(6250:東証1部) やまびこ 売上高達成に向けての今期に注目

2018/12/06

yamabiko

今回のポイント
*前期は9ヶ月変則決算につき、比較は前年同一期間に調整した会社発表数字を使用している。

・18年12月期第3四半期の売上高は前年同一期間とほぼ変わらずの933億円。国内は小型屋外作業機械が低調、農業用管理機械は前年並み。一般産業用機械は伸長し、増収。海外はドル安円高の影響もあり前年並み。米州は、小型屋外作業機械の販売が減少した一方、一般産業用機械が大きく伸長し、農業用管理機械も堅調に推移。欧州は販売が振るわなかった。営業利益は同1.4%減の66億円。販売数量の増加や販売管理費の減少などによる利益の押し上げがあったものの、一時的な原価率の上昇などにより減益となった。

・業績予想に変更は無い。18年12月期の売上高は前年同一期間比0.9%増、1,180億円の予想。国内は好調を維持、海外は主にドル安円高の影響により前年同一期間並み、全体では微増。営業利益は同14.0%増、68億円の予想。実質売上増や未実現利益の影響で増益を維持する。為替の前提は、1USD=110円(前年同一期間112円)、1ユーロ=130円(同125円)。配当は、普通配当35円/株に設立10周年記念配当5円/株を加えて40円/株の予定。予想配当性向は34.4%。

・売上高は前年並み、営業利益は微減であったが通期予想に対する進捗率は売上・利益ともに第2四半期時点に引き続き高水準である。第2四半期に下方修正はあったものの、「19年12月期 売上高1,250億円」達成に向けた発射台としての今期、どれだけ上積みを図れるか注目したい。

 

会社概要
小型屋外作業機械(刈払機、チェンソーなど)、農業用管理機械(防除機、畦草刈機など)、一般産業用機械(発電機、溶接機など)の3事業における各種製品の開発・製造・販売をグローバルに展開。海外売上比率は約60%。小型屋外作業機械では国内首位、米州上位と高いシェアを有する。独自の生産技術、豊富なラインアップ、充実したテクニカルサポート体制等が強み。
【1-1 沿革】
同社は、国内で農業機械、グローバルで小型屋外作業機械を扱っていた株式会社共立(東・名・阪一部上場)と、グローバルで小型屋外作業機械及び一般産業用機械を扱っていた新ダイワ工業株式会社(東証2部上場)の2社が2008年12月に設立した共同持株会社「株式会社やまびこ」が、2009年10月に両社を吸収合併して事業会社化した会社である。

株式会社共立は、1947年、東京で創立された株式会社共立農機を前身とし、農業機械事業において「国産初のスピードスプレーヤ(農薬散布機)」、小型屋外作業機械事業において「国内初の背負動力刈払機」、「世界初の手持ち式パワーブロワ」を開発するなど、両事業におけるリーディング企業であった。また、創業時より小型屋外作業機械のエンジン自社開発に注力し、合併前の2008年のエンジン累計生産台数は4,000万台に上っていた。

一方、新ダイワ工業株式会社は1952年、広島で創業した浅本精機製作所が前身。小型屋外作業機械事業において「国産初の電動チェンソー」を開発したほか、一般産業用機械事業においてエンジン発電機、エンジン溶接機などを製造販売。また、世界初の混合燃料使用の4サイクルエンジンを開発するなど、高い技術開発力を特長としていた。

1990年代後半に入り温室効果ガスを要因とする地球温暖化問題への関心が高まるとともに、欧米、特にアメリカでエンジンの排出ガス規制が強化され、新基準をクリアするための研究開発費が増大。これに対応できない中堅・小型企業を対象として小型屋外作業機械市場において2000年代に入りグローバル規模での業界再編が急速に進行した。加えて、新興国企業による安値攻勢や顧客ニーズの多様化などにより、事業環境は一段と不透明なものとなっていた。
そうした中、激化する競争を勝ち抜くためには一段と企業体力を強化する必要があるとの判断から、両社は将来的な経営統合を前提として2007年5月に業務・資本提携契約を締結。
開発、生産、物流、販売、管理を始めとした全ての事業における効率化と拡充を目指して2008年12月共同持株会社、株式会社やまびこを設立し、2009年10月、株式会社やまびこが両社を吸収合併し事業会社化した。

