11月17日妥当レンジ 21,850円~23,600円
目先的にはボックス圏内の方向感の無い動きか

2017/11/24

【「IFIS/TIWコンセンサス225」によるマーケットの妥当レンジの推計】

 

<足もと22,000~23,000円のボックス圏の動きを予想>

■日経平均株価は、先週水曜から木曜(15-16日)にかけて大きくリバウンドしたものの、週末に向けて111円台/ドルの円高が進行したことから再び値を崩した。週明け20日は、ドイツの連立協議の決裂によるユーロ下落の影響を受けたが、欧米株式市場の上昇と円高の一服から21日は反騰した。
■当面は、地政学的リスクなど政治的な悪材料に反応しやすく上値は重くなる一方で、世界経済の堅調な拡大と日本株の割安感から短期的には日経平均株価22,000~23,000円のボックス圏での方向感の無い動きを予想する。
■リスク要因としては、1)米国が北朝鮮をテロ支援国家に再指定したことによる朝鮮半島での地政学的リスクの高まり、2)ドイツの政治が機能不全となることによるユーロの混乱とポピュリズムの再燃の可能性、3)トランプ大統領周辺のロシアゲート疑惑に対する捜査、4)イエレンFRB議長の理事退任によるFRBの方向感の喪失、5)サウジアラビアの体制変化に伴う混乱、等が挙げられる。
■割安感があるものの投資家のリスクオフ姿勢から上値が抑制される展開は、本年の4月から9月頃までの状態にやや似ており、上値が押えられる期間が長くなることで、上放れする際のエネルギーが強まると考える。ここから年末年始頃までは押し目を積極的に拾ってゆく時間帯と考える。
■今週は23日の(米)感謝祭明けのブラックフライデーが注目される。

 

<IFIS/TIWコンセンサス225 は全期間プラス>

■11月17日時点のIFIS/TIWコンセンサス225(日経225のコンセンサスEPS)は、全期間で前週比プラスであった。特に来期・再来期ベースの増加幅が大きかった。コンセンサスDI(前週比プラスとなった企業の比率)も50超を余裕で維持している。上下に振れながらも22,000円台の足場を固めつつ徐々に切り上がってゆく展開を予想する。

 

◇日経平均妥当水準(レンジ)

21,850円~23,600 (前回22,250円~24,050円)

*「IFIS/TIWコンセンサス225」(11月17日)来期予想ベースEPSをもとに算出

◇IFIS/TIWコンセンサス225(11月17日)

今期予想EPS 1178.49 (前週 1177.02円)
来期予想EPS 1323.83 (前週 1315.21円)
再来期予想EPS 1476.53 (前週 1462.95円)
今期予想PER 19.00 (前週 19.27倍)
来期予想PER 16.92 (前週 17.25倍)
再来期予想PER 15.17 (前週 15.50倍)
来期予想PBR 1.23 (前週 1.27倍)
来期予想ROE 7.29% 前週 7.36%)
来期予想
インプライド・リスク・プレミアム
6.84% (前週 6.86%)

11月17日経平均終値より、PER、PBR、ROE等を算出




図1リスク要因が幾つも台頭(=認識)してきたことからやや上値の重い展開になりそうである。しかし、一方でコンセンス予想EPSの増加(特に来期・再来期)から割安感も強まっている。22000円~23000円のボックス圏での動きを予想。

 

 

図2来期予想ベースのプラス企業比率は、 57.1%→58.5%→65.554.1%→60.8
再来期予想ベースのプラス企業比率は、60.758.4%→59.0%→55.9%→57.7%。

来期・再来期ともにシグナルは好調

 

 

 

[注:4~5月は例年、対象決算期変更の影響があるのでイレギュラーな値になることに留意]

 

出所:IFISコンセンサスを基にTIW作成
いずれも2012年1月から表示

「IFIS/TIWコンセンサス225」について
IFIS/TIWコンセンサス225」は、株式会社アイフィスジャパンが集計しているアナリストコンセンサス・データ等を原データとして、2009年4月より株式会社ティー・アイ・ダヴリュが東証株価指数(日経225)に対応するように構成銘柄のEPSを算出・集計したものである。今期予想EPS、来期予想EPSの変化を追うことによって、マーケット全体の業績見通しを確認する。
理論上では株価は、自己資本配当率(ROEと配当性向の積)、EPS成長率、無リスク証券の利回り(国債利回り)、リスクプレミアムの4要素で決定される。株価をこれら構成要素に分解することによって、株価変動の要因について考察するとともにファンダメンタルからの妥当な株価(マーケット)水準を思量する。なお、リスクプレミアムを正確に計測することは、一定期間を経た後でないと困難なことであることから、当レポートではインプライド・リスクプレミアム(株価と他の構成要素からの逆算値)を使用している。
4つの構成要素の内、株価の短期的な変動に最も影響を与えるのがリスクプレミアムである。リスクプレミアムは、無リスク証券の金利に対して投資家が要求する上乗せ金利と定義されるが、投資家心理(マーケットセンチメント)、他の投資対象(金融商品)との利回り格差の変動などによって変化する。長期的な見通しの変化が無い中では、インプライド・リスクプレミアムは一定のレンジ内で推移する傾向にある。日経平均株価の妥当水準を算出には、インプライド・リスクプレミアムの一定レンジからの逆算によって行っている。
〔今期予想ベースEPS、来期ベースEPSにおける“今期”、“来期”の取扱い〕
会計上の業績計測期間ではなく、本決算発表を基準とする。例えば、2011年4月30日現在では、2011年3月期は決算発表前であれば今期、決算発表が行われていれば前期、となる。
〔予想EPS増減社数〕
今期ベースならびに来期ベースを示している。週間(週末値)のデータを基に、前週末に比べてEPSが増加・変化無し・減少した企業の数。
〔予想PBR(今期末)〕
前期末BPS(1株純資産)に今期予想EPSを加えて、予想DPS(1株配当)を控除した値(=予想BPS)で株価を除した数値。中間配当は考慮していない。
〔予想ROE(来期ベース)〕
前述の予想BPSで来期予想EPSを除した値。
〔リスクプレミアム〕
特に断りの無い限りインプライド・リスクプレミアムを表す。計算式は、{ 1-予想配当性向×(1-予想B/Pレシオ)}×予想ROE-無リスク証券利回り

 

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独立系証券リサーチ会社TIWのアナリスト陣が、株式市場における時事・トピックスや業界動向など、取材に基づいたファンダメンタル調査・分析を提供するともに、幅広い視野で捉えた新鮮な情報をお届けします。

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