(4709:東証1部) インフォメーション・ディベロプメント 好調な業績 成長分野での事業拡大

2018/12/20

ID

今回のポイント
・19/3期第2四半期の売上高は前年同期比22.5%増の131億71百万円。システム運営管理事業において、前期に買収した子会社の寄与があったことに加え、ソフトウエア開発事業においても公共系の大型プロジェクトを受注するなど受注環境が好調に推移した。営業利益は同149.2%増の7億34百万円。子会社の本社移転にともなう費用計上や、前期のソフトウエア開発にかかるアフターコスト等の計上があったものの、収益性向上にむけた営業努力や、プロジェクト管理の強化による生産性向上への取り組みの推進に加え、買収した子会社との相乗効果もプラスに寄与した。

・同社は、上期の好調な業績を反映し、10月26日に通期の業績見通しの上方修正を行った。新しい19/3期の会社計画は、売上高が前期比14.6%増の266億円、営業利益が同30.7%増の16億40百万円。引き続き顧客のIT投資が拡大する見込みであることに加え、買収した子会社の寄与によりシステム運営管理中心に売上高が増加する見込み。利益については、増収にともなう増加にくわえ、営業努力や、生産性向上に向けた施策により、営業増益を見込んでいる。1株当たりの配当は、前期と同額の期末40円の予想を据え置き。

・同社は、今後急成長が見込まれるサイバーセキュリティ、RPA、AI、IoT、ビックデータ等の分野における事業の拡大を通じて成長の加速を目指している。今後市場の急成長が見込まれるこうした先端IT技術分野において、いかに事業を拡大していくのか、今後の戦略が注目される。新たな外部パートナーとの協業や事業買収を含めた先行投資の動きが注目される。

会社概要
金融向けITアウトソーシングに強みを持つ独立系の情報サービス会社。システム運営管理とソフトウエア開発・保守を二本柱とし、一つの顧客に対し、コンサルティングからソフトウエア開発、システム運営管理等の複数のサービスを提供するBusiness Operations Outsourcing(BOO)戦略を推進しており、好不況の波の大きいIT業界にあって、相対的に業績の変動が小さく、高配当を継続している。尚、2013年12月17日、JASDAQから東証2部に市場変更。2014年9月8日、東証1部に上場した。
【IDグループの強み】
① ストックビジネスであるシステム運営管理が6割前後と高いことから、業績が安定している。
② IT投資の積極的なグローバル大手企業との取引高が7割前後と高いことから、今後も安定的な取引が見込める。
③ 直接契約が8割弱と高いことから、顧客ニーズが直接把握でき、的確な提案を行うことができる。

【IDグループのサービスの特徴 – i-Bos24®(ID’s Business Operations-Outsourcing Service 24) -】
同社は、コンサルティングからソフトウエア開発、システム運営管理、クラウド・セキュリティ、BPOまで、トータルなITアウトソーシングサービス「i-Bos24®」を提供している。

【事業セグメント】
事業は、システム運営管理、ソフトウエア開発・保守、及びその他に分かれ、各事業の概要と売上構成比は次のとおり。

システム運営管理 (19/3期第2四半期累計期間売上構成比61.5%)
1,600名規模の技術者を擁する専門部隊が、ミドルウェアのカスタマイズからハードウェアの保守、24時間体制のオペレーションまで、トータルかつ高付加価値のアウトソーシングを実現している。金融機関をはじめ、情報、通信、製造など、さまざまな業種に対応し、長年にわたる顧客からの高い信頼を獲得している。

ソフトウエア開発・保守 (19/3期第2四半期累計期間売上構成比34.8%)
500名を超える技術者が、顧客の開発ニーズに合わせたシステム構築をサポート。グループ内にオフショア(海外子会社に委託開発)、ニアショア(地方事業所での開発)体制を構築しており、多数の高度な専門技術者が高品質なサービスを実現し、金融機関、エネルギー、運輸をはじめとする幅広い分野の顧客へ、多くの開発実績を築いている。

その他 (19/3期第2四半期累計期間売上構成比3.7%)
BPO、セキュリティ、コンサルティングなどを展開している。海外の大手ベンダーと提携し、各種セキュリティ製品の提供からコンサルティング、セキュリティ環境の構築・導入・運用・サポートまで一貫したサービスを提供している。

