今週の注目レポート (12月22日)

2011/12/22

【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目3銘柄をピックアップします。

山武(6845)
株価は依然評価不足と見られる。オフィスや建物の省エネ化・省電力化ニーズの増大から、既設物件の改修やサービス需要の高まりが予想される。加えて、同社は海外での拡大余地が大きく、中期的な収益成長の持続できる確度が高い。
12/3期上期は、前年同期比4%増収、24%営業増益。下期はマクロ経済環境を厳しく見る必要はあるが、上期の上ぶれ分を主に反映する形で、会社側は通期業績予想を引き上げている。TIWではもともと会社計画は保守的と見ていたため違和感はないものの、TIW予想から上乗せするほどのモメンタムもなく、通期TIW予想は今回据え置いた。
中期的な安定成長が予測される、オフィスの省エネ・省電力関連のBA (ビルディングオートメーション)の足元も需要そのものに変調はない模様。
10月以降足元の業績は概ね計画線で推移しているようだ。

ROE6.37%、PBR 0.92倍、来期予想PER 10.9倍、来期予想EPS成長率 29%。
〔12月19日、担当:服部 隆生、Analyst Impression 2+ → 2+ 〕

カルソニックカンセイ(7248)
体質強化を進めた中での、主要日産自動車(7201、以下日産)の中国、米国市場中心、豊富なラインナップによる足下の販売の勢い、中期経営計画での大幅台数増を睨んでいることが同社に追い風。販売台数増により 12/3上期の大震災と洪水の影響をカバーし、13/3期はひき続き増益が見込める。
TIWの通期営業利益見通しは従来の230億円→210億円(会社計画並み)に下方修正。主にタイ洪水、円高影響を織り込んだ。しかし、足下ではほぼフル生産に近づいているもよう。この営業利益への影響額は▲10億円強に上るとみられる。下期はほぼ会社計画並みで着地し、通期では前期から連続での増収増益になるとみている。
同社は採算のよい排気系を持つ強みを活かし、固定型コンプレッサ拡大により一層収益力を高め、成長分野、地域への投資拡大を図る方向。

ROE17.38%、PBR 1.09倍、来期予想PER 6.8倍、来期予想EPS成長率-20%。
〔12月19日、担当:高田 悟、Analyst Impression 1 → 1 〕

翻訳センター(2483)
産業翻訳の最大手。高度な専門性が要求され、価格競争に陥り難い、医薬分野、特許分野に強みを持つ。公的機関への申請関係に利用されることもあり、比較的に景気変動の影響も受け難い。09/3期、10/3期と減益が続いたが、11/3期から増収増益回帰、12/3期2Q(7-9月)に本格回復した。現株価水準は、殆ど保有する現預金の価値に留まっており、割安感が顕著。配当利回りも高い。今後の高い株価パフォーマンスが期待できる。
業績不振時に推進した重点戦略が結実しつつある。新規に大手自動車メーカーを顧客獲得した模様である。海外特許出願サービスも体制構築が進み、企業からの案件の直接受注に結びついている。利益率の高い、翻訳支援ツールの「HC TraTool」の導入比率の向上が見込まれ、効率化による粗利益率の向上が期待される。前年同期から(同ツールを使用した)売上高は4.85倍増加している。13/3期以降も高い業績拡大が見込まれる。

ROE 8.47%、PBR 0.86倍、来期予想PER 7.1倍、来期予想EPS成長率37%。
〔12月21日、担当:藤根 靖晃、Analyst Impression - → 1 〕

TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期 予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出 しております。

こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、 さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。 ※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、 レポート発行時に算出した値です。
※「アナリスト・インプレッション」に関する説明はこちらをご覧下さい。

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