社名「やまびこ」は、山の神「山彦」を由来としており、「人と自然と未来をつなぐ」を経営理念とし、自然と環境の育成・整備への貢献を掲げる同社の姿勢を表している。

【1-2 経営理念など】
やまびこグループの理念は「エッセンス」「存在意義」「行動指針」という3つの要素で構成されている。
「エッセンス」は、「存在意義」と「行動指針」を凝縮した、やまびこグループとして目指すべき企業の姿・企業活動の本質を表現したもの。
「存在意義」は、やまびこグループが社会の中で担うべき役割と責任を宣言し、約束するもの。
「行動指針」は、やまびこグループの社員一人ひとりが業務に臨むべき姿勢をまとめたもの。

これに加えて、行動指針を補完し、具体的な対応方法を示した14項目からなる行動指針細目を制定し、企業理念に則った事業活動が行われるように努めている。
永尾社長はこれら「エッセンス」、「存在意義」、「行動指針」を念頭に置いたメッセージを日頃から様々な機会を捉えて発信している。また各部門・部署ごとに実際の行動に結び付けるよう日々取り組んでいる。

≪永尾 慶昭社長プロフィール≫
永尾 慶昭社長は1953年2月生まれの65歳。子供の頃からプラモデルなど「モノ作り」が大好きだった永尾社長は、中学に入ると所謂「アメ車」を始めとした自動車に大きな関心を持ち始め、大学院ではエンジンを研究する「燃焼工学」を専攻。1978年4月に(株)共立に入社した。
入社後は研究部に配属。自ら関心のある課題を見つけて自由に取組むという社風もあり、チェンソーを中心に
様々なエンジンの研究、開発に携わった。また、研究室内で研究に没頭するのではなく、山へ出かけユーザーである樵(きこり)の方々からの製品評価や要望などをきめ細かく汲み取る事にも力を注いだという。

ほぼ技術畑を一貫して歩んできた後、2006年2月に米国の子会社エコー・インコーポレイテッドの代表取締役に就任。米国における排出ガス規制の状況とその対応、そうした中でユーザーの満足度をどうすれば高められるかに注力。また共立、新ダイワ工業の合併時には現地販売ルートの整理をスピーディーかつドラスティックに進めるなど、ご自身でも「仕事の幅が広がる重要なステップであった。」と振り返る。
やまびこ設立後、取締役兼執行役員産業用機械本部長として、新ダイワ工業の本社所在地である広島で統合後のスムーズな一体化にも注力。2011年6月、(株)やまびこの代表取締役社長に就任した。

【1-3 市場環境】
小型屋外作業機械市場についての明確な統計は存在していないが、米国を始めとする北米市場が最大市場とされ、ついで欧州地域が続いており、日本は100万台という統計がある。
同社の収益動向に影響を与える関連指標としては、海外市場においては「住宅着工件数」、「穀物価格」、「原油価格」等、国内市場においては「米価」等が挙げられる。

小型屋外作業機械でグローバルに展開するメーカーとしては、欧州(ドイツ・スウェーデン)に2社存在すると会社側では認識している。

【1-4 事業内容】
1.セグメント
小型屋外作業機械事業、農業用管理機械事業、一般産業用機械事業の3事業を展開している。報告セグメントもこの3セグメント。

『小型屋外作業機械事業』
「手で持つ」または「背負って」使用する小型エンジンを搭載した山林・緑地管理用などの機械の製造・販売を行っている。
主要製品は、チェンソー、刈払機、パワーブロワ、ヘッジトリマーなど。
2014年11月に、業務用ロボット芝刈機を開発、製造、販売するベルギーのベンチャー企業「ベルロボティクス社」を買収した。(2017年1月、欧州における販売強化を目的としてベルロボティクス社は「やまびこヨーロッパ」へ商号変更。)
長年をかけて蓄積してきたノウハウや顧客ニーズにきめ細かく対応する高い開発力をベースに、高性能・高耐久・高品質エンジンを産み出し続けている。

