(3960:東証マザーズ) バリューデザイン 大規模投資など成長施策は着実

2018/12/06

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今回のポイント
・19年6月期第1四半期の売上高は前年同期比17.5%増の4億81百万円。引続きスーパー、ドラッグストア、飲食チェーンの利用が好調でシステム利用料売上は同22.8%増収。システム利用増で粗利率は4.1%改善し、売上総利益は同29.1%増加。販管費も同7.8%増加したが増収効果で吸収し、営業利益以下黒字転換した。

19年6月期の業績予想に変更は無い。第1四半期は前年同期比増収で黒字転換となったが、予定している成長のための投資の消化率は第1四半期で10%程度。第2四半期から本格化する。売上高は前期比3.4%増の21億23百万円と予想。営業利益は1億97百万円の損失。キャッシュレス化の進展、海外事業の進捗などから現在を大きな成長機会と捉え、向こう3年程度の投資計画を今期前倒しして実行。システム投資、人材の確保や教育など投資額を約3億円拡大する予定だ。

・キャッシュレス決済が急速に拡大すると見込まれる中、「決済」および「顧客囲い込み」両面に対応できるハウス電子マネーの利点を生かしモバイル決済との連携を進め顧客基盤の更なる強化を進める。海外事業においてはローカル大手企業の顧客化が進んでいる。国内外の顧客基盤を活かした新たな決算・販促サービスも将来的に展開し、2025年6月期売上高100億円を目指す。

・第1四半期は黒字転換したものの、投資は第2四半期から本格化するため業績予想は据え置いているが、りそなグループとの連携、インドでのM&A、人員獲得など、成長のための施策を着実に進めているようだ。
2020年6月期の黒字転換・利益体質定着に向け、各種投資、施策の進捗を注目したい。

 

会社概要
交通系電子マネー(Suica等)や流通系電子マネー(WAON、nanaco等)に代表されるプリペイド型電子マネーを自社ブランドで発行可能にする「バリューカードASPサービス」の提供により、企業のブランディングやプロモーションを支援。Suica等と異なり、導入企業の自社店舗でのみ利用可能とする代わりにインセンティブ等で顧客を囲い込む販促ツールである「ハウスプリペイドカード」と、利便性を提供する決済ツールとして導入企業がクレジットカード会社等と連携して発行する「ブランドプリペイドカード」の2種類を展開。2018年6月末時点でのハウスプリペイドの導入企業数、店舗数はそれぞれ620社、56,800店舗と国内最多。No.1の導入実績に基づく成功のノウハウ、強固な営業ネットワーク、「600社を超す導入企業」という顧客資産から生み出される安定したストック型収益が売上の半分強を占めており強み。開拓余地の大きい国内市場で更に高い成長を追求するとともに、海外市場でも国内同様に顧客ストックを一気に積み上げて大きな飛躍を目指す。
【1-1 沿革】
クレジットカード会社で新たな決済手段の開発に取り組んでいた尾上社長は、アメリカでサーバー管理型電子マネーである「ハウスプリペイド」、「ブランドプリペイド」が普及・拡大していることを知り、数年後にはその波が日本にも必ず到来することを予想。いち早く導入に動くが、当該クレジットカード会社では既に非接触IC型電子マネーへの取り組みが中心となっていたため、新たにサーバー管理型電子マネーを手掛けるための人員も予算も不足しており、導入を進めることは難しいのが現実であった。
そうした中、尾上社長は、成長が見込まれる「ハウスプリペイドカード」、「ブランドプリペイドカード」を日本で是非とも事業化したいと考えクレジットカード会社を退社し、2006年7月に同社を設立した。
「ハウスプリペイドカード」という文化が無い日本で当初営業活動は苦戦したが、低価格の専用端末を武器に店舗数10店舗程度の小規模事業者を中心に顧客数は着実に増加し、一定のシェアを獲得する。ハウスプリペイドカードマーケットの拡大に伴いシェアは一段と上昇し、顧客規模も中堅、大手へと拡大していった。
2012年からは海外でも事業を展開。2016年9月、東証マザーズに上場した。

【1-2 経営理念など】
「アジアNo.1のプロセッシングカンパニーを創る」を経営ビジョンに掲げ、『「バリューカード」を通じ、サービス提供企業と消費者のコミュニケーションの架け橋となることで、双方のメリットを極大化し、社会に貢献します。』と謳っている。

(同社におけるプロセッシングとは、自社開発の「バリューカードASPサービス」を使用しての残高管理業務やカード発行ノウハウは無い事業会社に対するカード発行支援業務を指す。)

