3月25日妥当レンジ 16,500円~17,850円
追加緩和・財政出動への期待感から底堅い動き

2016/03/29

【「IFIS/TIWコンセンサス225」によるマーケットの妥当レンジの推計】

<4月に日銀追加緩和、FRB利上げはあるか?>
■27日の日経朝刊1面に「首相、サミット前に経済対策 骨格策定 財務出動で国際協調/消費増税先送り視野」と題する記事が掲載された。「補正予算案の編成も念頭に緊急性が高い政策は経済対策の骨格としてサミットで公表する」、「消費税率10%への引き上げについて(中略)経済の減速が鮮明な場合、内需拡大策の一環として再延期を視野に入れる」というのが市場コンセンサスになりつつあると考えられる。
■4月1日に公表が予定されている日銀短観に関しては、大企業製造業の業況判断指数が昨年12月の+12から+7への低下が予想されている(民間調査会社17社の予測)。25日に発表された2月の全国消費者物価指数もコア(生鮮食品を除く総合)が2カ月連続で前月比0.0%に留まっており、展望レポートが公表される次回の日銀金融政策決定会合(4/27・28)に於いて追加緩和の可能性も生じている。
■FRB当局者のタカ派コメントが相次いでおり、今週末に発表される雇用統計、ISM製造業景況感指数など経済指標によっては4月のFOMC(4/26・27)での利上げの可能性にも注目が集まるものと考えられる。
■アナリストコンセンサスの低下トレンドも緩やかになってきており、追加緩和・大型補正予算、米利上げ等の期待感から日本株は比較的底堅い動きが続くと考える。ただし、本日(29日)は権利落ち日であること、目先的に為替が円安に振れているのは年度末要因という見方も強く、注意が必要と考える。

 

<コンセンサス予想EPSは来期ベースが若干プラス>
■3月25日時点のIFIS/TIWコンセンサス225(日経225のコンセンサスEPS)は、今期及び再来期が6週連続でマイナスとなったものの、来期ベースは僅かながらプラスであった。前週比で予想EPSがプラスになった銘柄の比率は、来期・再来期ともに40%台後半に回復した。当局の指導(?)もあり、決算直前レビューを大手証券は出し難くなっており、4月以降は決算発表まで大きな訂正はないものと考える(ただし、決算発表時に大きく下方修正される可能性は残る)。

 

 

◇日経平均妥当水準(レンジ)

16,500円~17,850円 (前回16,300円~17,600円)

*「IFIS/TIWコンセンサス225」(3月25日)来期予想ベースEPSをもとに算出

◇IFIS/TIWコンセンサス225(3月25日)

今期予想EPS 955.53 (前週 960.52円)
来期予想EPS 1094.10 (前週 1093.51円)
再来期予想EPS 1177.02 (前週 1178.13円)
今期予想PER 17.79 (前週 17.41倍)
来期予想PER 15.54 (前週 15.29倍)
再来期予想PER 14.45 (前週 14.20倍)
来期予想PBR 1.08 (前週 1.06倍)
来期予想ROE 6.97% 前週 6.95%)
来期予想
インプライド・リスク・プレミアム
6.90% (前週 6.93%)

*3月25 日経平均終値より、PER、PBR、ROE等を算出

 

 

図1今週は、年度末要因、内外の主要統計発表から膠着か。

 

図2来期予想ベースのプラス企業比率は、 34.9%→30.3%→40.2%→44.2%→45.1%。
再来期予想ベースのプラス企業比率は、31.9%→26.8%→38.6%→40.5%→48.8%。

来期・再来期ともに回復続く。

[注:4~5月は例年、対象決算期変更の影響があるのでイレギュラーな値になることに留意]

 

出所:IFISコンセンサスを基にTIW作成
いずれも2012年1月から表示

「IFIS/TIWコンセンサス225」について
IFIS/TIWコンセンサス225」は、株式会社アイフィスジャパンが集計しているアナリストコンセンサス・データ等を原データとして、2009年4月より株式会社ティー・アイ・ダヴリュが東証株価指数(日経225)に対応するように構成銘柄のEPSを算出・集計したものである。今期予想EPS、来期予想EPSの変化を追うことによって、マーケット全体の業績見通しを確認する。
理論上では株価は、自己資本配当率(ROEと配当性向の積)、EPS成長率、無リスク証券の利回り(国債利回り)、リスクプレミアムの4要素で決定される。株価をこれら構成要素に分解することによって、株価変動の要因について考察するとともにファンダメンタルからの妥当な株価(マーケット)水準を思量する。なお、リスクプレミアムを正確に計測することは、一定期間を経た後でないと困難なことであることから、当レポートではインプライド・リスクプレミアム(株価と他の構成要素からの逆算値)を使用している。
4つの構成要素の内、株価の短期的な変動に最も影響を与えるのがリスクプレミアムである。リスクプレミアムは、無リスク証券の金利に対して投資家が要求する上乗せ金利と定義されるが、投資家心理(マーケットセンチメント)、他の投資対象(金融商品)との利回り格差の変動などによって変化する。長期的な見通しの変化が無い中では、インプライド・リスクプレミアムは一定のレンジ内で推移する傾向にある。日経平均株価の妥当水準を算出には、インプライド・リスクプレミアムの一定レンジからの逆算によって行っている。
〔今期予想ベースEPS、来期ベースEPSにおける“今期”、“来期”の取扱い〕
会計上の業績計測期間ではなく、本決算発表を基準とする。例えば、2011年4月30日現在では、2011年3月期は決算発表前であれば今期、決算発表が行われていれば前期、となる。
〔予想EPS増減社数〕
今期ベースならびに来期ベースを示している。週間(週末値)のデータを基に、前週末に比べてEPSが増加・変化無し・減少した企業の数。
〔予想PBR(今期末)〕
前期末BPS(1株純資産)に今期予想EPSを加えて、予想DPS(1株配当)を控除した値(=予想BPS)で株価を除した数値。中間配当は考慮していない。
〔予想ROE(来期ベース)〕
前述の予想BPSで来期予想EPSを除した値。
〔リスクプレミアム〕
特に断りの無い限りインプライド・リスクプレミアムを表す。計算式は、{ 1-予想配当性向×(1-予想B/Pレシオ)}×予想ROE-無リスク証券利回り

 

株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
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独立系証券リサーチ会社TIWのアナリスト陣が、株式市場における時事・トピックスや業界動向など、取材に基づいたファンダメンタル調査・分析を提供するともに、幅広い視野で捉えた新鮮な情報をお届けします。

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