(ガソリンエンジンの仕組み)
小型屋外作業機械のチェンソーや刈払機などの動力には主に2ストロークガソリンエンジンが用いられている。
後述するように、同社のエンジン開発能力の高さは最も重要な特長・強みの1つとなっている。
ガソリンエンジンの仕組みおよびエンジンの種類による特長を知っておくことは同社事業を理解する上でも有用なので以下簡単に解説する。

ガソリンエンジンとは、基本的に以下の4つのステップを経てガソリンが燃焼する力でピストンを押し下げて動力を発生させるもの。

ピストンの往復運動は、クランクシャフトと呼ばれる部品によって回転運動に変換され、自動車の車軸やチェンソーの回転軸を回転させる。
この4つのステップ「1周期」をピストンの往復運動何回で完結するかによって、ガソリンエンジンは2ストローク・エンジンと4ストローク・エンジンの2つに概ね大別される。

「2ストローク・エンジン」
2つのストロークで1周期を完結させる。すなわち、「ピストン1往復、クランクシャフト1回転」ごとに動力を1回発生させる。
1回目のストローク(ピストンの上昇):混合気の「吸入」と「圧縮」を行う。
2回目のストローク(ピストンの下降):混合気の「膨張」によりピストンが下降し、その後半で「排気」を行う。

「4ストローク・エンジン」
4つのストロークで1周期を完結させる。「ピストン2往復、クランクシャフト2回転」ごとに動力を1回発生させる。
1回目のストローク(ピストンの下降):混合気の「吸入」を行う。
2回目のストローク(ピストンの上昇):混合気の「圧縮」を行う。
3回目のストローク(ピストンの下降):「膨張」によりピストンが急速に押し下げられる。
4回目のストローク(ピストンの上昇):燃焼済のガスが「排気」される。

4ストローク・エンジンは、吸気と排気をコントロールしやすいといったメリットがある反面、吸・排気バルブをシリンダーヘッド部に設置するため、シリンダーの胴体に設置されるポートから吸・排気を行う2ストロークに比べ構造が複雑になる。また、そのため重量も重くなる。

これに対し、2ストローク・エンジンは、混合気の吹き抜けやピストン運動を円滑にするために用いられるエンジンオイルが燃料と一緒に燃焼する割合が4ストローク・エンジンに比べると多いため、排気ガス中に有害物質が多くなるといった面があるものの、構造がシンプルで部品数も少ないため小型・軽量化が可能で、同じ理由からオーバーホールも容易といったメリットがあり、小型屋外作業機械には2ストローク・エンジンが最適である。

『農業用管理機械事業』
国内向けに農薬散布のための機械である防除機械、北米向け農作物収穫機械などの製造・販売を行っている。
主要製品は、防除機(スピードスプレーヤ、乗用管理機、動力噴霧機)、畦草刈機、大豆収穫機など。
共立が長年にわたって蓄積してきた送風技術、噴霧技術、ポンプ技術、機器の軽量化や小型化等が同事業における技術的な強みである。

