11月4日妥当レンジ 16,450円~17,750円
2Q決算を織り込み、12月FOMCを視野に底堅い展開

2016/11/08

【「IFIS/TIWコンセンサス225」によるマーケットの妥当レンジの推計】

 

<6日のFBIの訴追を求めない発表からリスクオンに>

■6日にFBI(連邦捜査局)は、クリントン氏の私的メール問題に関して訴追を求めない結果発表を行った。それを受けて、週明けの日米の株式市場は高騰すると同時に、為替は円安に振れている。
■最後まで蓋をあけるまでは用心が必要であるが、クリントン氏が流れを引き戻したことは言うまでもない。ブラックスワン(トランプ大統領)が発生しない限り、12月の米FOMCの利上げに向けて日本株市場は上昇基調を保つものと考える。
■4日発表の米雇用統計(10月)は、非農業部門雇用者数は前月比16.1万人増と予想(17.5万人増)を下回った。しかしながら、失業率の改善(4.9%)、平均時給が前年同月比2.8%と大きく上昇したなどポジティブな内容であった。同日の記者会見でフィッシャーFRB副議長は「利上げの条件はさらに整ってきた」と12月利上げの可能性を滲ませている。
■国内企業業績も2Q決算発表において通期下方修正が見られるものの為替の調整が殆どであり、コンセンサスにはほぼ織り込み済み。

 

 

<コンセンサス予想EPSは底堅い状態>
■11月4日時点のIFIS/TIWコンセンサス225(日経225のコンセンサスEPS)は今期・来期はプラス、来期は小幅マイナスであった。前週比プラスとなった銘柄数の比率は、再来期において(前週の54.7%から)40.0%へと急落した。一過性かどうかを注視する必要があろう。
■ひとまずは大統領選挙の結果を待つ状態。クリントン氏勝利を受けて、株価の一段高も予想されるだけに、9日午後からの選挙結果は注意深く見守りたい。

 

◇日経平均妥当水準(レンジ)

16,450円~17,750円 (前回16,850円~18,200円)

*「IFIS/TIWコンセンサス225」(11月4日)来期予想ベースEPSをもとに算出

◇IFIS/TIWコンセンサス225(11月4日)

今期予想EPS 1006.79 (前週 1001.03円)
来期予想EPS 1064.80 (前週 1064.11円)
再来期予想EPS 1167.64 (前週 1167.82円)
今期予想PER 16.79 (前週 17.43倍)
来期予想PER 15.88 (前週 16.40倍)
再来期予想PER 14.48 (前週 14.94倍)
来期予想PBR 1.12 (前週 1.15倍)
来期予想ROE 7.03% 前週 7.04%)
来期予想
インプライド・リスク・プレミアム
6.87% (前週 6.81%)

*11月4 日経平均終値より、PER、PBR、ROE等を算出

 

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コンセンサス予想は安定しており、大統領選後は底堅い展開へ

 


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来期予想ベースのプラス企業比率は、 56.7%→48.6%→48.0%→48.9%→45.9%。
再来期予想ベースのプラス企業比率は、48.2%→45.5%→51.1%→54.7%→40.0%。

再来期予想ベースの急落は一時的か???

  [注:4~5月は例年、対象決算期変更の影響があるのでイレギュラーな値になることに留意]

 

 

 

 出所:IFISコンセンサスを基にTIW作成
いずれも2012年1月から表示

「IFIS/TIWコンセンサス225」について
IFIS/TIWコンセンサス225」は、株式会社アイフィスジャパンが集計しているアナリストコンセンサス・データ等を原データとして、2009年4月より株式会社ティー・アイ・ダヴリュが東証株価指数(日経225)に対応するように構成銘柄のEPSを算出・集計したものである。今期予想EPS、来期予想EPSの変化を追うことによって、マーケット全体の業績見通しを確認する。
理論上では株価は、自己資本配当率(ROEと配当性向の積)、EPS成長率、無リスク証券の利回り(国債利回り)、リスクプレミアムの4要素で決定される。株価をこれら構成要素に分解することによって、株価変動の要因について考察するとともにファンダメンタルからの妥当な株価(マーケット)水準を思量する。なお、リスクプレミアムを正確に計測することは、一定期間を経た後でないと困難なことであることから、当レポートではインプライド・リスクプレミアム(株価と他の構成要素からの逆算値)を使用している。
4つの構成要素の内、株価の短期的な変動に最も影響を与えるのがリスクプレミアムである。リスクプレミアムは、無リスク証券の金利に対して投資家が要求する上乗せ金利と定義されるが、投資家心理(マーケットセンチメント)、他の投資対象(金融商品)との利回り格差の変動などによって変化する。長期的な見通しの変化が無い中では、インプライド・リスクプレミアムは一定のレンジ内で推移する傾向にある。日経平均株価の妥当水準を算出には、インプライド・リスクプレミアムの一定レンジからの逆算によって行っている。
〔今期予想ベースEPS、来期ベースEPSにおける“今期”、“来期”の取扱い〕
会計上の業績計測期間ではなく、本決算発表を基準とする。例えば、2011年4月30日現在では、2011年3月期は決算発表前であれば今期、決算発表が行われていれば前期、となる。
〔予想EPS増減社数〕
今期ベースならびに来期ベースを示している。週間(週末値)のデータを基に、前週末に比べてEPSが増加・変化無し・減少した企業の数。
〔予想PBR(今期末)〕
前期末BPS(1株純資産)に今期予想EPSを加えて、予想DPS(1株配当)を控除した値(=予想BPS)で株価を除した数値。中間配当は考慮していない。
〔予想ROE(来期ベース)〕
前述の予想BPSで来期予想EPSを除した値。
〔リスクプレミアム〕
特に断りの無い限りインプライド・リスクプレミアムを表す。計算式は、{ 1-予想配当性向×(1-予想B/Pレシオ)}×予想ROE-無リスク証券利回り

 

株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
TIWマガジン「投資の眼」   株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
独立系証券リサーチ会社TIWのアナリスト陣が、株式市場における時事・トピックスや業界動向など、取材に基づいたファンダメンタル調査・分析を提供するともに、幅広い視野で捉えた新鮮な情報をお届けします。

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