【1-3 市場環境】
◎市場動向・概要
高い安全性、効率性の向上といった発行者、利用者双方のニーズから、「現金決済比率の低下、電子決済のウェート拡大」が続いている。
中でもプリペイドカードは今後も更なる伸長が見込まれている。

国内プリペイドカード市場は2021年度に13兆円に拡大すると予想されている。
中でもハウスプリペイドカードは2015年度から2021年度までの年平均成長率は10.5%で市場規模は1.9兆円に拡大。ブランドプリペイドカードは同じく年率35.2%成長で1.7兆円へと、市場平均を大きく上回る高成長が見込まれている。(いずれも矢野経済研究所調べ。)

◎プリペイド決済の種類
プリペイドによる決済には以下のような種類がある。
同社の「バリューカードASPサービス」はサーバー管理型プリペイドカードシステムにあたる。

サーバー管理型電子マネーは非接触IC 型電子マネーに比べ1枚当たりのカード単価など導入コストが安価であることに加え、その特性を活かして、例えば「今日から1週間は付与ポイント倍増!」といったようなインセンティブプログラムを顧客企業のニーズや状況に合わせてサーバー側で柔軟に設定、実施できる点が大きな特長である。

一般社団法人日本資金決済業協会の調査によれば、前払式支払手段(プリペイド)の媒体別年間発行額合計は、平成27年度 21.5兆円で、過去5年間の成長率は年率4.2%。媒体別には発行額が最多だったのはIC型だが、磁気型や紙型が減少傾向にあるのに対し、最も伸長したのはサーバー型だった。
上記のようなサーバー管理型電子マネーのメリットを発行者が評価した結果と言えるだろう。
企業が費用対効果を追求する姿勢をますます強める中、顧客囲い込みのための有力な手段としてサーバー管理型電子マネーを用いたプリペイドカード需要は今後も引き続き増大していくものと思われる。

◎同業他社
ハウスプリペイドカード事業では国内シェア40%超を有しており業界首位である。
豊富な導入事例とノウハウで他社に対して大きなアドバンテージを持っている。(詳細は、「1-5 特長と強み」を参照)

【1-4 事業内容】
自社の独自ブランドで発行が可能な「ハウスプリペイドカード」と、VISA、MasterCardを始めとする国際ブランドと提携し、従来のハウスプリペイドカードの機能にVISA、MasterCard等の国際ブランド加盟店での決済機能を搭載した「ブランドプリペイドカード」を展開しており、この2つを事業セグメントとしている。

(1)ハウスプリペイドカード事業

(概要)
自社ブランドによるプリペイドカード発行を希望する企業に対して同社が自社開発したサーバー管理型プリペイドカードシステム「バリューカードASPサービス」を提供している。
「バリューカードASPサービス」導入企業は、専用端末を設置するのみで、ハウスプリペイドカードシステムの導入が可能である。

ハウスプリペイドカードの概要、導入企業および消費者のメリットは以下の通り。

同社はプリペイドカードを単なる決済手段にとどまらせず、企業と消費者(ユーザー)をつなぐマーケティングツールとして位置付け、プロモーション、マーケティング、ブランディングの観点から企業の販売促進活動を支援している。
即ち、バリューカードASPサービスにより提供するプリペイドサービスを効果的に活用し、導入企業の客数・来店頻度・客単価などの指標の上昇、売上向上への貢献を目指す点が同社の大きな特徴である。
もちろん多様化する決済手段を最適化するとともに、店舗、消費者双方の決済に係る利便性向上にも貢献している。

~販促支援活動~
バリューカードASPサービス導入店舗から収集される、プリペイドカードの利用状況等のデータを一元的にサーバー管理しており、導入効果を可視化するデータ分析ツールをベースに以下のような支援を行っている。

カード発行枚数、アクティブカード枚数、入金・利用単価と頻度、店舗別利用状況等の分析レポートを提示し、サービス導入店舗のプリペイドサービス導入の効果検証・効果分析を定期的に実施。
入金キャンペーン等、プリペイドカードを活用した販促施策を企画段階から支援。企画→実行→分析→改善のPDCAサイクルを回し、ブラッシュアップを提案。
バリューカードASPサービスを導入している他社の販促事例やその効果等の情報を提供し、より効果的なプロモーション施策を提案。

(導入事例:いきなりステーキ 「肉マイレージカード」)

