「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」導入のJ-REITへの影響について

2016/02/08

 

 

①「業績面のプラス」

  マイナス金利の導入 ⇒ 金利低下 ⇒ 支払利息が減少 ⇒足もとの賃料上昇による増益要因に加えて、J-REITの業績へのプラス要因とダブルの増益要因

②「バリュエーション面のプラス」

 長期金利の低下 ⇒ J-REITと国債との利回り差の拡大要因 ⇒ 円建てで相対的に高い配当利回りのJ-REITの魅力向上

③「不動産価格面のプラス」

  マイナス金利の導入によって、不動産価格の押し上げ効果を期待

 

■ 「量」・「質」・「金利」と3次元で緩和を強化

   1月29日、日銀は「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」の導入を決定しました。金融機関が保有する日銀当座預金に▲0.1%のマイナス金利を適用するものです。具体的には、当座預金を3段階の階層構造(基礎残高、マクロ加算残高、政策金利残高)に分割し、それぞれの階層に応じてプラス金利、ゼロ金利、マイナス金利を適用するものです。

 日銀は、年間80兆円の長期国債の買入れでイールドカーブ全体の金利低下を促してきましたが、今回のマイナス金利導入によりイールドカーブの起点を引き下げ、金利全体をさらに低下させることを意図しています。従来の「量的・質的緩和の異次元緩和」に「マイナス金利」を加えた「三次元緩和」と言えます。

 

 J-REITとって今回のマイナス金利導入は、以下の点がポイントになります。

    ①  金利低下により支払利息が減少し、分配金(業績)の増加要因となる。

    ②  長期金利の低下により国債との利回り差が拡大し、円建てで相対的に

          高い配当利回りのJ-REITの魅力が高まることから、価格上昇要因となる。

    ③  不動産価格の押し上げが期待できる。

 

     業績面では、足もとの賃料上昇による増益要因に加えて、金利低下による増益要因が加わることにより、円建てで新興国経済減速の影響を受けにくいJ-REITにさらなる好材料が現れたと考えています。

    また、従来からの年間約900億円の日銀によるJ-REIT買入れ継続もあり、日本銀行の政策は今後もJ-REIT市場のプラス要因として寄与していくと考えています。

    1月29日時点では、J-REITの予想配当利回りは3.18%*、10年国債の利回りが0.10%に低下していることから、国債との利回り差も3.09%と高水準になっています。マイナス金利により金融機関から余剰の資金がJ-REITに流入する効果が期待できます。

*J-REITの予想配当利回り:東証REIT指数(出所:Bloomberg)

    なお、足もと不動産価格は上昇基調となっていますが、マイナス金利の導入でさらに不動産価格を押し上げる効果が期待できます。不動産価格の上昇は、J-REITのNAV(Net Asset Value = 純資産価値)の上昇につながり、J-REIT価格の押し上げが期待できます。

    2014年の追加金融緩和に加えて、今回のマイナス金利の導入による緩和効果は、累積的にプラスに働いていくと考えられるため、J-REITにとって息の長いプラス要因として寄与していくと考えています。

以上

※上記は過去のデータであり、将来の運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。

 

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「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」導入のJ-REITへの影響について

 

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