモと共同で進める広告関連サービスは順調に拡大
・営業利益は、収益性の高いパネル調査の増収に加え、新SCIへの切替完了による投資減により、前年を大きく上回る
▽マーケティング支援(ヘルスケア)
・売上高は前年のCRO事業譲渡の影響を受けるも増収を達成
・パネル調査は、各商品における新規案件の獲得および値上げが寄与、特に(株)インテージリアルワールドが提供する処方箋DBの拡大により大きく前年を上回る
・CRも堅調に推移した一方で、(株)協和企画におけるプロモーションが前年を下回る
・営業利益は収益性の高いパネル調査・カスタムリサーチの躍進等により前年を大きく上回る
▽ビジネスインテリジェンス
・DXにおいてデータ統合基盤・活用ビジネスが堅調に推移するも(株)ビルドシステムのローコード開発案件の反動があったほか、SIも旅行業界の一部顧客における案件減により前年を下回る
<総括>
計数:売上は計画未達も、値上げや収益確保の徹底および人件費や不採算事業の見直しなど利益に拘ったマネジメントにより、営業利益は2年目から大きく回復し、中計の計画にもあと一歩のところまで進捗
事業成長:パネル調査やCRなど基幹事業は力強い成長を遂げた。成長事業は前進も計画未達、グループ横断の取組みやデータ活用などが前進
成長戦略:2023年10月に(株)NTTドコモと資本業務提携を締結しグループ入り、広告・販促・プロモーションの領域へ本格進出
当社および国内市場について:インテージグループは過去最高益を達成、国内のマーケティングリサーチ業界全体も緩やかに成長
成長戦略の方向性:Insight産業の「リサーチソフトウェア」「ビジネスサービス」および海外は大きな成長余地が見込める
ビジネスモデルの変革:成長が期待されるテクノロジー主導領域にリソースを投下。高付加価値なストック型ビジネスへシフトし、圧倒的な利益率向上を実現する
▽基本方針
Technology Based Insightを成長エンジンに、新たな価値創造へ
~ ヒトとデータとテクノロジーで意思決定のインフラへ ~
①オーガニック成長からモードチェンジを実現し、企業価値を大きく向上
②不断の事業ポートフォリオ改革
③基幹事業の更なる進化と戦略領域への大胆な成長投資の実行
▽計数目標(2026年度-2030年度)
・2025年度(実績)売上高670億円→2030年度(計画)1,100億円(+430億円)
・2025年度(実績)営業利益57億円→125億円(+68億円)
・2030年度当期純利益85億円
・度EPS(1株当たり純利益)成長率:CAGR 20%
・戦略的成長投資300億円(累計)
・EBITDA72億円(2025年度)→180億円(2030年度)
▽セグメントの変更
・リサーチのノウハウの「深化」と「テクノロジー化」で事業成長を目指す『Insight』
・顧客ビジネスの「仕組み化」と「活用支援」で事業成長を目指す『Data Tech』の両翼で総合力を上げていく
▽主要な成長ドライバー「AIデータプラットフォーム」
・パネルデータをAI Readyに拡張し、提供価値の拡大と多様化により顧客数を大幅に拡大、Data Tech領域へと発展
▽セグメント別の成長イメージ(2025年度→2030年度)
・両セグメントも成長を見込むが、Data Techセグメントの売上・利益の比率を高めていく
・既存事業の利益率を着実に改善し、稼ぐ力を向上させ成長投資の原資に
▽グループ再編の方針を決定
・2027年7月1日に、当社を吸収合併存続会社、当社の連結子会社3社を吸収合併消滅会社とし、
当社を純粋持株会社から事業持株会社とする経営体制に再編する方針を決定
<目的>
リサーチ企業からテクノロジー主導のインサイト企業へ進化を遂げるとともに、顧客接点・人材・サービスなどグループ内のアセットを一体的に活用し顧客課題起点での価値創出を行うための事業運営体制を構築するため
<グループ再編の概要>
旧セグメントの基幹会社3社とHDを1社に統合
持株会社制から事業持株会社制へ移行
商号は「(株)インテージ」を予定
<グループ再編の日程>
・合併契約締結日:2027年2月4日(予定)
・効力発生日 :2027年7月1日(予定)
・商品やサービスの投資ならびにグループ再編に係る費用が一定発生するも、基幹事業および成長事業がいずれも成長する見通しで、売上高・営業利益ともに前年比で増加。親会社株主利益は前期の特別損失等の反動により大幅な増加を見込む
・中間期:売上は330億円(前期比+4.1%)、営業利益は25億円(+5.8%)を予想
・通期:売上は710億円(前期比+5.8%)、営業利益は62億円(+7.8%)を予想
▽2027年6月期セグメント別の業績予想
・パネルやCR等が含まれるInsightセグメントは売上利益ともに堅調に成長する見通し
・今後のData Techセグメントは費用先行の面はあるがマーケティングの実行支援領域など成長事業の伸長を計画
▽ROEの推移と資本コスト
・2027.6期は引き続き営業利益の増加(57.5億円→62億円)を見込んでおり、ROEは10%以上の水準に回復する見通し
・2027.6期以降は継続的な利益成長によりROE12%程度を目指す
▽今後の資本政策と中計期間のキャッシュアロケーション
・営業CFで獲得した資金を成長投資、株主還元に振り向け、新たな成長を加速する
▽配当方針
・利益配分に関する基本方針をもとに、2026年6月期の期末配当は24円(年間48円)
・2027年6月期は前期比2円増の年間50円と増配を継続
▽利益配分に関する基本方針(一部変更)
・中長期的な企業価値向上に向けた成長投資の推進と、企業の成長に応じた安定的かつ継続的な株主還元の拡充を実現していくため、配当方針を変更する
・DOE(自己資本配当率)5.0%を下限とする安定配当を基本とする
・15次中計期間も減配は行わず、配当水準の維持または増加を目指す「累進配当」を継続する
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