以下、株式会社ペッパーフードサービス担当者へのインタビューを、バリューデザイン社HPから抜粋、引用。


導入の目的・理由
いきなり!ステーキは、お肉をお客様の前でお好みの量にカットして召し上がっていただくというスタイルです。いきなり!ステーキ第1号店が2013年12月5日に銀座でOPENして以来、リピーターのお客様からご自身が食べてきた記録を残したいという声が多くあがり、かねてから一瀬社長が構想していた飛行機のマイレージのようなものができないか?という案が具体化されました。
導入にあたっては、食べた量を目でみることができるリライト式や通常のポイント仕組み等、複数社が候補にあがりましたが、せっかく持って頂くなら高級感のあるカードが良いということと、将来的にチャージができるということに魅力を感じ、バリューデザインに決めました。

導入された結果、どのような変化がありましたか?
肉マネーチャージを定着させるため、肉マネーボーナスの3倍キャンペーンを行いました。この効果は絶大で、社内でもチャージ額の多さに驚きの声があがっていました。キャンペーン後はチャージすることが、お客様の意識で定着してきたようで、キャンペーンを行ってない日でも平均のチャージ額が当初と比べて約2倍にベースアップしました。
また、原価の高騰を受け、ステーキの値上げをせざるを得なくなった時も、肉マネーチャージボーナスキャンペーンに助けられました。2016年3月1日に値上げを実施しましたが、値上げの発表を早めに行い、値上げ前日の2月29日は、「4年に一度の29の日5倍デー」を実施し、駆け込み需要を狙いました。また、3月1日から4月15日まで、3倍キャンペーンを実施しました。この結果、値上げに対する逆風はなく、むしろ値上げ後は、売り上げが10%アップしました。メディアの外的要因も功を奏していますが、マイレージチャージの存在が値上げに対する販売促進施策として、非常に有効でした。

成功のポイント
いきなり!ステーキの業態と肉マイレージという制度、ネーミングが本当にぴったりだったことだと思います。 100円払って手に入れた最初の白いカードには何の特典もないのに、これだけ成功したのは、量り売りでステーキを食べたい量だけお召し上がり頂く「いきなり!ステーキ」のコンセプトとランクアップによる特典とカード自体の価値観、ランキング制度により、公開で競い合う心理をうまく刺激できたことだと思います。
(中略)
言うまでもなく、ポイントをあからさまな利用金額ではなく、食べた肉のグラムを付与するという点もここまで浸透した成功要因の一つだと思っています。

バリューデザインへの評価・期待
今や、「いきなり!ステーキ」と「肉マイレージカード」は一心同体の状態です。新しい取り組みのため、色々と一緒に苦労をしてきましたが、これからも今まで以上に一緒に頑張ってもらえればと思います。  安定的な稼働と肉マイレージを今以上に発展できる体制を構築いただき、一緒に肉マイレージを盛り上げていっていただきたいです。

専用端末を設置するのみでプリペイドカードシステムの導入が可能という利便性、データをベースにした販促支援が企業に評価されていることに加え、消費者にとってもお得感が強いことから、導入社数、導入店舗数、取扱高(カード入金額)ともに急成長を遂げている。
取扱高は18年6月期通期では2,000億円を視野に入れていいたが、実績は2,188億円と想定を上回った。

国内では飲食店、スーパーマーケットを中心に全国をカバー。直近ではホームセンターなど新たな業態の顧客化に加え、顧客規模の大型化も進んでいる。
海外は韓国、中国、フィリピン、タイ、シンガポール、マレーシアに加え、インドでM&Aを実施し、巨大市場の開拓も始まった。
累計取扱高(プリペイドチャージ額)は今期予測3,000億円程度を合わせ累計で1兆円近くに到達する見込みであり、クオカードと同程度の市場を創造している。

(収益構造)
同事業の売上高区分は以下の2つ。

導入費用は、店舗数が数十店舗、カード枚数が数千~1万枚の場合で50万円程度、年商数千億円、カード枚数数十万枚の大企業で、1,000万円程度など、店舗数など企業規模により大きく異なる。
カード枚数、専用端末数、入金額、利用額が同社売上の主要な変数となる。近年は大規模企業の顧客化に注力している。

(2)ブランドプリペイドカード事業
2016年6月期から開始した事業。
ブランドプリペイドカードとは、VISA、MasterCardを始めとする国際ブランドと提携し、従来のハウスプリペイドカードの機能にVISA、MasterCard等の国際ブランド加盟店での決済機能を搭載したカードのこと。
通常のクレジットカードとは異なり、前払でカードに入金した金額に制限されるために使い過ぎる心配がなく、入会審査は不要なため、誰でもクレジットカード加盟店であればどこでも利用できる簡便性を兼ね備えている。
また、ハウスプリペイドカードは導入店舗及び系列店舗に利用が限定されるが、ブランドプリペイドカードは、VISAブランド、MasterCardブランド等に加盟している世界中の店舗で利用することができる点も大きな違いである。