『一般産業用機械事業』
建設・土木・鉄工用機械の製造・販売を行っている。
主要製品は発電機、溶接機、投光機、切断機、高圧洗浄機など。

新ダイワ工業が創業時から蓄積してきたAC(交流)モータ開発技術を進化、発展させた発電体設計技術や、電子制御技術、防音技術などが同事業における技術的な強みである。

(アクセサリーや部品)
各種機械用のアクセサリーやアフターサービス用部品の製造・販売も行っている。高収益性が特長。

2.ブランド
2社の統合によって設立された同社だが、両社製品は長年にわたり日本およびグローバルで認知されているため、ブランド名はそのまま、KIORITZ 、Shindaiwa 、ECHO の3ブランドを展開している。
更なるブランド価値の向上を目指し、積極的なマーケティング投資、新しい販売ルートの開拓を進めている。

3.開発体制
各事業では以下のような重点課題を設定し、開発に取り組んでいる。

排出ガス規制は今後もさらに厳しくなることが予想されるため、最重点課題である。
この他、電子制御分野において制御技術の研究を進めている。

4.生産体制
国内3事業所(横須賀、盛岡、広島)と4社の生産関連子会社を、海外では、アメリカ、ベルギー、中国、ベトナムに合計10社の生産関連子会社を有している。

5.販売ルート&販売方法
世界90か国以上、約2万8千店舗に同社製品は供給されている。
全売上高の6割以上が海外売上となっている。

<国内市場>
2017年4月に販売子会社7社の合併(※)により、やまびこジャパン株式会社が誕生。
やまびこジャパンが販売代理店、全農(全国農業協同組合連合会)、ホームセンター、建設機械レンタル会社等に販売し、エンドユーザーである農林業家、建設・土木・鉄工業者、緑地管理業者などに供給される。

※管理体制の一元化・事業資産の一体運用を目的として、主に地域別に分かれていた販売子会社を統合。経営資源の効率化、販売力強化と顧客サービス向上を目指す。

販売店や代理店と協力しながら展示会を各地で実施し、実演や試乗などを通じて販売に繋げている。
また、販売店と同行してエンドユーザーを訪問。ユーザーのニーズを汲み取ったうえで製品開発に活かしている。

<北米市場>
子会社エコー・インコーポレイテッドグループがホームデポ(※)や代理店に販売し、エンドユーザーである緑地管理業者、ホームオーナー、農林業家、建設・土木業者などに供給される。

※ホームデポ(The Home Depot)
世界最大の住宅リフォーム・建設資材・サービスの小売チェーン。1978年設立。2017年の売上高1,009億ドル(約10.6兆円)、純利益86億ドル(約9,060億円)。米国、カナダ、メキシコに2,200を超す店舗を有する。NYSE(ニューヨーク証券取引所)に上場。(同社WEBSITEより抜粋)

ホームデポでは、GOOD、BETTER、BESTの区分で品質ごとに分類されており、高品質なBESTとして製品を供給しているのは同社のみである。これが、同社製品が北米市場で高く評価されている証左の一つとなっている。

中南米市場においては子会社エコー・インコーポレイテッドが各国代理店に販売し、その後販売店を通じてエンドユーザーに供給される。
欧州・アジア・その他地域では、やまびこが各国代理店に販売している。

海外の販売店では、ブランド別に製品を展示しており、エンドユーザーのニーズを聞きながら販売員が対面販売を行っている。
またホームセンターでは、各機種群別・価格別に製品が展示されており、エンドユーザーはニーズや予算、CM等で得たイメージを基に購入する。

【1-5 特長と強み】
①独自の生産技術力・一貫生産体制
同社最大の特長・強みは「独自の生産技術力・一貫生産体制」である。
中心事業である小型屋外作業機械に搭載される2ストローク・エンジンに関しては、開発、材料となるアルミの調達、鋳造、部品製造、加工、組立てまで全て自社で一貫して生産する体制をとっているが、世界的に見ても他に例がないという。なお、農業用管理機械事業と一般産業用機械事業の製品も動力源はエンジンであるが、主に外部調達をしている。
また、様々な課題を鉄めっき、放電加工などの自社独自技術で解決し、製品の品質向上や生産能力向上に結び付けている。
具体的には下記のような技術を確立している。

