6月23日妥当レンジ 20,700円~22,400円
7月第1週の米国指標発表に備えてポジション構築の時間

2017/06/27

【「IFIS/TIWコンセンサス225」によるマーケットの妥当レンジの推計】

 

<今週は手掛かり材料無く、マーケットは膠着状態か? >

■先週は米国で目立った経済指標の発表は無かった。FRB・連銀関係者の講演は数多くあったものの、ニュースバリューを伴うものは見当たらなかった。今週も特に目立つ指標の発表はない。27日にイエレンFRB議長の講演が予定されているが、基本的には先日のFOMC(6/13-14)の内容を踏襲したものと考えられるだけに、マーケットへのインパクトはプラス・マイナスともに限定的と思われる。米主要指標の発表が続く7月第1週までは膠着した展開を予想する。
■国内関係では、30日に全国消費者物価、家計調査、完全失業率・有効求人倍率、鉱工業生産(いずれも5月分)が発表予定。また、7月2日に東京都議会選挙が予定されている。都議会選挙は直接国政に影響を与えるものではないが、今後の憲法改正案や次回総選挙(衆議院の任期は18年12月まで)のタイミングを占う意味で注目されよう。
■日本の報道では殆ど扱われていないが、既にカタールとの国交断絶(6/5)を発表しているサウジアラビア、UAE(アラブ首長国連邦)など4カ国は22日にカタールに13項目の要求書を送付し、10日以内に回答することを求めている。衛星放送局アルジャジーラの閉鎖、IS・アルカイダ・ムスリム同胞団・シーア派原理組織ヒズボラとの関係断絶、カタール国内の4カ国の反体制派の引渡し、カタール国内のトルコ軍基地の閉鎖、賠償の支払いなど、カタールにとって受入れ難い内容となっている。UAEの政府高官は受け入れなければこの問題が「岐路」を迎えると発言している。カタールを取り巻くこの問題が新たな地政学的リスクとして拡大するのか、為替・原油価格にどのような影響を及ぼすのか、注視が必要である。
■7月第1週の米国経済指標が好調であれば、テーパリングの時期が早まるとの見方からドル高・円安に振れやすく、日本株の底上げに繋がると考える。26日のタカタ(7312)の民事再生法の適用申請にも日本株市場は揺らがなかった。引き続き、積極的な株式ポジションの増加と輸出株ウエイトを高めて7月に臨みたい。

 

 

◇日経平均妥当水準(レンジ)

20,700円~22,400 (前回20,450円~22,100円)

*「IFIS/TIWコンセンサス225」(6月23日)来期予想ベースEPSをもとに算出

◇IFIS/TIWコンセンサス225(6月23日)

今期予想EPS 1137.32 (前週 1141.11円)
来期予想EPS 1264.49 (前週 1257.49円)
再来期予想EPS 1361.84 (前週 1363.56円)
今期予想PER 17.70 (前週 17.48倍)
来期予想PER 15.92 (前週 15.86倍)
再来期予想PER 14.78 (前週 14.63倍)
来期予想PBR 1.22 (前週 1.21倍)
来期予想ROE 7.66% 前週 7.63%)
来期予想
インプライド・リスク・プレミアム
7.19% (前週 7.17%)

6月23日経平均終値より、PER、PBR、ROE等を算出


図1日経平均株価は2万円台を回復。他方で妥当レンジも上方シフトしているために依然として強い割安感がある。


 

図2来期予想ベースのプラス企業比率は、 50.3%→52.0%→53.1%→51.8%→52.3%。
再来期予想ベースのプラス企業比率は、47.9%→50.7%→47.1%→48.1%→51.9%。

50%近辺での推移が続く。

[注:4~5月は例年、対象決算期変更の影響があるのでイレギュラーな値になることに留意]

 

 

 

 出所:IFISコンセンサスを基にTIW作成
いずれも2012年1月から表示

「IFIS/TIWコンセンサス225」について
IFIS/TIWコンセンサス225」は、株式会社アイフィスジャパンが集計しているアナリストコンセンサス・データ等を原データとして、2009年4月より株式会社ティー・アイ・ダヴリュが東証株価指数(日経225)に対応するように構成銘柄のEPSを算出・集計したものである。今期予想EPS、来期予想EPSの変化を追うことによって、マーケット全体の業績見通しを確認する。
理論上では株価は、自己資本配当率(ROEと配当性向の積)、EPS成長率、無リスク証券の利回り(国債利回り)、リスクプレミアムの4要素で決定される。株価をこれら構成要素に分解することによって、株価変動の要因について考察するとともにファンダメンタルからの妥当な株価(マーケット)水準を思量する。なお、リスクプレミアムを正確に計測することは、一定期間を経た後でないと困難なことであることから、当レポートではインプライド・リスクプレミアム(株価と他の構成要素からの逆算値)を使用している。
4つの構成要素の内、株価の短期的な変動に最も影響を与えるのがリスクプレミアムである。リスクプレミアムは、無リスク証券の金利に対して投資家が要求する上乗せ金利と定義されるが、投資家心理(マーケットセンチメント)、他の投資対象(金融商品)との利回り格差の変動などによって変化する。長期的な見通しの変化が無い中では、インプライド・リスクプレミアムは一定のレンジ内で推移する傾向にある。日経平均株価の妥当水準を算出には、インプライド・リスクプレミアムの一定レンジからの逆算によって行っている。
〔今期予想ベースEPS、来期ベースEPSにおける“今期”、“来期”の取扱い〕
会計上の業績計測期間ではなく、本決算発表を基準とする。例えば、2011年4月30日現在では、2011年3月期は決算発表前であれば今期、決算発表が行われていれば前期、となる。
〔予想EPS増減社数〕
今期ベースならびに来期ベースを示している。週間(週末値)のデータを基に、前週末に比べてEPSが増加・変化無し・減少した企業の数。
〔予想PBR(今期末)〕
前期末BPS(1株純資産)に今期予想EPSを加えて、予想DPS(1株配当)を控除した値(=予想BPS)で株価を除した数値。中間配当は考慮していない。
〔予想ROE(来期ベース)〕
前述の予想BPSで来期予想EPSを除した値。
〔リスクプレミアム〕
特に断りの無い限りインプライド・リスクプレミアムを表す。計算式は、{ 1-予想配当性向×(1-予想B/Pレシオ)}×予想ROE-無リスク証券利回り
株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
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