(2687:東証1部) CVSベイエリア 事業転換で財務やや混乱も新分野に期待

2018/11/16

cvsbayarea

今回のポイント
 
・19/2期上期は前年同期比62.8%減収、91.6%経常減益。コンビニエンス・ストア事業を再編した影響に伴い大幅に縮小した。今期より主力となるホテル事業、マンションフロントサービス事業、クリーニング事業はいずれも増収。一般管理費で租税公課を多額に計上し、営業外では不動産管理費用が前年同期と比較して増加した。一方、コンビニエンス・ストア事業の移転利益、土地の売却に伴う固定資産売却益により親会社株主に帰属する四半期純利益は35億57百万円(前年同期は52百万円)となった。

・19/2期通期では62.6%減収、91.6%経常減益を計画する。尚、新たに開設したホテルの稼働率が想定を上回る水準で推移、減価償却費の減少もあり営業利益は453.8%増を見込む。マンションフロント事業では新たな成長領域への取り組みとして、企業やシェアオフィス、公共施設の受付業務の獲得を進めている。配当は30円(うち上期10円)を見込む。

・事業を大きく転換した影響を残したこともあり、財務面で今期はやや混乱している印象もあるが、着々と業態転換を進める中、攻勢にもでている。事業譲渡に伴い、自己資本比率は40.4%と前期末13.7%から大幅に上昇した。なお、PBRは18.2期実績ベースでは2.0倍だが、上期末ベースでBPSは大幅に増加、実体ベースでPBRは0.7倍程度となっている。また、時価総額は保有する現預金を大きく下回っており、資金の有効活用が具現化すれば株価の見直し余地が大きく生じることにつながるだろう。

 
会社概要
 
(1)沿革
1981年2月設立。「日常生活の便利さを提供できる会社になりたい」を企業理念とし、直営店主体のコンビニ事業をスタート。その後、クリーニング事業及びマンションのフロント(業務)受託事業、ビジネスホテルの運営などに事業を拡大。2015年7月には東京都中央区にユニット型ホテル(カプセルホテル)の1号店となる「東京銀座BAY HOTEL」を開業し、ユニット型ホテル事業を立ち上げた。
2018年3月、会社分割によりコンビニエンス・ストア事業の一部を、企業フランチャイズ契約を締結していた株式会社ローソンおよびローソンが新設する子会社へ譲渡した。マンションフロントサービス事業の事業領域拡大、ホテル事業の更なる強化のほかM&Aなどにより、常にチャレンジを続ける企業文化の下、「選択と集中」により成長企業への回帰を目指す。
2000年12月、大阪証券取引所ナスダック・ジャパン(現:JASDAQ)市場に株式上場。2006年2月には東京証券取引所市場第一部へ昇格している。
 
(2)成長企業への回帰を目指し事業の選択と集中を実施
2017年11月22日、同社と株式会社ローソンは、両社の取締役会において、CVSベイエリアのコンビニエンス・ストア事業の一部(直営店91店舗及び加盟店5店舗の合計96店舗。以下、対象事業とする。)をローソン社及び、ローソン社が直営店舗の運営を承継する目的で新設する株式会社ローソンアーバンワークスに承継させる2つの吸収分割を行うことを決議した。
 
【吸収分割の概要】
CVSベイエリアは、対象事業に関して有する資産・債務その他の権利義務を、ローソン及びローソンアーバンワークスに承継した。効力発生日は18年3月1日。なお、同社のコンビニエンス・ストア店舗数は、18年2月末時点で104店舗であった。
分割の対価として、ローソン社より現金約44億37百万円、ローソンアーバンワークスより現金約3億33百万円の合計47億70百万円がCVSベイエリアに対して交付され、店舗内装資産、商品在庫高や引当金などの増減を差し引いて約35億円が19/2期1Qに特別利益として計上された。
この分割によりCVSベイエリアの従業員約230名のうち約160名程度がローソンアーバンワークスに承継されたほか、CVSベイエリアとフランチャイズ契約を締結している加盟店は、分割の効力発生日においてCVSベイエリアをサブ・フランチャイズ本部とする契約から、ローソンとのフランチャイズ契約に変更となっている。
 
*分割した事業の経営成績(18/2期実績、単位:百万円)
 
