9月25日妥当レンジ 17,300円~18,650円
底値を探る軟調な展開は2Q決算発表まで続く

2015/09/29

【「IFIS/TIWコンセンサス225」によるマーケットの妥当レンジの推計】

<今週は、日米の主要経済指標の発表が続く>
■24日にイエレン議長が年内利上げが米FOMCの中で多数派を占めており、自身もそのグループに属することを示したことから年内利上げが規定路線になりつつある。米利上げは新興国からの資金流出が懸念されることから新興国の株価・通貨の下落には注意が必要であろう。
■アベノミクス新三本の矢が24日に発表されたが、実効性を疑問視されており株価の支援材料になっていない。「大胆な金融政策」が今回の“矢”から外されており、日銀の追加緩和の可能性の後退とも見て取られる。米利上げがあっても単純に為替が円安には向かわない可能性も留意すべきだろう。
■今週は主要な経済指標の発表が続く。日本では、30日:8月の鉱工業生産指数速報、8月の商業動態統計、10月1日:9月の日銀短観、2日:8月の家計調査。米国では、1日:9月のISM製造業景気指数、2日:雇用統計。また、30日にはイエレンFRB議長、ブレイナードFRB理事の講演が、2日にはフィッシャーFRB副議長の講演が予定されている。
■アナリストコンセンサス予想は、引き続き予想EPSの下落が続いており、2Q決算発表までは不透明感が強い状態が続くと思われる。緩やかにレンジを下げながら底値を模索する展開が続きそうだ。マーケットが停滞する中では高成長期待銘柄よりも配当利回り銘柄に期待したい。

 

<コンセンサス予想EPSは5週連続で来期・再来期がマイナス>
■25日時点のIFIS/TIWコンセンサス225(日経225のコンセンサスEPS)は、今回も全期間において前週比マイナスとなった。来期・再来期ベースでは5週連続マイナスである。営業日が2日しかなかったことからサンプル数が限定されるが、前週比プラス企業数の割合は全期間で40%を下回っている。
■10月1日には、日経平均の対象銘柄の変更が実施される。日東紡(3110)、平和不動産(8803)が除外となり、長谷工コーポレーション(1808)、ディー・エヌ・エー(2432)が採用される。9月4日の入替発表より、長谷工は8.4%、DeNAは13.2%上昇した(この間の日経平均株価は0.8%下落)。

 

 

◇日経平均妥当水準(レンジ)

17,300円~18,650円 (前回17,450円~18,800円)

*「IFIS/TIWコンセンサス225」(9月25日)来期予想ベースEPSをもとに算出

◇IFIS/TIWコンセンサス225(9月25日)

今期予想EPS 1057.13 (前週 1058.73円)
来期予想EPS 1142.33 (前週 1145.99円)
再来期予想EPS 1245.83 (前週 1250.33円)
今期予想PER 16.91 (前週 17.07倍)
来期予想PER 15.65 (前週 15.77倍)
再来期予想PER 14.35 (前週 14.45倍)
来期予想PBR 1.16 (前週 1.17倍)
来期予想ROE 7.40% 前週 7.41%)
来期予想
インプライド・リスク・プレミアム
6.77% (前週 6.76%)

*9月25日 日経平均終値より、PER、PBR、ROE等を算出

 

 

図1緩やかに底値を模索する展開か?

 

図2 
来期予想ベースのプラス企業比率は、 48.4%→45.7%→36.9%→37.0%→34.4%。
再来期予想ベースのプラス企業比率は、41.9%→48.1%→41.4%→38.0%→32.7%。

サンプル数が少ない影響もあるが、マイナストレンド続く。

 

[注:4~5月は例年、対象決算期変更の影響があるのでイレギュラーな値になることに留意]

 

出所:IFISコンセンサスを基にTIW作成
いずれも2012年1月から表示

「IFIS/TIWコンセンサス225」について
IFIS/TIWコンセンサス225」は、株式会社アイフィスジャパンが集計しているアナリストコンセンサス・データ等を原データとして、2009年4月より株式会社ティー・アイ・ダヴリュが東証株価指数(日経225)に対応するように構成銘柄のEPSを算出・集計したものである。今期予想EPS、来期予想EPSの変化を追うことによって、マーケット全体の業績見通しを確認する。
理論上では株価は、自己資本配当率(ROEと配当性向の積)、EPS成長率、無リスク証券の利回り(国債利回り)、リスクプレミアムの4要素で決定される。株価をこれら構成要素に分解することによって、株価変動の要因について考察するとともにファンダメンタルからの妥当な株価(マーケット)水準を思量する。なお、リスクプレミアムを正確に計測することは、一定期間を経た後でないと困難なことであることから、当レポートではインプライド・リスクプレミアム(株価と他の構成要素からの逆算値)を使用している。
4つの構成要素の内、株価の短期的な変動に最も影響を与えるのがリスクプレミアムである。リスクプレミアムは、無リスク証券の金利に対して投資家が要求する上乗せ金利と定義されるが、投資家心理(マーケットセンチメント)、他の投資対象(金融商品)との利回り格差の変動などによって変化する。長期的な見通しの変化が無い中では、インプライド・リスクプレミアムは一定のレンジ内で推移する傾向にある。日経平均株価の妥当水準を算出には、インプライド・リスクプレミアムの一定レンジからの逆算によって行っている。
〔今期予想ベースEPS、来期ベースEPSにおける“今期”、“来期”の取扱い〕
会計上の業績計測期間ではなく、本決算発表を基準とする。例えば、2011年4月30日現在では、2011年3月期は決算発表前であれば今期、決算発表が行われていれば前期、となる。
〔予想EPS増減社数〕
今期ベースならびに来期ベースを示している。週間(週末値)のデータを基に、前週末に比べてEPSが増加・変化無し・減少した企業の数。
〔予想PBR(今期末)〕
前期末BPS(1株純資産)に今期予想EPSを加えて、予想DPS(1株配当)を控除した値(=予想BPS)で株価を除した数値。中間配当は考慮していない。
〔予想ROE(来期ベース)〕
前述の予想BPSで来期予想EPSを除した値。
〔リスクプレミアム〕
特に断りの無い限りインプライド・リスクプレミアムを表す。計算式は、{ 1-予想配当性向×(1-予想B/Pレシオ)}×予想ROE-無リスク証券利回り

 

株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
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独立系証券リサーチ会社TIWのアナリスト陣が、株式市場における時事・トピックスや業界動向など、取材に基づいたファンダメンタル調査・分析を提供するともに、幅広い視野で捉えた新鮮な情報をお届けします。

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