米国株式市場は予想株価収益率が低下 好調な業績を背景に大きく崩れる可能性は低い

2017/08/15

米国株式市場は予想株価収益率が低下 好調な業績を背景に大きく崩れる可能性は低い

 

【ポイント1】リスクオフで米株下落

VIX指数が急上昇

 

■先週は、北朝鮮の核・ミサイル開発を巡って米国と北朝鮮の間で威嚇の応酬が続き、世界の金融市場でリスクオフの動きが強まりました。

■米国では、S&P500種指数オプションを基に算出されるVIX指数が9.93%から16.04%へ急騰し、昨年11月の米大統領選挙以来となる予想変動率の高さとなりました。8月11日の米国株式市場は、S&P500種指数が前週比▲1.4%、ダウ工業株30種平均指数が同▲1.1%、ナスダック総合指数が同▲1.5%の下落となりました。

 

 

 

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【ポイント2】予想株価収益率は低下

1株当たり予想利益は底堅い

 

■8月11日の予想株価収益率は17.49倍と7月25日の17.87倍から低下しました。1株当たり予想利益は引き続き堅調に推移しており、株式市場が大きく崩れる可能性は低いと考えられます。引き続き地政学リスクと企業業績の見通しが注目されます。

 

 

 

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【今後の展開】いずれ企業業績に注目

短期的には地政学リスクを意識

 

■北朝鮮では、8月15日の祖国開放記念日、25日に先軍節、9月9日に建国記念日などの重要行事が控えており、当面地政学リスクが意識される状況となりそうです。ただ、市場には潤沢な流動性が溢れていること、米国の企業業績が堅調なことなどから、市場の混乱が長期化する可能性は低いと思われます。

■トムソンロイター(8月11日)によれば、4-6月期の企業業績は前年同期比+12.0%と好調です。7-9月期は同+6.8%に低下しますが、10-12月期は同+12.2%と再び2桁台の伸びとなる見通しです。

 

(2017年 8月14日)

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