開始してまだ日の浅い同事業だが、取扱高は順調に拡大している。
19年6月期は700億円程度まで伸長すると会社側は予想している。

(収益構造)
同事業の売上高区分は以下の2つ。

バリューデザインは、クレジット業界における国際セキュリティ安全基準(※PCIDSS)の認証取得による高い信頼性を確保したシステムインフラを構築しており、ブランドプリペイドカードで決済されるデータを一元的にサーバー管理している。
(※)PCIDSS:Payment Card Industry Data Security Standard:JCB、American Express、Discover、MasterCard、VISAの国際ペイメントブランド5社が共同で策定したクレジット業界における国際セキュリティ安全基準。

【1-5 特長と強み】
①No.1の導入実績に基づく成功のノウハウ
プリペイドカードサービス成功の鍵はシステムではなく利用を促進するノウハウであると同社では考えている。
この点で、10年以上をかけて蓄積した豊富な導入事例は大きなアドバンテージとなっている。
様々な業種からなる600社を超す導入実績から具体的な事例を用いて個社ごとの最適な手法を提案することができる点は他社にはない強力な差別化要因であり、現在までのさらに将来に向けての同社成長の源泉でもある。

②専門のコンサル部門による導入・運用支援
同社では蓄積したノウハウの活用を通じて顧客満足度を最大化させるために専門のコンサル部門を擁している。
同部隊はプリペイドカードによる販促施策成功に向け、同業種・他業種を含めた様々な成功・失敗事例から最適な施策を提案・実行支援し、導入企業を手厚くサポートしている。
営業系スタッフに占める営業部門とコンサルティング部門の人員比率は、おおよそ4:6とコンサルティング部門が上回っていることからも、同部門の重要性がわかる。

③有力企業との提携による拡販体制
同社ではプリペイドカード事業は先行者利益の大きいビジネスと捉えており、早急なシェア(=導入企業数)獲得が重要と考えている。そのため、同社ではターゲット先の業態や企業に対して業務上深い関連性を持つ企業(POSベンダーやトップセールスが可能な有力企業等)と販売代理店契約を締結し、全国各地を網羅した営業ネットワークを構築している。

現在約80社の代理店を有しているが、超大型顧客および前期から本格的な顧客化が始まったホームセンターの開拓に向けネットワークを更に強化する考えだ。

④将来動向にも柔軟に対応可能な技術基盤
拡大が続く電子決済市場においては今後も様々なシステムやデバイスが登場することが予想されるが、同社のシステムは現在の磁気カード・専用端末以外のデバイス・媒体でもシステム改修なく対応が可能である。
さらに、Fintech系サービスとの連携も視野に入れたシステムアーキテクチャを採用しており、将来動向も見据えた柔軟な技術基盤を構築している。
これら①から④に加えて、同社の強さを支える「600社を超す導入企業」という顧客資産も大きな特長・強みである。
豊富な導入事例を生み出すのみでなく、高成長が見込まれるブランドプリペイドカード事業においても重要な役割を果たすことに加え、安定したストック型収益の源泉である点も理解しておくべきだろう。

2019年6月期第1四半期決算概要

システム利用料増加で増収、黒字転換
売上高は前年同期比17.5%増の4億81百万円。引続きスーパー、ドラッグストア、飲食チェーンの利用が好調でシステム利用料売上は同22.8%増収。システム利用増で粗利率は4.1%改善し、売上総利益は同29.1%増加。
販管費も同7.8%増加したが増収効果で吸収し、営業利益以下黒字転換した。

①ハウスプリペイドカード事業
増収増益。
大手飲食チェーンやスーパーマーケット等での利用が引き続き好調で、取扱高は前年同期比41.2%増の692億円。また、新規受注ではホームセンター業態や、まだハウスプリペイドカードが普及していなかった業態の飲食チェーン等など、新たな業態での導入も増加している。
海外展開については2018年7月に6,000超の導入店舗を持つインドのプリペイドプロセッサー「ValuAccess Service社」の完全子会社化を行い、それを加えた導入店舗数は累計で前年同期比23.6%増の66,198店となっている。

②ブランドプリペイドカード事業
減収損失幅縮小。
カスタマイズ開発案件が減少した一方、既存イシュア(カード発行会社)の提携先における取引高及びそれに伴うシステム利用料売上は堅調に増加した。

