株式会社メドレックス(4586 Growth)
Bondlido;望ましい販社を選択
フォローアップ ・ レポート
フェアリサーチ株式会社
鈴木 壯
Bondolidoの販売提携先が決定
リドカイン・テープ剤(商標名:Bondlido)は、2025年9月24日、ついにFDAより承認を得るに至った。 Bondlido はメドレックスにとって、同社独自の経皮吸収技術であるILTS®技術を使った初のFDA承認品目である。かねてから複数社と販売提携交渉が進行中であったが、2026年5月15日、米国の製薬会社Terrain Pharmaceuticalsと販売提携に関する基本条件書を締結したことが公表された。正式な販売ライセンス契約(独占販売権)は60日以内に締結され、メドレックスは契約一時金50万ドルを受領する予定である。また、売上規模に応じたロイヤリティ収入も発生する。 Terrain社は、全米の独立系小売薬局、専門薬局に強いネットワークを構築しており、大手や中小メーカーのチェーン薬局中心の販路とは異なる。また、他社の製品ラインアップは総合鎮痛剤全般に幅広いが、 Terrain社は外用鎮痛剤に特化するニッチ戦略をとっている。過当な販売競争に巻き込まれることなく、全米規模でそれなりの規模の売上を上げることができる可能性がある販社と考えられる。
Alto-101(統合失調症治療薬)のPh2は主要評価項目未達
中枢神経治療薬として期待されるAlto-101は、2024年6月から統合失調症による認知障害を対象としたPh2が開始され、10月3日には、FDAよりファスト・トラック指定を獲得し、良好な結果が期待されていた。試験の概要は、21~55歳の統合失調症患者約70名を対象とした、Alto-101経皮製剤を用いた実薬群とプラセボ群のクロスオーバー二重盲検の用量増加試験である。最重要評価項目は、各投与期間終了時に測定されるシータ波帯域活性である。2026年4月に結果速報が公表されたが、主要評価項目であるEEGで計測されるシータ波帯域の活性は有意に近い改善(p値0.052)は認められたものの、統計的に有意な結果とはならなかった。これを受けて、Alto社は、主要パイプラインであるAlto-207(対象:治療抵抗性うつ病)に優先的に資源投入し、Alto-101については独自に開発せず戦略的提携機会を模索する方針を表明した。メドレックスでは、試験結果の詳細分析を踏まえたうえで、製剤改良の可能性も含めてAlto社と協議し方針を決定する予定である。
次期大型開発品のPh2本格化
次の大型開発品は ILTS®技術を用いたチザニジン・テープ剤(MRX-4TZT)である。Bondlidoとは異なり、チザニジン貼付剤は他に存在しない。メドレックスでは3~10億ドルの売上を想定しているが、仮に下限の3億ドルでも日本円で465億円(155円/ドルで換算)の市場が期待できる。2025年12月、経口薬と比較して商品価値を証明するためのPh2が開始されており、結果速報は2026年10-12月期に公表予定である。また、Ph3を行う前に必要な非臨床試験(動物での安全性試験)も並行して進行しており、こちらも2026年末までに完了する予定である。これによりPh2後の導出がスムーズに行われる基盤が整う。他に類似品が無く、大型開発品であるだけに、導出による一時金とマイルストーンも比較的大きな金額を期待したい。
- 「ANALYST NET」のブランド名で発行されるレポートにおいては、対象となる企業について従来とは違ったアプローチによる紹介や解説を目的としております。株式会社ティー・アイ・ダヴリュは原則、レポートに記載された内容に関してレビューならびに承認を行っておりません。
- 株式会社ティー・アイ・ダヴリュは、本レポートを発行するための企画提案およびインフラストラクチャーの提供に関して、対象企業より直接的または間接的に対価を得ている場合があります。
- 執筆者となる外部の提携会社及びアナリストは、本レポートを作成する以外にも、対象会社より直接的または間接的に対価を得ている場合があります。また、執筆者となる外部の提携会社及びアナリストは、対象会社の有価証券に対して何らかの取引を行っている可能性あるいは将来行う可能性があります。
- 本レポートは、投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたものであり、有価証券取引及びその他の取引の勧誘を目的とするものではありません。有価証券およびその他の取引に関する最終決定は投資家ご自身の判断と責任で行ってください。
- 本レポートの作成に当たり、執筆者は対象企業への取材等を通じて情報提供を受けておりますが、当レポートに記載された仮説や見解は当該企業によるものではなく、執筆者による分析・評価によるものです。
- 本レポートは、執筆者が信頼できると判断した情報に基づき記載されたものですが、その正確性、完全性または適時性を保証するものではありません。本レポートに記載された見解や予測は、本レポート発行時における執筆者の判断であり、予告無しに変更されることがあります。
- 本レポートに記載された情報もしくは分析に、投資家が依拠した結果として被る可能性のある直接的、間接的、付随的もしくは特別な損害に対して、株式会社ティー・アイ・ダヴリュならびに執筆者が何ら責任を負うものではありません。
- 本レポートの著作権は、原則として株式会社ティー・アイ・ダヴリュに帰属します。本レポートにおいて提供される情報に関して、株式会社ティー・アイ・ダヴリュの承諾を得ずに、当該情報の複製、販売、表示、配布、公表、修正、頒布または営利目的での利用を行うことは法律で禁じられております。
- 「ANALYST NET」は株式会社ティー・アイ・ダヴリュの登録商標です。