【分割の目的・背景】
① 厳しさを増すコンビニエンス・ストアの事業環境
CVSベイエリアは、創業以来35年に亘り、コンビニエンス・ストアの店舗運営事業を展開し、2017年11月時点で107店舗まで店舗を拡大させてきた。
しかし、首都圏における大手コンビニチェーンの店舗数が毎年大幅に増加していることで新たな出店余地が狭まってきていることに加え、同社の主力出店地域である東京都心部においては、売上が見込める好立地は各社の出店意欲が高く、結果として店舗賃料水準が大幅に上昇していることなどから、収益性重視の観点から出店を見送らざるを得ないなど、新規出店による継続的な事業規模の拡大を図ることが難しくなっている。
加えて、近年のコンビニ業界の再編を受け、同社の出店エリアである東京都・千葉県内においては直近2年間で約500店弱の店舗が大手ブランドの店舗へと転換され、さらに今後1年間でもほぼ同数の店舗数が転換される見通し。大手チェーンによる寡占化がより進行することで、100店舗程度の規模であるゆえ可能な独自商品の調達やサービスの提供など、同社ならではの強みを活かせる幅が狭まる可能性があることなどが要因となり、コンビニエンス・ストア事業の方向性を検討することとした。
 
② 成長のための資金調達が必要なホテル事業
一方、2015年夏より積極的に拡大しているホテル事業は、着実に稼働率や売上高は上昇しているが、開業時計画と比較し収益化に時間を要しているほか、各施設への設備投資額が大きいため負債額も増加。今後のホテル施設の開業や不動産投資を進めるために資金調達方法を検討していた。
 
③ 選択と集中を実行。ホテル事業の強化、新規事業の創出に注力
こうした現状を踏まえ、各種検討を行った結果、ローソンが有する経営資源や出店交渉力に、同社が創業以来培ってきた店舗運営力を組み合わせることで、より付加価値の高いサービス提供が可能となり、対象事業の更なる発展が期待できると判断した。
加えて、今後も市場の拡大が見込まれるホテル事業の強化や、新規事業の創出などへの取り組みに経営資源を集約するとともに、バランスシートの改善を図ることが、中長期的に経営を安定させ、株主価値の最大化に資するものと判断し、ホテル施設に併設する店舗や今後閉店を見込む店舗などの一部店舗を除き、対象事業において同社が有する資産・債務その他の権利義務を吸収分割によりローソン及びローソンアーバンワークスに対し承継することとした。
 
(3)19/2期以後のグループの概要と主な事業
 
コンビニエンス・ストア事業を除いた2018年2月期の売上(事業収入)構成比はトップがマンションフロントサービス事業、2位がホテル事業、3位がクリーニング事業となる。
19/2期以降、主力事業はマンションフロントサービス事業となるが、コンビニエンス・ストア事業も一部継続するほか、ホテル事業の拡大、早期収益化に向けた各種施策の実行による既存ユニット型ホテル施設の早期収益化を図るとともに、新たな施設の開業のほか不動産投資事業やM&Aなどの新事業の創出などにより、数年内に分割対象事業の収益を補完することを目指す。
 
 
①マンションフロントサービス事業
2019年2月以降の主力事業。連結子会社(株)アスクほか地域運営会社3社が提供。
 
【事業内容】
マンション共有施設の案内や宅急便、クリーニングの取り次ぎ等、マンションのフロント業務を手掛けるマンションフロント(コンシェルジュ)サービス、レジデンスサポート(メンテナンスサポート、ハウスクリーニング事業者紹介等)、ミニショップやカフェの運営、更にはカーシェアリング等を手掛けている。
業界トップのマンションフロントサービスでは、首都圏を中心に1,031件(2018年2月末時点)の施設を受託。マンション内居住者同士のコミュニティ構築支援を目的とした、イベント開催やお祭り開催支援などのサービスも提供し、入居者の満足度向上を目指している。
また、(株)FA24との間で「クリーニング取次ぎ」や「ハウスクリーニング」サービスにおける相乗効果の創出を目指している。
 
②ホテル事業
今後の成長性や事業規模の観点から同社が最も注力していくのがホテル事業である。
 
【事業概要】
ホテル事業は、ビジネスユース及びレジャーユースを対象とし千葉県市川市及び18年6月より浦安市で運営を行っている「ビジネスホテル事業」(18/2期の事業収入構成比約32%)と、低価格ながらもより快適な空間を提供することで新たな需要を取り込むことを目指す「ユニット型ホテル事業」(同約68%)によって構成されている。
 