現預金増などで資産合計は前期末に比べ32百万円増加。長短借入金の減少などで負債合計は同34百万円減少。
新株予約権の行使による資本金および資本剰余金の増加、利益剰余金のマイナス縮小などで純資産は同67百万円増加。自己資本比率は前期末から3.1%上昇し63.1%となった。

(4)トピックス
◎子会社化したValuAccess Service社の概況
前回のレポートで紹介したように、2018年7月、インドにおいてギフトカード・プリペイドカード事業を展開する ValuAccess Service Pvt Limitedの全株式を取得し子会社化した。
ValuAccess Service社は2008年創業で、プリペイドカード、ギフトカードの発行管理サービスの他、ギフトカードモール事業などを手掛けている。
インド最大手クラスのドラッグストア(3,375店舗)やファストフードなど9ブランド、5,370店舗への導入実績を有しており、過去6か月間に約1,000店舗規模で導入店舗数が増加するなど、順調に事業を拡大している。
子会社化後、本社支援の下、既存顧客へ入金キャンペーン等カード販促施策を開始したところ、18年9月の取扱高(入金額)は前月比1.7倍に急伸。
今後も日本で培ったノウハウをベースに、ValuAccess Service社の成長を促進し、早期黒字化と巨大市場の取り込みを目指していく。

2019年6月期業績見通し

業績予想に変更無し。増収も積極的な投資の実行で損失へ
業績予想に変更は無い。第1四半期は前年同期比増収で黒字転換となったが、予定している成長のための投資の消化率は第1四半期で10%程度。第2四半期から本格化する。
売上高は前期比3.4%増の21億23百万円と予想。システム利用料売上高は前期比13.5%の13億4百万円と、顧客ベースの拡大とともに引き続き堅調。中長期的成長を見据えたアライアンスの構築や超大手顧客への導入に注力することなどから、直接営業よりも代理店開拓を優先させることから初期売上高は同9.4%減少の8億19百万円と減収を予想している。
営業利益は1億97百万円の損失。キャッシュレス化の進展、海外事業の進捗などから現在を大きな成長機会と捉え、向こう3年程度の投資計画を今期前倒しして実行。システム投資、人材の確保や教育など投資額を約3億円拡大する予定だ。

②キャッシュレス決済対応
従来の販売パートナー(代理店)との提携強化の他、キャッシュレス化に伴う各種動向に対応することでアプローチ可能範囲を大幅に拡大し、増員した営業人員で「面」を押さえる考えだ。

「モバイルペイメント普及による開拓余地」に関しては、専門部隊を組成しアライアンスを開拓中である。
「既存決済デバイスへの対応推進」については、第2四半期中に新たなサービスを開始する予定だ。
「金融機関等との連携による開拓余地」については、前回のレポートで紹介したように、りそなグループが2018年11月以降に提供開始予定の、「りそなキャッシュレス・プラットフォーム」へ「バリューカードASPサービス」の機能を提供することとなった。他行との連携も順次拡大する予定である。

③当面の見通し及び今後の成長イメージ
今期は積極的な投資により損失となるが、来期黒字回復、翌々期の営業利益ベースでの過去最高更新を目指している。

今期の積極投資を契機に国内事業、海外事業をそれぞれドライブさせるとともに、国内外で獲得した顧客基盤を活用して新たな決済・販促サービスを将来的に展開し、25年6月期には、国内事業60億円、海外事業30億円、新規事業10億円の合計100億円の売上達成を目指している。

今後の注目点
第1四半期は黒字転換したものの、投資は第2四半期から本格化するため業績予想は据え置いているが、りそなグループとの連携、インドでのM&A、人員獲得など、成長のための施策を着実に進めているようだ。
2020年6月期の黒字転換・利益体質定着に向け、各種投資、施策の進捗を注目したい。
<参考:コーポレートガバナンスについて>

◎コーポレートガバナンス報告書
最終更新日:2018年10月10日

<基本的な考え方>
当社は、株主・従業員・取引先、すべてのステークホルダーとの良好な関係を維持し、透明性の高い健全なコーポレートガバナンス体制及び企業倫理の構築に向け、鋭意努力を行っております。また、遵法の精神に基づきコンプライアンスの徹底、経営の透明性と公正性の向上及び環境変化への機敏な対応と競争力の強化を目指して、最適な経営管理体制の構築に努めてゆく方針であります。

<実施しない主な原則とその理由>
「当社はコーポレートガバナンス・コードの基本原則について、全て実施いたします。」と記述している。

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