9月21日妥当レンジ 8,500円~9,750円
新たな暗雲として広がる中国リスク

2012/09/25

 【IFIS/TIWコンセンサス225】

先週はウズベキスタンへの海外視察のため休載致しました。JETRO、JICA、日本センターなど日本の政府関連機関を回ったほか、現地の大学への訪問や、日本への留学経験のある同国人の方々とのディスカションなど、短期間ではありましたが非常に充実した時間を過ごしました。

さて、マーケットは、6日のECBの国債買入れ発表に続き、13日にFOMCにおいて事実上のQE3となるMBS(住宅ローン担保証券)の買入れが発表された。これに続き19日に日銀が資産買入れ枠を10兆円積み増す追加緩和を発表した。
この間の為替レート(円ドル)は、FOMCへの期待から13日には一時的に77.3円/ドルまで円が上昇した。FOMC後は一転して79円台/ドルまで短期間で円安となった。QE3の実施規模が期待を下回ったことや日銀の追加緩和期待が背景と考えられる。しかし、日銀の緩和に関しては、表面的な規模は取り繕っているものの内容は国債と日銀の当座預金の交換に過ぎないという見方もあり、発表後から円高が進み再び77円台を覗う状態に戻りつつある。
24日にIMFが来月に公表する世界経済の成長見通しを前回(7月)から引き下げることを発表し、好調だった米国株式や商品市況も現時点(日本時間25日午前3時)で下落に転じている。
尖閣諸島の国有化後、中国との関係が緊張し、不安定化しているが、中国経済の更なる成長鈍化もリスク要因として顕在化しつつある。

9月21日時点の「IFIS/TIWコンセンサス225」の予想EPSは、今期(1期)651.26円(前々週比-1.55円)、来期(2期)758.67円(前々週比-3.23円)、再来期(3期)834.10円(前々週比-3.15円)と小幅ながらマイナスが続いている。決算の谷間であり見通しの変更が無い企業数が多く、あまり方向間のない動きとなっている。
日経平均の妥当レンジは、8,500円~9,750円へと微調整を行う。

欧州リスクの後退とQE3後の海外市場の株高と円安もあって、日経平均株価は一時的に9,200円を回復したが、円高基調への戻りと中国との政治・経済面での関係悪化の継続の可能性、世界経済の成長見通しの鈍化などファンダメンタルの改善が進まないことがあらためて浮き彫りになりつつある。一進一退の動きの中で再び調整局面を迎えようとしているのかもしれない。
円高や中国リスクを鑑みれば、輸出関連を中心とした主力大型株よりも内需やネット・スマホ関連、ニッチトップ型の中小型株などに注目したい。

 

◇日経平均妥当水準(レンジ)

8,500円~9,750円 (前回 8,600円~9,850円)

*「IFIS/TIWコンセンサス225」(9月21日)来期予想ベースEPSをもとに算出

 

◇IFIS/TIWコンセンサス225(9月21日)

今期予想EPS 651.26 (前週651.59円)
来期予想EPS 758.67 (前週760.27円)
再来期予想EPS 834.10 (前週835.31円)
今期予想PER 13.99 (前週 14.06倍)
来期予想PER 12.11 (前週 12.05倍)
再来期予想PER 10.92 (前週 10.97倍)
来期予想PBR 0.91 (前週0.92倍)
来期予想ROE 7.55% 前週7.61%)
来期予想
インプライド・リスク・プレミアム
6.99% (前週7.02%)

*9月21日 日経平均終値より、PER、PBR、ROE等を算出

 

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