前期に買収した株式会社フェスを連結した効果により、システム運営管理の売上高の伸びが大きくなり売上高構成比も6割を超えた(19/3期第2四半期累計期間)。

また、顧客別の19/3期第2四半期累計期間の売上構成比は、メガバンク、有力地銀、生損保、農林系等の金融機関が42.8%、SIer、情報通信機器ベンダー、或いは通信キャリア系情報サービス大手等の情報・通信・サービスが35.1%、製造、輸送、公共団体、エネルギー等のその他が22.1%。前期に買収した株式会社フェスは金融機関の顧客が少ないことから、金融機関の顧客別売上構成比が低下した(19/3期第2四半期累計期間)。買収による顧客の分散は、業績の安定性向上に繋がるものと思われる。

その他、契約形態別の19/3期第2四半期累計期間の売上構成比は、金融機関、エネルギー、運輸、製造等の直接契約が76.3%、大手ベンダーの戦略パートナーが23.7%。直接契約の高い比率が継続している。

【IDグループ】
現在の国内外の連結子会社は7社。このうち国内(3社)は、情報システム・コンサルティング等の(株)プライド(出資比率92.7%)、システムマネジメントサービスやITSMコンサルを手掛ける(株)フェス、障がい者雇用を促進するための特定子会社愛ファクトリー(株)(同100%)。一方、海外(4社)は、中国でソフトウエア開発、システム運営管理等を手掛ける艾迪系統開発(武漢)有限公司(同100%、ID武漢)、シンガポールでシステム運用コンサルティングやセキュリティサービス等を手掛けるINFORMATION DEVELOPMENT SINGAPORE PTE. LTD.(同100%、IDシンガポール)、及びアメリカで人財採用・育成、現地市場調査・情報収集、ソフトウェア開発等を手掛けるINFORMATION DEVELOPMENT AMERICA INC. (同100%、IDアメリカ)。
このほか、2016年5月には、ミャンマーでITトレーニングアカデミーの運営等を行うIDM INFORMATION DEVELOPMENT MYANMAR CO., LTD. (ID83.9%、IDシンガポール出資比率16.1%)を子会社化。同月、欧州におけるパートナー候補(資本提携、業務提携先)の調査や、金融機関の運用管理ビジネスに関わる情報収集、有望なコンテンツの発掘を目的として、アムステルダムに駐在員事務所を設立した。

【情報サービス業の動向】

内閣府が11月14日に発表した18年7-9月の国内総生産(GDP、季節調整済み)1次速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.3%減(年率換算で1.2%減)となった。2四半期ぶりにマイナス成長となったものの前期の高い成長率の反動に加えて、自然災害による消費の抑制や、生産・物流の停滞が内外需ともに幅広く影響した一時的な要因とみられており、10-12月は回復傾向に転じるとの予想が多い。また、情報サービス産業との関連性が深い民間企業設備(実質)は前期比-0.2%とマイナスになったものの、前期の+3.1%の高成長から大きく悪化していない。
更に、経済産業省発表の「特定サービス産業動態統計調査」(18年11月20日発表。9月分確報値)によると、9月の情報サービス産業売上高は前年同月比マイナスとなったものの、同社と関連性の高い受託ソフトウエアとシステム等管理運営受託の売上高は前年同期比プラス基調を継続している。

【中期経営計画「I-vision50」】
1.概要
同社グループでは、2016年4月に策定した中期経営計画「I-vision 50」(2017年3月期~2019年3月期)のもと、「より高い品質のサービスをより早くお客さまに」を経営ビジョンに掲げ、各種施策に取り組んでいる。
「I-vision 50」は、3つの基本方針(「徹底した業務プロセスの改革(BPR)」「新たな成長分野の構築」「グループのガバナンス強化」)と、7つの重点施策(①構造改革、②働き方改革、③新技術の利活用推進、④ダイバーシティの推進、⑤グローバルの推進、⑥連結経営のガバナンス強化、⑦BOO戦略の推進) から成り、向上した収益を社員の賃金増に繋げることで、より高い業績目標へチャレンジする好循環を生み出し、社員以外のステークホルダーに対しても、公正な還元を可能とする環境を整えることを目指している。
最終年度である2019年3月期の数値目標は、売上高240億円、営業利益16.8億円であったが、4月27日に、売上高263億円、営業利益14.8億円に修正された。売上高目標の増額は買収した子会社の寄与が大きく、営業利益目標の減額は外注単価や人件費の上昇などが影響している。なお、同社は好調な19/3期第2四半期の業績を反映し、19/3期の会社計画を10月26日に売上高266億円、営業利益16.4億円へ上方修正した。