<ビジネスホテル事業>
(概要)
JR京葉線市川塩浜駅前の自社所有地で、コンビニ併設の108室規模(シングル54室、ダブル12室、ツイン41室、バリアフリー1室)のビジネスホテル「CVS・BAY HOEL」を運営している。
JR京葉線 市川塩浜駅は東京駅から8駅22分、東京ディズニーリゾートのある舞浜駅まで2駅6分、幕張メッセがある海浜幕張駅まで14分の好立地。価格競争力も強く、平日はビジネス客、週末はレジャー客と安定した集客を誇る。
 
 
近隣テーマパークの入園者や、都心部でのインバウンド顧客の需要増加を背景に近年は稼働率が高まっており、15年12月に隣接する借地においてシングル11室、ツイン38室、ファミリー2室、ユニット区画20室(女性専用)、3階建ての新館を開業した。本館よりもやや広いゆとりのある客室空間を提供し、やや高めの宿泊料金で本館と差別化を図っている。
女性専用ユニット区画は安心清潔が好評で、18年2月期の稼働率は全体の73.9%に対し、77.6%と高稼働となっている。
 
「CVS・BAY HOTEL」 新館
 
*「市川塩浜第1期土地区画整理事業」現況
同事業は約116,000m2(うち約43,500m2が民有地)を対象とし、17年6月より土木(整地・道路)工事に着手済みで、現在は道路工事を実施中。同社は、地権者の減歩(換地処分が行われた際に、処分後の土地面積が従前よりも減ること)などにより捻出された保留地(約11,000m2)を17年1月、全額借入により約18億円で取得した。取得決議時と比較し建設コストの上昇や新浦安地区での競合ホテルの開業計画を勘案し、今後の自社活用地を除き、特定目的会社へ従前所有地、保留地の一部を売却した。
同社が従前より保有する土地は、換地によりホテル用地の一部に充当されている。
これらにより19/2期に特別利益26億65百万円を計上している。
 
<BAY HOTEL浦安駅前オープン>
6月9日に千葉県浦安市の東京メトロ東西線「浦安駅」徒歩1分の好立地に長期滞在にも快適なアパートタイプホテル「BAY HOTEL浦安駅前」をオープンした。
お風呂とトイレが別々、キッチン付で複数名での長期滞在可能なアパートタイプホテル。出張などのビジネス客から学生の就職活動、家族やグループ旅行に適している。
同社のホテル事業としては新たな取り組みとなり、注目される。
 
 
<ユニット型ホテル事業>
(背景)
都心部を中心に増加を続ける「宿泊需要」は量だけでなく、質にも大きな変化が生じている。
国内では成田空港へのLCC各社の就航と成田への格安バス(高速バス)の拡充、海外からはアジア各国の成長による観光需要の増加とLCC各社の日本路線の新規開設。
これらを背景に国内では都心部の宿泊料金上昇に伴い低価格な宿泊施設への需要が増加。また、海外からの訪日経験者が増えるに従い、気軽な旅行者が増加し、低価格化した交通費と合わせた旅行費用の低予算化が進んでいる。
一方、従来の都心での宿泊事情は、観光客、ビジネス客、女性客がシティホテルやビジネスホテルを利用するのに対して、価格の安いカプセルホテルは仕事や飲酒で終電に乗り遅れた客が利用するもので、「自宅の睡眠替わり」、「安いが汚い」といった芳しくないイメージが定着していた。
こうした中、宿泊需要を獲得するためには若者や女性、外国人観光客など新たな顧客層を獲得するためのイノベーションが不可欠と考えた同社が、より快適で安心な空間を低価格で提供することでこれらの需要を取り込むためにスタートさせたのが「スマートホテル」である。
 
(概要)
「スマートホテル」は、賃借した既存建物をコンバージョンして運営するユニット型ホテル。第1号物件として15年7月に「東京銀座BAY HOTEL」を開業。18年8月末現在、東京都心を中心に6施設の運営を行っている。
「日本らしさ」をコンセプトに内装やユニフォームを統一。また、「共有スペース」や「パブリックスペース」などをゆとりある配置とすることで出張や観光需要にとどまらず女性客や外国人観光客獲得を目指している。
 
 
 