<具体例①:鉄めっき>
めっきとは金属などの材料の表面に金属の薄膜を被覆した表面処理のこと。エンジン製造においては、ピストンとの摩擦による摩耗防止のためシリンダー内部にめっきを施す必要がある。
従来は耐久性やコストからクロムめっきが一般的であったが、環境への悪影響、生産効率の低さといった問題点から、他の材料によるめっき加工が求められてきた。

同社では、環境負荷低減の観点などから1978年より「鉄めっき」に取り組んでいる。
当初日産能力は数百個であったが生産性向上、めっき精度の向上、環境負荷削減などを進めた結果、現在では仕上げ加工が不要で環境負荷を大幅に削減した鉄めっき技術を確立することが出来、日産能力も数千個と大幅に拡大させることができた。現在保有する鉄めっき関連特許件数は5件。

<具体例②:放電加工>
前述の様に、2ストローク・エンジンは、部品数が少なく構造も4ストローク・エンジンに比べシンプルであるため、「手で持つ」、「背負う」小型屋外作業機械には最適であるが、混合ガスの一部が排気されるという側面があり、世界的に強化が進む排出ガス規制に対応するためには、混合ガスの流れをコントロールして効率よく燃焼させることが課題であった。
そのためには、シリンダー内面形状を変更(混合ガス通路とシリンダー内面の間に壁を設ける)する必要があり、生産方法の検討が必要となった。

ダイカスト鋳造(※)により「壁」を形成する事は可能だったが、その壁に混合ガスを燃焼室に導くための横穴を開ける必要があり、ダイカスト鋳造では横穴を開ける事は出来ず、また狭い箇所であるため切削加工も困難であった。
そこで同社では、ダイカスト鋳造の特長を活かしながら切削加工できない形状を加工するために「放電加工(※)」を採用することとした。
放電加工は複雑な形状も加工が可能である一方、加工時間が長く電極消耗が多いなどコスト面での課題があった。
同社は量産化に向け加工条件の研究、特殊電極形状の設計などに取り組み、加工時間の短縮、省人化、電極の低コスト化、能率向上など量産化に成功した。
放電加工関連特許保有件数は3件であり、他社には真似のできない同社独自技術を確立した。

(※)ダイカスト鋳造
金型鋳造法のひとつで、金型に溶融した金属を圧入することにより、高い寸法精度の鋳物を短時間に大量に生産する鋳造方式のことで、薄肉化、低コストを可能にする。

(※)放電加工
電極と非加工物との間に短い周期で繰り返される放電によって、非加工物表面の一部を除去する機械加工の方法。極めて硬い鋼鉄などに複雑な輪郭を切り出すことができる。

同社はこれらの技術を始めとした「高度なモノ作り力」によって、排出ガス規制対応以外にも、軽量化、高耐久性、更なるコスト削減など様々なニーズに対応し、「排出ガス規制対応・軽量化・高耐久性2ストローク・エンジン」の開発・量産に成功している。
これらの課題に対応できず市場から退出を余儀なくされた企業も世界的に多数ある中で、同社はトップクラスのメーカーとして更なる成長を続けている。

②各事業固有の研究・開発力
環境問題の対応力は高く、同社エンジンに対する米国EPA(Environmental Protection Agency、環境保護庁)によるエンジン認証数は世界でもトップクラスとなっている。
また、小型屋外作業機械に限らず、農業用管理機械、一般産業用機械においても固有の研究開発力を有している。
共立、新ダイワ工業それぞれが長い年月を経て培った技術力をベースに、更に磨きをかけている。

③豊富なラインアップ・販売ネットワークおよび国内サービスネットワークの拡大
様々な顧客ニーズに対応し、3事業それぞれにおいて豊富なラインアップを有している。
また、現在世界90カ国以上、約2万8千店舗に同社製品が供給されている。
2社の合併によって、ラインアップおよび販売ネットワークは更に拡充された。
多様化するユーザーの満足度向上を目指し、2013年から国内に“やまびこサービスショップ(YSS)”を立ち上げ、故障時に整備・修理などを行う他社にはないサービス体制を全都道府県で展開している。2018年9月現在の加入店舗数は425店。