①働き方改革
生産性向上、および優秀な人財確保のため、ワークライフバランスを重視し、魅力ある職場づくりを通じた「働き方改革」に全社をあげて取り組んでいる。(同社は、社員が会社の重要な財産の1つであるとの考えから、「人材」を「人財」と表記している。)
・鳥取県男女共同参画推進企業に認定(山陰支店)〔①,④〕
・「輝く女性活躍パワーアップ企業」に登録認定(山陰支店)〔①,④〕
・ボランティア休暇制度を導入〔①,④〕

②構造改革
過去の慣習にとらわれず仕事のやり方を抜本的に変革し、新たな業務プロセスの創造を進める。また権限委譲、ITシステム化を進めることで、組織全体の生産性向上を図る。
・全社公募での業務改革・改善活動の実施〔①,②〕
・「人財の見える化委員会」を設置し、社員の能力やスキル、経験やキャリアパスを可視化〔②,④〕

③新技術の利活用推進
既存サービスの競争力強化、生産性および品質向上のため、新技術の取り込みを積極的に進めている。これらの取り組みにより社員のパワーアップ、およびグループの総合力の結集を実現する。
・RPAやAI、IoTなどの新技術の利活用を推進する「先端技術室」を新設〔③〕
・先端IT技術を投資対象としたff Graphite (v), L.P.ベンチャーファンドへ出資〔③〕
・慶應義塾大学とサイバーセキュリティ分野での協業を開始〔③〕
・当社が協賛するベンチャー・カフェ東京にて「テクノロジーの進化と企業変革について考える一夜 POWERED BY ID」を開催〔③〕
・迅速かつ適応的でリスクを低減できる先進的なソフトウエア開発管理手法である「アジャイル開発」の技術者を育成開始〔③〕
・アイルランド ActionPoint Technology Groupとアジャイル開発に関する覚書を締結〔③,⑤〕

④ダイバーシティの推進
グローバル戦略を確実に推進していくための人財育成、および人財の多様化を通じて、変化し続けるビジネス環境への対応力強化や組織の活性化を図っている。
・女性管理職比率 14%〔④〕
・社員に占める外国籍社員の割合 9%〔④,⑤〕

⑤グローバルの推進
日本企業の海外展開への対応、およびグローバル競争力強化のため、積極的に海外展開を進めている。より高い品質の商品やサービスを海外に向けて打ち出し、8つの海外拠点を通じて24時間365日体制でのサポートを提供する。
・艾迪系統開発(武漢)有限公司:2017-2018年度中国ソフトウエア業界と情報サービス業界における「最も影響力 ある企業賞」を受賞〔⑤〕
・オランダ王国 ザ・ハーグ・セキュリティ・デルタに日本企業として初の加盟〔③,⑤〕

⑥連結経営のガバナンス強化
国内外あわせて12拠点間との密なコミュニケーションにより、それぞれのソリューションを結集し、企業価値最大化を図っている。各拠点が持つ人財やノウハウ、営業状況などを含めた、経営情報をスピーディに把握し、グループ全体で顧客の課題解決に努める。
・株式会社フェス:事業シナジーの追求と管理機能集約による業務効率化のため親会社の本社に移転〔⑥〕

⑦BOO戦略の推進
同社のサービス内容は、システム運営管理、ソフトウエア開発、クラウド・セキュリティ、BPO、コンサルティングと多岐にわたる。BOO戦略とは、一つの顧客に対して幅広いサービスを提供することであり、同社の様々なサービスを日本国内のみならず、海外でも提供する。

