株式会社アイロムグループ(2372 東証一部)
コロナウイルスワクチン開発で脚光を浴びる遺伝⼦治療・再⽣医療における模倣困難なビジネスモデル

2020/10/14

ベーシックレポート
ジェイ・フェニックス・リサーチ(株)

遺伝⼦治療・iPS 細胞等の再⽣医療の創薬⽀援・開発⼒
株式会社アイロムグループ(以下連結⼦会社を含めて「アイロムグループ」)は「明⽇への希望をつなぐ医療を⽬指して進み続ける」という理念を掲げ、医療機関の治験等の業務を⽀援するSMO1)のパイオニアとして1997年に創業した独⽴系SMO トップ企業である2)。新薬開発を⽀援するCRO3)、世界トップクラスのベクター4)技術、豪州初のSMO 事業、細胞培養・加⼯事業等へも参⼊し、遺伝⼦治療やiPS細胞等の再⽣医療を中⼼とする先端医療の創薬への⽀援・開発⼒をグローバルに強化してきた。注⽬されるのは、新型コロナウイルスのワクチン開発である。国⽴研究開発法⼈⽇本医療研究開発機構公募事業に5⽉20⽇に採択され、6⽉に⾮臨床試験が開始、9⽉7⽇には免疫物質に有意な変化が確認され、創薬⽀援・開発⼒の実⾏⼒が注⽬されている。

1)SMO︓Site Management Organization の略。治験医療機関で⽣じる専⾨的な業務を⽀援する機関2)アイロムグループを含めた⼤⼿トップ4社のうちアイロムグループ以外は他事業の上場企業グループの⼦会社。従って独⽴系としてはSMO業界でアイロムグループがトップ。3)CRO︓Contract Research Organization の略で、製薬企業等が医薬品・医療機器の臨床試験を⾏う際に⽣じる業務の⼀部を代⾏・⽀援する受託機関。4)ウイルスが細胞に感染する機構を利⽤した遺伝⼦導⼊法。

「ダブルアップ効果」により先端医療の⽀援・開発⼒を向上へ
アイロムグループは、SMO・CRO事業の「キャッシュフロー創出⼒」によって先端医療事業の開発を「スピードアップ」し、先端医療事業によってSMO・CRO事業の「⽀援⼒をアップ」し⾼度化を図るという「ダブルアップ効果」により、模倣困難なビジネスモデルを展開し、先端医療の創薬への⽀援・開発⼒を向上してきた。難治性疾患領域の事業拡⼤やライセンス数の増加などにより、着実に成果が表れてきている。

⻑期価値分析によればなお時価総額2 倍以上のアップサイド
ジェイ・フェニックス・リサーチ(以下「JPR」)では、⻑期的に10-30%程度の成⻑が期待できる先端医療の創薬への⽀援・開発⼒の向上の動きを踏まえ、アイロムグループの株主価値を2019年10⽉1⽇付レポートで、20年予測ベースで759億円と推計した。当時195億円であった時価総額は10⽉9⽇終値で246億円となっている。最新の動き踏まえ精査し株主価値を約900億円と推計した。2021年3~4⽉に新型コロナウィルスのワクチンの臨床試験が開始⾒通であり、⻑期的なアップサイド、時価総額へと順次反映されることが期待されよう。

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