マイナス金利で注目されるJ-REIT ~その実力を検証~

2016/06/15

 

■ マイナス金利で注目されるJ-REIT

    日銀によるマイナス金利政策の導入は、多くの投資家の資産運用姿勢に変化をもたらしつつあるようですが、その中で注目されている資産の1つがJ-REITです。その理由としてマイナス金利は、J-REITの資金調達コストの引き下げ、また10年国債利回りがマイナスに沈む中でJ-REITの相対的に高い利回りの魅力が増す、といったことがあげられます。

    実際、日銀がマイナス金利政策導入を発表して以降、海外投資家がJ-REITの大幅買い越しに動いています。価格面でも年初末から5月末の東証REIT指数は+8.5%上昇と、同時期の日本株式(TOPIX)▲10.8%下落と比較すると対照的な動きになっています。

    しかし今後のJ-REIT投資を考える上で、マイナス金利が優位に働くから、という理由だけでは投資判断として十分ではありません。今後、J-REIT投資における基本的なポイントを確認しておきます。

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J-REITの業績改善は続く見通し

 J-REITの業績は順調です。保有不動産のうち、用途別で最も多いオフィスは空室率が低下し、賃料単価は上昇傾向にあります。また、訪日外国人の増加等により、ホテルや商業施設も概ね好調とみられます。

 J-REITは利益の大半を配当として投資家に還元しているため、利益≒配当と考えることが出来ますが、足もとでは1口当たり配当金は着実に増加しています。

 また、J-REITが行う不動産賃貸ビジネスは、通常、年単位の契約に基づいた売上(賃料収入)が見込めるため、一般企業に比べて業績予想の確度が高いと考えられ、2016年末で約8%程度、2017年末で約6%程度の増配が見込まれており、当面J-REITの業績改善が続くことが見込まれます。

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2 「国債との利回り差=リスクプレミアム」からみた割安・割高評価

 J-REITの価格水準の割安・割高評価を行う際の尺度の1つに「国債との利回り差=リスクプレミアム」があります。これはJ-REITの配当利回りから10年国債の利回りを差引いたもので、J-REITは国債に比べて価格変動リスクが大きい分、高い利回り、すなわちリスクプレミアムが求められるという考え方に基づく指標です。

 このリスクプレミアムが大きければ割安、小さければ割高と判断されますが、足もとの5月末時点では、3.1%となっており、インフレ傾向であった2005年から2007年の平均1.7%と比較すると相対的に割安感があるといえます。また、デフレ脱却への期待感が膨らんだ2012年12月以降のリスクプレミアムの平均値2.8%と比較しても、現在の価格水準は「割安感が強い」と考えられます。

 また日本では、デフレ経済の下ではJ-REITの保有不動産が値下がりする懸念もありましたが、2016年3月期でJ-REITの含み益が過去最高となる1兆4,765億円となっており、今後のJ-REIT市場の上昇を中長期的に下支えしていくものと期待されます。

 以上から、J-REITはマイナス金利政策の導入で利回り面での魅力が高まっていることに加え、価格面でも期待が高まっています。

 

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上記は過去のデータであり、将来の運用成果を示唆あるいは保証するものではありません

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三井住友TAM よくわかるJ-REIT   三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社
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