なお、同社は2019年1月24日開催予定の同社臨時株主総会において承認が得られることを条件として、2019年4月1日に持株会社制へ移行する予定である。

【これまでの業績推移と今後のイメージ】

2019年3月期第2四半期決算概要

前年同期比22.5%の増収、同149.2%の営業増益。
売上高は前年同期比22.5%増の131億71百万円と7期連続の増加で中間期の過去最高を更新した。前期に買収した子会社の寄与があったシステム運営管理事業で増加したことに加え、公共系の大型プロジェクトを受注するなど受注環境が好調に推移したソフトウエア開発事業においても増加した。また、その他事業は、セキュリティ製品の売上高は横ばいとなったものの、コンサルティングや海外現地法人の売上高が増加した。
営業利益は前年同期比149.2%増の7億円34百万円と中間期の最高益を更新した。株式会社フェスの本社移転(2018年7月23日移転完了)にともなう費用計上や、前期のソフトウエア開発にかかるアフターコスト(製品保証引当金、注)等の計上があったものの、収益性向上にむけた営業努力や、プロジェクト管理の強化による生産性向上への取り組みの推進に加え、買収した子会社との相乗効果もプラスに寄与した。外注費や労務費や製造経費などの売上原価が前年同期比17.8%増加したものの、売上高総利益率は、20.3%と同3.2ポイント上昇した。また、人件費等の増加により売上高販管費比率は、14.8%と0.4ポイント上昇した。経常利益は同154.2%増の7億86百万円。親会社株主に帰属する四半期期純利益は同332.6%増の4億50万円。子会社本社移転損失57百万円の計上があったものの、前期に計上した投資有価証券評価損48百万円がなくなったことが寄与した。
(注):製品保証引当金は、前期に検収済の受託開発ソフトウエアに関して、無償保証契約や瑕疵担保責任などによって、当期以降に一定期間発生する保証費用に備えて計上される引当金のこと。

システム運営管理事業の売上高は前年同期比28.7%増の80億99百万円。プラットフォーム開発業務は、公共系の売上高は増加したものの、金融系の売上高が減少した。一方、買収した子会社の寄与や、運営管理業務における金融系の既存顧客の深耕により、売上高が増加した。増収効果によりセグメント利益も同19.8%増加した。

ソフトウエア開発事業の売上高は前年同期比14.8%増の45億83百万円。金融系ならびに運輸系の大型プロジェクトの収束があったものの、公共系における大型プロジェクトの受注により売上高が増加した。前期のソフトウエア開発にかかるアフターコスト等の計上があったものの、収益性向上にむけた営業努力や、プロジェクト管理の強化による生産性向上への取り組みが奏功し、セグメント利益は同99.7%増加した。

その他事業の売上高は前年同期比6.1%増の4億88百万円。セキュリティ関連の売上高は横ばいとなったものの、コンサルティングや海外現地法人の売上高が増加した。マーケティング費用の増加があったものの、増収効果によりセグメント利益は同1,059.4%増加した。

19/3期第2四半期は、外注費や労務費の増加により売上原価が増加したものの、増収効果が大きく、売上総利益が前年同期比8億38百万円増加した。人件費の増加などにより販管費が同3億98百万円増加したものの、営業利益は同4億39百万円増加した。

第2四半期(7-9月)の業績推移.

第2四半期(7-9月)の業績は拡大基調にある。19/3期第2四半期(7-9月)は、過去の第2四半期(7-9月)と比較し高水準の売上高、営業利益となった。

18/9末の総資産は前期末比5億53百万円減少の131億95百万円。資産面では現預金や売上債権やのれんなどが、負債・純資産面では仕入債務や有利子負債や未払消費税等などが主な減少要因。自己資本比率は57.5%と前期末比2.3ポイント上昇した。

前年同期に比べ、税金等調整前四半期純利益やのれん償却額の増加などにより営業CFのプラス幅が拡大した。定期預金の預入による支出の増加などにより投資CFのマイナス幅が拡大したものの、フリーCFはプラスに転じた。その他、短期借入金の減少などにより財務CFのマイナス幅が拡大したものの、第2四半期末のキャッシュポジションは前年同期比高まった。

(3)最近の主なトピックス
◎慶應義塾大学とサイバーセキュリティ分野での協業を開始
同社は、2018年8月21日付で、慶應義塾大学理工学部河野研究室(理学博士河野健二教授)とサイバーセキュリティ分野において協業すると発表した。主な協業の内容は、①河野研究室の有するサイバーセキュリティにおける最新の知見に基づく助言、②同社の展開するサイバーセキュリティソリューションに対する評価、③今後の新しいソリューションの開拓への協力ならびに評価、 ④同社の開催するセミナーでの講演などである。