2019年2月期上期決算
 
 
前年同期比62.8%の減収、91.6%経常減益
営業総収入は前年同期比62.8%減の56億22百万円。コンビニエンス・ストア事業の再編による店舗数の大幅な減少を受け、全店売上高が減少したことによるもの。ホテル事業及びマンンションフロントサービス事業、クリーニング事業はいずれも増収。営業利益は同75.1%減の26百万円。コンビニ事業が減益だが、ホテル事業やマンションフロントサービス事業は大幅な増益。一般管理費において、特別利益の計上に伴う外形標準課税の付加価値割部分の増加を受け、租税公課を前年同期と比較して62百万円増の1億15百万円計上している。また、所有する投資不動産に係る修繕工事の一部において、前期から今期に完工時期がずれ込んでいた工事が完工したことで、営業外で不動産管理費用が前年同期と比較して36百万円増加。経常利益は前年同期比91.6%減の11百万円となった。一方、株式会社ローソン及び株式会社ローソンアーバンワークスに対し、コンビニエンス・ストア事業の一部を吸収分割方式により承継したことに対する移転利益35億4百万円、保有していた市川塩浜地区の土地の売却に伴う固定資産売却益26億65百万円を特別利益として計上した。これらにより、親会社株主に帰属する四半期純利益は35 億57百万円(前年同期は52百万円)となった。
 
 
ホテル事業
事業収入8億32万円(前年同期比18.2%増)、セグメント利益91百万円(前年同期は同0百万円)。
ビジネスホテルの事業収入は2億75百万円(前年同期比23.7%増)。「CVS・BAY HOTEL本館」、「CVS・BAY HOTEL新館」は、舞浜駅まで2駅6分の好立地であることや、舞浜地区のホテルと比較しリーズナブルな価格で宿泊を提供していることで支持を得て、友人同士や家族連れの顧客を中心に高稼働を維持している。TDR35周年イベントによる集客や、違法民泊の一部淘汰と見られる恩恵もあり、上期稼働率は前年同期比4.2ポイント増の90.4%。また、6月に地下鉄東西線浦安駅前に開業した「BAY HOTEL浦安駅前」においては、3名以上のグループや長期滞在の顧客などの新たな顧客層の獲得に注力しており、開業後の稼働率は会社の想定を上回って堅調に推移している。
ユニット型ホテルの事業収入は5億57百万円。都心において手頃かつ快適な宿泊サービスを提供することで、ビジネスの顧客だけでなく、コンサートやイベント参加の際の利用もある。また、全てのホテルに女性専用フロアを設置することで、安心・安全に宿泊したい女性顧客からも好評を得ている。開業から2~3年が経過し、リピーター顧客が増加していることに加え、海外宿泊予約サイトを通じた訪日外国人観光客の獲得を強化することで、日曜日から火曜日の稼働率向上に努めており、稼働率は76~80%で順調に伸長している。また、ゲームやアニメ、舞台など話題性の高いコンテンツとのコラボ企画を継続的に実施することで競合施設との差別化やコト消費として需要創造に取り組んでおり、各種メディアで紹介されるなど大きな反響もあった。
 
マンションフロントサービス事業
事業収入29億54百万円(前年同期比0.8%増)、セグメント利益1億68百万円(同83.7%増)。マンションコンシェルジュによる「ホテルライクなマンションライフ」の実現を目指し、高品質、かつ、差別化されたサービスによるブランド価値向上に取り組んでいる。夏祭りなどの住居者向けイベントの提案及び開催支援のほか、カタログ商品やハウスクリーニングの予約活動も進めている。
また、これまでのマンションフロントサービスで培った受付、教育のノウハウを活かした、新たな成長領域への取り組みとして、6月より関西地区において複数の公共施設内の受付業務を受託するなど、企業やシェアオフィス、公共施設の受付やコンシェルジュ業務の獲得に努めている。このほか、人材派遣サービスにおいては、継続した営業活動の効果により順調に派遣先企業数、売上高の伸長が続いている。
上期末現在の総受注件数は1,011件。前期より収益性を重視した運営体制構築のため、不採算物件の解約を順次進めている。利益面では不採算物件の解約による収益改善及び業務効率化によるコスト削減に努めたことにより大幅な増益となった。
子会社アスクは営業総収入29億54百万円(前年同期比0.8%増)、経常利益87百万円(同80.2%増)。「その他売上」について、前年に大口の設備備品販売があった反動で減収だが、同案件を除外すればその他売上も増収を維持。また、不採算物件・サービスからの撤退効果もあり、大幅な増益となった。
 
