11月9日妥当レンジ 22,250円~24,050円
待望の押し目、環境良好からもう一段の上昇局面へ!

2017/11/14

【「IFIS/TIWコンセンサス225」によるマーケットの妥当レンジの推計】

 

<23,000円奪回を見て、一旦利食い局面へ>

■先週9日に日経平均株価は、1992年1月以来となる23,000円台(23,382.15円)を場中に奪還した。しかし、プログラム売買や利食い売り等から終値では前日比マイナスであった。加えて、9日に米議会上院の共和党が発表した減税法案は、法人税の引下げ時期や州・地方税減税の扱いなどで上院案と乖離があり、調整に時間が掛かると見られたことから、NY株式市場が下落、前週木曜から月曜まで3日連続の調整となった。
■しかしながら、世界的に経済環境は良好であり、日本株にはまだ割高感が見られないことなどを勘案すれば、12月の米FOMC(12-13日)での利上げを視野に、調整局面を終えて、再度上昇トレンドに向かうと考える。
■今週の主要な経済指標は、中国小売売上高・鉱工業生産(10月分・14日発表)、日本の7-9月期GDP速報(15日)、米小売売上高・消費者物価(10月分・15日)がある。米消費者物価(CPI)はハリケーンの影響が残存する可能性があり、やや要注意。
■本日(14日)の日経新聞1面の記事「異次元の領域(1) マネー膨張・踊らぬ経済」には示唆に富む。今回の景気拡大・株高局面が終焉を迎えるのは米国の利上げが鍵を握る。利上げ速度が速すぎれば、新興国からのドル資金の逃避を引き起こし、新興国の通貨安と株価下落を招く可能性が強く指摘される。新興国通貨と株価に予兆が現れる可能性が高いだけに今後は注視が必要だろう。

 

<IFIS/TIWコンセンサス225 はプラス・トレンド続く>

■11月9日時点のIFIS/TIWコンセンサス225(日経225のコンセンサスEPS)は、来期・再来期ベースは前週比プラスであったが今期ベースはマイナスとなった。ただし、特定銘柄(ソフトバンク)の影響によるものでありトレンド的には問題ない。コンセンサスDI(前週比プラスとなった企業の比率)も50超を維持している。妥当レンジ下限(22,250円)が目先の調整局面の下限と考える。次のターゲットは、23,000円台後半~24,000円。

 

◇日経平均妥当水準(レンジ)

22,250円~24,050 (前回22,300円~24,050円)

*「IFIS/TIWコンセンサス225」(11月9日)来期予想ベースEPSをもとに算出

◇IFIS/TIWコンセンサス225(11月9日)

今期予想EPS 1178.23 (前週 1180.45円)
来期予想EPS 1316.44 (前週 1314.88円)
再来期予想EPS 1464.19 (前週 1461.53円)
今期予想PER 19.25 (前週 19.09倍)
来期予想PER 17.23 (前週 17.14倍)
再来期予想PER 15.49 (前週 15.42倍)
来期予想PBR 1.27 (前週 1.28倍)
来期予想ROE 7.37% 前週 7.46%)
来期予想
インプライド・リスク・プレミアム
6.87% (前週 6.91%)

11月9日経平均終値より、PER、PBR、ROE等を算出




図1119日に瞬間的ではあるが、23,382.15円の高値を記録した。その後、調整局面を迎え、まだ割安感が残る水準。12月の米FOMCでの利上げに向けて、もう一段高を描く展開を予想。

 

 

図2来期予想ベースのプラス企業比率は、 62.857.1%→58.5%→65.554.1%。
再来期予想ベースのプラス企業比率は、65.960.758.4%→59.0%→55.9%。
決算ほぼ一巡後も50超を維持

 

 

[注:4~5月は例年、対象決算期変更の影響があるのでイレギュラーな値になることに留意]

 

出所:IFISコンセンサスを基にTIW作成
いずれも2012年1月から表示

「IFIS/TIWコンセンサス225」について
IFIS/TIWコンセンサス225」は、株式会社アイフィスジャパンが集計しているアナリストコンセンサス・データ等を原データとして、2009年4月より株式会社ティー・アイ・ダヴリュが東証株価指数(日経225)に対応するように構成銘柄のEPSを算出・集計したものである。今期予想EPS、来期予想EPSの変化を追うことによって、マーケット全体の業績見通しを確認する。
理論上では株価は、自己資本配当率(ROEと配当性向の積)、EPS成長率、無リスク証券の利回り(国債利回り)、リスクプレミアムの4要素で決定される。株価をこれら構成要素に分解することによって、株価変動の要因について考察するとともにファンダメンタルからの妥当な株価(マーケット)水準を思量する。なお、リスクプレミアムを正確に計測することは、一定期間を経た後でないと困難なことであることから、当レポートではインプライド・リスクプレミアム(株価と他の構成要素からの逆算値)を使用している。
4つの構成要素の内、株価の短期的な変動に最も影響を与えるのがリスクプレミアムである。リスクプレミアムは、無リスク証券の金利に対して投資家が要求する上乗せ金利と定義されるが、投資家心理(マーケットセンチメント)、他の投資対象(金融商品)との利回り格差の変動などによって変化する。長期的な見通しの変化が無い中では、インプライド・リスクプレミアムは一定のレンジ内で推移する傾向にある。日経平均株価の妥当水準を算出には、インプライド・リスクプレミアムの一定レンジからの逆算によって行っている。
〔今期予想ベースEPS、来期ベースEPSにおける“今期”、“来期”の取扱い〕
会計上の業績計測期間ではなく、本決算発表を基準とする。例えば、2011年4月30日現在では、2011年3月期は決算発表前であれば今期、決算発表が行われていれば前期、となる。
〔予想EPS増減社数〕
今期ベースならびに来期ベースを示している。週間(週末値)のデータを基に、前週末に比べてEPSが増加・変化無し・減少した企業の数。
〔予想PBR(今期末)〕
前期末BPS(1株純資産)に今期予想EPSを加えて、予想DPS(1株配当)を控除した値(=予想BPS)で株価を除した数値。中間配当は考慮していない。
〔予想ROE(来期ベース)〕
前述の予想BPSで来期予想EPSを除した値。
〔リスクプレミアム〕
特に断りの無い限りインプライド・リスクプレミアムを表す。計算式は、{ 1-予想配当性向×(1-予想B/Pレシオ)}×予想ROE-無リスク証券利回り

 

株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
TIWマガジン「投資の眼」   株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
独立系証券リサーチ会社TIWのアナリスト陣が、株式市場における時事・トピックスや業界動向など、取材に基づいたファンダメンタル調査・分析を提供するともに、幅広い視野で捉えた新鮮な情報をお届けします。

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