パウエル次期議長のもとでの『FRBの体制』は?

2018/01/22

<今日のキーワード>パウエル次期議長のもとでの『FRBの体制』は?

米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は、2018年2月に4年間の任期を終えます。その後任として、トランプ大統領はパウエル現FRB理事を指名しました。同氏は議会上院での公聴会や承認を経て、18年2月に議長に就任します。FRBは金融政策を通じて、米国経済のみならず世界経済に大きな影響を及ぼします。それだけにパウエル新議長のもとで、「金融政策が如何に遂行されるのか」、注目されるところです。

【ポイント1】パウエルFRB次期議長はコンセンサスを重視

FOMCの投票権保有者の顔ぶれが重要

■パウエルFRB次期議長は、利上げに慎重なハト派といわれます。しかし、12年にFRB理事に就任して以来、米連邦公開市場委員会(FOMC)で反対票を投じたことが一度もなく、金融政策に関する自身の見解を述べることが少ないことから、コンセンサスを重視し、状況次第で臨機応変に対応しようとする姿勢が窺われます。今後の金融政策を見通すうえでは、FOMCの投票権保有者の顔ぶれが重要といえるでしょう。

 

 

【ポイント2】18年のFRBはタカ派、ハト派の勢力が拮抗

中立の立場をとるメンバーの動向が注目されよう

■FOMCは、FRBの理事7名、ニューヨーク(NY)連銀総裁、その他11の地区連銀総裁から選ばれる4名の計12名で構成されています。

■このうちFRB理事とNY連銀総裁は常に投票権を持つ常任、残り4名はNY連銀を除く11の地区連銀のなかから1年ごとに輪番交代で投票権が与えられます。イエレン現議長が退任すると、18年の投票権保有者は9名になります。

■投票権を持つ9名の政策スタンスを、講演内容等から推測すると、右表のようになります。立ち位置が明らかではないメンバーを、敢えて分類すればクォールズ副議長はハト派、バーキン・リッチモンド総裁はタカ派、グッドフレンド理事は中立といったところでしょうか。

 

 

180122MK

 

 

 

【今後の展開】金融政策については、イエレン路線が継続される見通し

■こうして見ると、FOMC内のタカ派、ハト派は勢力が拮抗しています。さらに、中立の立場をとるダドリーNY連銀総裁は今年半ばまでに退任する意向です。その後任を含め、空席を埋める新しいメンバーが誰になるのか、今後の注目点といえます。

■もっとも、物価が落ち着いていることを踏まえると、新しいメンバーの立ち位置如何にかかわらず、金融政策はイエレン現FRB議長の路線、すなわち「緩やかなペースでの金融緩和の解除」が踏襲される可能性が高いと考えられます。

 

 

 

(2018年 1月 22日)

印刷用PDFはこちら↓

パウエル次期議長のもとでの『FRBの体制』は?

 

 

関連マーケットレポート

2018年1月19日 米『ベージュブック』、賃上げ圧力の高まりを指摘

2018年1月12日 米国『税制改革法』の内容と経済効果は?

三井住友アセットマネジメント株式会社
SMAM マーケット・レポート   三井住友アセットマネジメント株式会社
世界の経済やマーケットの動向、関連する旬なキーワードを運用のプロがわかりやすく説明します。また、“教えて!Q&A”では、投資に関する様々な疑問をタイムリーに取り上げ、解説します。
■当資料は、情報提供を目的として、三井住友アセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

三井住友アセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会

コラム&レポート Pick Up