 
クリーニング事業
事業収入6億92百万円(前年同期比2.6%増)、セグメント利益32百万円(同4.5%減)。
マンションフロントやコンビエンス・ストア店舗、社員寮においてクリーニングサービスを提供しており、取り次ぎ拠点数の拡大に努めている。このほか、法人向けサービスとして、マンション内のゲストルームやホテルにおけるリネンサプライ、さらには制服クリーニングの獲得を進める。また、自社工場と商品管理センターによる、ユニフォームのクリーニングからメンテナンス、在庫管理までを一元管理するメリットを活かしたトータルサービスの拡大を進めている。ハウスクリーニングサービスでは、グループ会社がフロントサービスを提供しているマンションなどを中心に、サービスの引き合いも多い。
子会社FA24は営業総収入6億92百万円(前年同期比1.9%減)、経常利益15百万円(同19.7%減)。宿泊施設関係や制服・ユニフォームの新規開拓が進んでいる。しかし、自社クリーニング工場の取扱量の一部を協力会社へと移管したことや、承継コンビニ店舗の一部でサービスを終了したことで減収。親会社会社分割に伴う経費負担も発生した。
 
 
コンビニエンス・ストア事業
事業収入11億37百万円(前年同期比89.5%減)、セグメント利益41百万円(同80.1%減)。
事業の一部を吸収分割方式により承継し、18年3月1日以降直営店8店舗での運営体制へと大幅な組織再編を行い、事業規模を縮小した。運営を継続する8店舗は主に、特殊立地に属していることから、より立地特性に対応した店舗運営に取り組んでいる。本部施策に加え、店舗毎に重点カテゴリーを設定し、品揃えの拡充及び販売施策を行うとともに、大規模イベントに対応した商品施策を実施した。また、マネジメントスキルの底上げに注力した研修を定期的に開催するなど、人材育成制度の充実にも取り組んだ。なお、店舗数の大幅な減少を受け、全店売上高が減少している。また、承継対象店舗に係る諸経費を計上していることに加え、一部店舗の近隣施設が東京五輪に向けた全面改装工事に着手していることで施設利用者が激減している影響も受けた。既存店平均日販は761,000円(前年同期比2.8%減)、平均客数は1,591人(同4.4%減)、平均客単価は478円(同1.7%増)粗利益率は32.3%(同0.3ポイント低下)。利益面では、承継店舗の2~3月分各種経費負担が生じている影響もあった。
 
その他事業
事業収入1億4百万円(前年同期比13.4%減)、セグメント利益9百万円(同5.5%増)。
その他事業では、保有もしくはコンビニエンス・ストア事業に関連した不動産賃貸管理のほか、ヘアカットサービス店舗やネットカフェ店舗の運営など、各種サービスの提供を行っている。ヘアカットサービスの一部店舗の運営形態を見直した影響から減収。一方、都内に保有する不動産の賃貸を開始したことで増益となった。
 
 
2Q末の総資産は、前期末比3億28百万円減少し、132億92百万円となった。現預金34億1百万円の増加により流動資産が24億89百万円増加。一方、土地、敷金及び保証金、投資不動産がそれぞれ減少したことなどにより固定資産が28億17百万円減少したことによるもの。
負債合計は、前期末比38億39百万円減少し、79億16百万円となった。未払法人税等が19億91百万円増加した一方、短期借入金が35億円、 預り金が19億99百万円それぞれ減少したことなどにより流動負債が33億34百万円減少したことがおもな要因。
純資産は、前期末比35億11百万円増加し、 53億75百万円となった。剰余金の配当を行ったほか、親会社株主に帰属する四半期純利益を 35億57百万円計上したことによるもの。
自己資本比率は前期末比26.7ポイント増の40.4%となった。
有利子負債は71億50百万円から34億51百万円へ大幅に減少した。一方で現預金は17億61百万円から51億62百万円に増加した。コンビニ事業の大幅な縮小により上場維持コストの負担感が増している。今後はM&Aや収益物件の購入などに取り組み、有効活用を目指す方針。
 