④充実したテクニカルサポート体制
製品に対する信頼性を高め、代理店や販売店との関係をより強固なものとするためにテクニカルサポート体制の充実にも注力している。
2015年4月から2017年12月の間に、17か国で154回に及ぶサービススクールを実施した。

⑤高い製品シェア
上記①から④の特長・強みを総合的に発揮してグローバルで高い競争力を実現しており、小型屋外作業機械事業では最大市場の北米で上位、日本においては30%以上のシェアを持つNo.1企業である。

【1-6 ROE分析】

今期の売上高当期純利益率は4.07%の予想。中期経営計画では2019年12月期 10%以上のROEを目標としている。

2018年12月期第3四半期決算概要

*対前年同期比は、前17年12月期に行った決算期変更に伴い前期が今18年12月期と同様の対象期間及び対象範囲であったと仮定して調整した売上・利益(未監査)に対する比較。四半期純利益は親会社株主に帰属する四半期純利益。
売上高は前年並み、販売数量増も原価率上昇などで減益
売上高は前年同期とほぼ変わらずの933億円。国内は小型屋外作業機械が低調、農業用管理機械は前年並み。一般産業用機械は伸長し、増収。海外はドル安円高の影響もあり前年並み。米州は、小型屋外作業機械の販売が減少した一方、一般産業用機械が大きく伸長し、農業用管理機械も堅調に推移。欧州は販売が振るわなかった。
営業利益は同1.4%減の66億円。販売数量の増加や販売管理費の減少などによる利益の押し上げがあったものの、一時的な原価率の上昇などにより減益となった。


*対前年同期比は、前17年12月期に行った決算期変更に伴い前期が今18年12月期と同様の対象期間及び対象範囲であったと仮定して調整した売上・利益(未監査)に対する比較。利益の構成比は売上高営業利益率。


*対前年同期比は、前17年12月期に行った決算期変更に伴い前期が今18年12月期と同様の対象期間及び対象範囲であったと仮定して調整した売上・利益(未監査)に対する比較。

(国内)
ホームセンター向けのチェンソーは伸びたものの、天候不順の影響を受けた主力の刈払機やスペアパーツなどが振るわずに減収。

(海外)
主力の北米では、プロ向け高品質製品群となる「Xシリーズ」の拡充や各種プロモーションにより代理店販売が好調に推移したものの、ホームデポ販売は天候不順による刈払機の落ち込みや前年のハリケーン上陸に伴うチェンソーの復旧需要の反動減が顕著だった。中南米も低迷して米州は減収。
米州以外の海外は、西欧が主に猛暑の影響を受けて需要が減少し、ロシア販売も落ち込んだことなどにより減収。


*対前年同期比は、前17年12月期に行った決算期変更に伴い前期が今18年12月期と同様の対象期間及び対象範囲であったと仮定して調整した売上・利益(未監査)に対する比較。

(国内)
省力化・効率化機械として需要が高まっている畦草刈機は好調な販売を維持したものの、天候不順や自然災害の影響を受けて大型の防除機やモアが振るわずに前年並み。

(海外)
米州のポテト関連製品の販売が底堅く推移したことに加え、今期より中国市場向け乗用管理機の販売を開始したことなどにより増収。


*対前年同期比は、前17年12月期に行った決算期変更に伴い前期が今18年12月期と同様の対象期間及び対象範囲であったと仮定して調整した売上・利益(未監査)に対する比較。