◎RPA業務改革サービスを開始
同社は、ITIL®(注 1)をベースとした業務改革コンサルティングサービスを手がける子会社の株式会社フェスと協働で、システム運営管理業務における業務プロセス分析と RPA(注2)導入を支援する「RPA業務改革サービス」を開始した。 本サービスの特徴としては、同社が有するシステム運営管理のノウハウ、およびフェスのITIL®に関する知見それぞれの強みを組み合わせることで、顧客のシステム運営管理のプロセス全体の見直しを行うこと、効率的な業務フロー、及びRPAの導入効果が最大限発揮できるようプロセスを設計後、RPAによる自動化が可能な業務を洗い出し、RPAの開発・導入を行うこと、更に特定のベンダに捉われない他ツールとの連携により、自動化効果の最大化を図ることなどがあげられる。
(注1):ITIL®(IT Infrastructure Library)とは、システム運用におけるベストプラクティスを体系的にまとめた知識ベース。
(注2):RPA(Robotic Process Automation)とは、簡単な判断を伴うデータ入力/加工/収集/チェックが可能なソフトウェア。従来人間がパソコン上で行ってきた定型作業をソフトウェアロボットが代替して自動的に処理することが可能。

2019年3月期業績予想

前期比14.6%の増収、同33.4%の経常増益の計画
同社は、上期の好調な業績を反映し、10月26日に通期の業績見通しの上方修正を行った。新しい19/3期の会社計画は、売上高が前期比14.9%増の266億円、営業利益が同30.7%増の16億40百万円。
売上高面では、引き続き金融機関を中心に顧客のIT投資の拡大が期待される。また、今後セキュリティ対策への投資の加速も予想される。こうした中、BOO(既存顧客に対し、コンサルティングからソフトウエア開発、システム運営管理、クラウド・セキュリティ まで、複数のサービスを提供すること)の推進により、既存顧客の推進を図るとともに、新規顧客の獲得を目指す。また、買収した子会社も売上高の増加に寄与する見込み。
利益面では、不採算案件を防ぐ取り組みなどにより、収益性の改善を図る計画。売上高営業利益率は、前期比0.8ポイント上昇の6.2%の計画。1株当たりの配当は、前々期より3円増額となった前期と同額の期末40円の予定を据え置き。予想の配当性向は46.0%。

(2)今後の成長戦略
成長分野での協業
同社は、今後市場の急拡大が見込まれるサイバーセキュリティ、クラウド、DCビジネスにおけるAI関連などの分野をメインターゲットにし、外部パートナーとの協業を通じて、業績の拡大を目指す方針。

ベンチャーファンドへの投資
同社は、サイバーセキュリティ、RPA、AI、IoT、ビックデータ等の分野における先端IT技術の情報収集を目的に、ベンチャーファンドへ投資し、今後の事業展開へ活かす方針。

中長期的な成長プラン
今後、既存事業の安定的な成長に加え、成長分野への投資を通じて、成長を加速する計画。

今後の注目点
売上高に占めるストックビジネスの比率とグローバル大手企業との取引の比率と直接契約の比率の高さなどが同社の強みであり、業績の安定性が高いとの株式市場での評価は異論がないところであろう。反面、売上高の約6割を占めるシステム運営管理は収益が徐々に積み上がっていく事業であり、急拡大が見込めないのも事実である。業績は安定しているが、成長性は高くないとの印象を持たれかねない同社ではあるが、会社が大きく変化しようとしている。キャッシュカウのストックビジネスをベースとしながら、今後急成長が見込まれるサイバーセキュリティ、RPA、AI、IoT、ビックデータ等の分野における拡大を通じて成長の加速を目指している。今後市場の急成長が見込まれるサイバーセキュリティ、RPA、AI、IoT、ビックデータ等の分野において、外部パートナーとの協業や先端IT技術の情報収集のためのベンチャーファンド等への投資が本格化するものと予想される。今年度が中期経営計画の最終年度であり、次期中期経営計画の発表が今から楽しみである。サイバーセキュリティ、RPA、AI、IoT、ビックデータ等の先端IT技術分野において、いかに事業を拡大していくのか、今後の戦略が注目される。とりわけ次期中期経営計画の方向性のヒントとなることから新たな外部パートナーとの協業や事業買収を含めた先行投資の動きについて期待を込めて注目していきたい。
<参考:コーポレート・ガバナンスについてについて>

◎コーポレートガバナンス報告書
最終更新日: 2018年6月25日

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