 
上期末の現金及び現金同等物残高は前年同期比33億15百万円増加し、51億62百万円となった。
営業活動CFは59百万円の支出超過(前期は1億74百万円の収入超過)。その主な内訳は、税金等調整前四半期純利益が61億83百万円であった一方、事業分離における移転利益が35億4百万円、固定資産売却益が26億65百万円であったことによるもの。
投資活動CFは72億58百万円の収入超過(前年同期3億91百万円の支出超過)となった。その主な内訳は、事業分離による収入が27億30百万円、投資不動産の売却による収入が48億44百万円であったことによるもの。
これらにより、フリーCFは71億98百万円の収入超過(前年同期は2億16百万円の支出超過)となった。
財務CFは37億97百万円の支出超過(前年同期は24百万円の収入超過)となった。その主な内訳は、長期借入金により2億円の収入があった一方、短期借入金の返済による支出が35億円、長期借入金の返済による支出が3億99百万円であったことによるもの。
 
 
2019年2月期業績予想
 
 
62.6%の減収、87.8%の経常減益予想
通期予想は営業総収入が110億円(前期比62.6%減)、営業利益は72百万円(同453.8%増)、経常利益は11百万円(同91.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は39億80百万円(前期は2億79百万円の損失)を見込む。営業総収入ではホテル事業の新規施設開業や既存施設増収を見込むものの、コンビニ事業の大幅な店舗数減少の影響で大幅に減少する。営業利益はホテル事業の黒字化を見込むものの、租税公課負担が重荷となる。経常利益は44百万円の減額修正。これは、千葉市美浜区に所有する投資不動産(オフィスビル)において、来期初に実施を計画していた空調関係の設備更新を、本年秋の工事完了に向けて前倒しで着手したことから今期の費用として計上することとなったことによるもの。親会社株主に帰属する当期純利益は6億円の減額修正。これは予算作成時に税費用の算出に誤りがあったことによるもの。
ホテル事業では、事業収入15億90百万円(前期比13.2%増)、セグメント利益85百万円(前期は15百万円の損失)を見込む。今後もマーケティングの強化によるセグメント収益の改善を図っていくとともに、事業規模の拡大に努める考え。ビジネスホテルは事業収入5億25百万円を見込む。「CVS・BAY HOTEL本館」、「CVS・BAY HOTEL新館」は前期並みの見通し。「BAY HOTEL浦安駅前」の立ち上がりは想定以上。ユニット型ホテルは、年始以降も順調に稼働率が上昇していることから、事業収入は10億65百万円(前期比9.7%増)を見込む。尚、18/2期に一部減損処理を実施したことから減価償却費が前期2億65百万円から1億95百万円に減少する見込み。
マンションフロント事業では、コンシェルジュの接客レベル向上のため、定期的に社内研修を継続して実施しており居住者の安心・快適なマンションライフの提供に努める考え。シェアオフィスの受付業務を多数受注しており、順次提供を開始している。子会社アスクでは下期以降、業務効率化に向けたシステム投資を見込むが、通期でも増益確保を目指す。
クリーニング事業では、個人のクリーニング需要は減少傾向が続く中、販促セールの実施など需要喚起に引き続き努める。また、クリーニング品の保管サービスなど新たな需要の開拓も進めている。
配当は30円(うち上期10円)を見込む。
 
 
なお、春休み、年度末、花見、GWシーズン期間中は、インバウンド客を含め宿泊需要が旺盛で、稼働率が高い期間が続くことなどを考慮して、優待利用可能期間から除外しているとのこと。
 
 
今後の注目点
今期より主力事業はホテル事業及びマンションフロント事業及びクリーニング事業となる。事業を大きく転換した影響を残したこともあり、財務面で今期はやや混乱している印象もあるが、着々と業態転換を進める中、攻勢にもでている。ホテル事業では様々な諸施策が軌道に乗ってきた。稼働率が上昇しているユニット型ホテルだが、更なる上昇余地を残しており、注目したい。ビジネスホテルでは6月開業の「BAY HOTEL浦安駅前」が想定を上回っており、早くも利益貢献。さらに、2020年夏に市川塩浜駅前にさらにもう1棟のビジネスホテルを開業することを11月9日に発表。中期的な収益拡大も期待できる。また、マンションフロント事業では採算性を重視した戦略を採るとともに新分野にも積極的に進出している。今上期は小幅な増収にとどまったが、新分野の貢献が高くなることで、今後はより高水準の増収率と利益率の改善を伴った増益が期待できる。
事業譲渡に伴い、自己資本比率は40.4%と前期末13.7%から大幅に上昇、現預金は前期末17億61百万円から51億62百万円へ3倍増。今後の資金の有効活用にも注目したい。
なお、PBRは18.2期実績ベースでは2.0倍だが、1Q末ベースでBPSは大幅に増加、実体ベースでPBRは0.7倍程度となっている。また、時価総額は40億円にも満たず、同社が保有する現預金を大きく下回っている。資金の有効活用が具現化すれば株価の見直し余地が大きく生じることにつながるだろう。
 
