9月28日妥当レンジ 8,350円~9,550円
企業業績の悪化が強く懸念される

2012/10/03

 【IFIS/TIWコンセンサス225】

中国との緊張関係が続く中、鉱工業生産(日本8月、9/28発表)は前月比1.3%低下し、その結果、7-9月のGDPはマイナスに転落するという見方が広がりつつある。1日発表された日銀短観においても特に自動車や機械といった輸出型製造業の落ち込みが著しい。
米国のシカゴ購買部協会景気指数(9月・9/27発表)も前月の53.0より下落し、49.7と50を下回る水準にある。世界的に景気の先行きが懸念される中で、円高傾向が強まっており、今後の企業業績への波及が心配される。今週末は米雇用統計の発表を控えている。米国景気への懸念が高まるようであれば一段の円高進行と株安が進む可能性も考えられる。

9月28日時点の「IFIS/TIWコンセンサス225」の予想EPSは、今期(1期)649.40円(前週比-1.86円)、来期(2期)753.59円(前週比-5.08円)、再来期(3期)829.86円(前週比-4.24円)と来期、再来期においてマイナス幅がやや大きくなった。日経平均採用銘柄の入替による影響も若干はあるものの、半導体関連や電子部品関連企業のマイナスが影響している。マイナスが目立った企業は、東京エレクトロン(8035)、ファナック(6954)、アドバンテスト(6857)、大日本スクリーン製造(7735)、京セラ(6971)、6762(TDK)など。ここから10月下旬に向けて企業側から業績修正の公表が出てくるものと考えられるが、上方修正よりも下方修正の方が圧倒的に多くなる可能性が強い。その為、海外経済の動向に加えて、第2四半期決算発表により下半期の方向性が見えてくる11月上旬頃までは企業業績もマーケットの大きな重石になると考えられる。
日経平均の妥当レンジは、8,350円~9,550円へと引き下げる。

日経新聞のマーケット欄に記載された今期予想PERから逆算した日経予想の今期予想EPS(751.71円)とアナリストコンセンサスの今期予想EPS(649.40円)との乖離が100円を越えた(アナリスト予想の方が低い状態)。日経予想は会社予想にほぼ近い数字であり、これが意味することはアナリスト予想に向けて(あるいはそれ以上に)会社予想に下方修正が生じる可能性があるということである。TIWでは2009年4月から「IFIS/TIWコンセンサス225」を作成しているが、過去3年半の間にここまで乖離が生じたことはなかった。タイの洪水に見舞われた昨年の同時期でも60円前後の差であった。この差が収斂されない限り、業績は十分に織り込み済みとはならない。ここから1ヵ月間は慎重に構えておいた方が良さそうである。

日銀短観にも示されたように非製造業の見通しは大きくは悪化していない。内需やネット・スマホ関連、ニッチトップ型の中小型株などに注目するというスタンスを継続する。 


◇日経平均妥当水準(レンジ)

8,350円~9,550円 (前回 8,500円~9,750円)

 *「IFIS/TIWコンセンサス225」(9月28日)来期予想ベースEPSをもとに算出

 

◇IFIS/TIWコンセンサス225(9月28日)

今期予想EPS 649.40 (前週651.26円)
来期予想EPS 753.59 (前週758.67円)
再来期予想EPS 829.86 (前週834.10円)
今期予想PER 13.66 (前週 13.99倍)
来期予想PER 11.77 (前週 12.11倍)
再来期予想PER 10.69 (前週 10.92倍)
来期予想PBR 0.88 (前週0.91倍)
来期予想ROE 7.47% 前週7.55%)
来期予想
インプライド・リスク・プレミアム
7.01% (前週6.99%)

*9月28日 日経平均終値より、PER、PBR、ROE等を算出

 

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