(国内)
自然災害の復旧用に発電機需要が発生したことや建機レンタル向けの溶接機、投光機が好調を維持して増収。

(海外)
主に北米で進めた販路開拓により発電機が伸長して大幅な増収。


*対前年同期比は、前記の決算期変更に伴い前期が今期と同様の対象期間及び対象範囲であったと仮定して調整した売上・利益(未監査)に対する比較。

主に自動車用試作部品の販売が落ち込み、減収。

売上債権の増加等で流動資産は前期末比51億円増加。投資その他の資産の減少で固定資産は同5億円の減少。資産合計は同45億円増加の1,057億円となった。
負債合計はほぼ変わらず495億円。
利益剰余金の増加により純資産は同43億円増加の561億円となり、この結果自己資本比率は前期末より1.9%上昇し53.1%となった。
長短借入金残高はほぼ変わらず174億円。

2018年12月期業績予想

業績予想に変更無し。増収増益。
業績予想に変更は無い。売上高は前年同一期間比0.9%増、1,180億円の予想。国内は好調を維持、海外は主にドル安円高の影響で前年同一期間並み、全体では微増。
営業利益は同14.0%増、68億円の予想。実質売上増や未実現利益の影響で増益を維持する。
為替の前提は、1USD=110円(前年同一期間112円)、1ユーロ=130円(同125円)。
配当は、普通配当35円/株に設立10周年記念配当5円/株を加えて40円/株の予定。予想配当性向は34.4%。

今後の注目点
売上高は前年並み、営業利益は微減であったが通期予想に対する進捗率は売上・利益ともに第2四半期時点に引き続き高水準である。
第2四半期に下方修正はあったものの、「19年12月期 売上高1,250億円」達成に向けた発射台としての今期、どれだけ上積みを図れるか注目したい。
<参考1:「中期経営計画2019」について>
「中期経営計画2019」概要
①基本方針・ビジョン
中長期的にどのような会社を目指していくべきか、より具体的なイメージを共有するために2つのビジョンを掲げた。

また、「中期経営計画2019」を前中期経営計画期間で実行した積極投資の効果を具現化する期間と位置付けている。

②重点施策
上記、基本方針に掲げたビジョンの実現に向けて、以下の項目を重点施策として取り組んでいく。

③株主還元について
引き続き安定的に配当を継続することに加え、連結財政状態が改善していることから前中計では「25%を目安に」としていた連結配当性向目標を、今中計より「25%以上」へ変更することとした。

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<参考2:コーポレートガバナンスについて>

◎コーポレートガバナンス報告書
最終更新日:2018年3月29日
<基本的な考え方>
当社は、当社グループ全体の最適化戦略、監督機能および当社グループのグローバルな経営戦略や成長のための資源配分など、グループ全体の企業価値向上のための諸施策を積極的に推進してまいります。
そのために当社は、企業理念、行動規範に基づく健全な企業風土を構築し、当社グループのコンプライアンスおよびリスク管理を柱とするコーポレート・ガバナンス体制の充実・強化に取り組み、地域社会、株主の皆様、顧客および従業員など、全ての利害関係者から価値ある企業グループとして評価されるよう、健全で透明性の高いグループ経営を徹底してまいります。

当社の取締役会は社外取締役2名を含む7名の取締役で構成され、当社グループの経営方針、経営戦略およびグループ会社の経営指導・監督に関わる重要な意思決定を行います。取締役は取締役会において、他の取締役の職務を監視、監督するほか、自己の職務の執行状況について取締役会に定例的に報告します。また、取締役会の決定事項を的確かつ迅速に実践するため、経営戦略会議において十分な審議を行います。

当社は監査役制度を採用し、常勤監査役2名と社外監査役2名の計4名で監査役会を構成します。
監査役は別に定める監査役会規則および監査役監査基準に基づき、取締役会、経営戦略会議、執行役員会ならびに社内の重要会議に出席し、取締役の業務執行の監査を行うとともに、会計監査人・内部監査部門と連携しつつ、監査の実効性の確保を図ってまいります。

株式会社インベストメントブリッジ
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