 
 
<参考:コーポレートガバナンスについて>
 
 
コーポレートガバナンス報告書
最終更新日 2018年6月8日
 
<基本的な考え方>
当社は、経営理念として制定している「明日への誓い」のなかで、全てのステークホルダーに対して“より良き明日の実現”を誓い、実践する経営に取り組んでおります。当社の手掛ける事業を通じて、従業員・株主やお客様だけでなく、地域社会へ貢献することにも取り組むよう心掛けており、そのためには、コンプライアンスの遵守を基本とした、コーポレート・ガバナンスの充実を図り、経営の諸問題に対し、真摯に向き合うことが重要であると考えております。そのため、「企業行動基準」を定め、同基準をもとに取締役および従業員が法令および定款などを厳守した行動を行うよう周知を実施しております。

また、当社は監査等委員会設置会社制度を採用しております。
これは監査等委員である取締役が、取締役会において議決権を行使することを通じ、取締役会の監督機能を強化し、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指して、コーポレート・ガバナンスの強化を図ることを目的としております。

当社職務執行が適正かつ効率的に行われるよう、社外取締役および監査等委員である社外取締役(独立役員1名含む)の出席のもと、毎月定例で取締役会を開催し、法令・定款および取締役会規程に従い、各業務執行取締役本部長や業務執行役員および子会社の取締役より職務執行に関する報告を実施しているほか、重要事項の審議・決定を行うことでグループ全体の業務の適正に努めております。
また、子会社に対しても「企業行動基準」を横断的に運用しているほか、当社において「関係会社管理規程」を設け、子会社業務を所管する部門を定め適時監督を行うなど、子会社業務の適正の確保に努めております。

また、業務が適正に行われているかを確認し、必要に応じては是正を勧告する独立した機関として、監査等委員会および内部監査室を設け子会社を含めた定期的な監査業務を実施しております。

なお、各従業員に対し、日頃の業務時に振り返ることができるよう、行動指針の要点をまとめた携帯可能なガイド冊子を配布しているほか、企業倫理・コンプライアンス・リスク対応をレベルアップしていくことによりお客様満足の向上を実現させていくことで、株主の皆さまから期待されている企業価値の向上が実現できると考えております。
 
<コーポレートガバナンスコードの各原則を実施しないおもな理由>
補充原則1-2-4.議決権行使プラットフォームの利用及び招集通知の英訳
補充原則3-1-2.英語での情報の開示や提供
当社の株主における海外投資家の比率は相対的に低く、現状の議決権行使状況に大きな支障はないものと考えているため、コスト等を踏まえ、議決権電子行使プラットフォームの利用、招集通知の英訳及び英語での情報開示は実施しておりません。今後につきましては株主構成(外国人株主や機関投資家の株式保有比率など)や議決権行使状況、あるいは株主の利便性を考慮の上、検討を進めてまいります。
 
原則1-3.資本政策の基本的な方針
当社は、これまで公募増資や立会外分売を行ってきたことで、経営陣である創業者及びその関係者による持株比率の低下が進んでまいりましたが、現在も創業者及びその関係者が議決権の過半数を所持しており、上場企業として、所有と経営の分離のあり方については、今後の検討課題と認識しております。
また、新株発行による資金調達については、既存株主の利益を不当に毀損することがないよう、当社の中長期的な成長を実現し、利益の拡大が見込まれるなど、その必要性や合理性について取締役会で審議・監督してまいります。また、その内容については、株主の皆さまに対し適切に開示、説明を行うこととしております。
収益につきましては、将来の企業価値拡大のための事業投資に備えた内部保留の充実をはかりつつ、株主の皆さまへ安定的かつ継続的な利益還元を行ってまいります。
 
 

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