『GPIF』は投資対象と投資手法を多様化

2017/08/03

<今日のキーワード>『GPIF』は投資対象と投資手法を多様化

『GPIF』(Government Pension Investment Fund)は、国民年金などの公的年金の積立金を管理・運用する組織で、正式名称は「年金積立金管理運用独立行政法人」です。今年3月末の運用資産は約145兆円と、世界最大級の年金基金です。3月末の運用資産の内、国内債券が31.9%、国内株式が24.3%を占めます。また分散効果を高めるため投資対象と投資手法の多様化を進めています。

【ポイント1】長期的な観点から安全かつ効率的に運用

異なる資産への分散と国内外への国際分散投資によりリスクを抑制

 

■『GPIF』は公的年金(厚生年金保険及び国民年金)の積立金を長期的な観点から安全かつ効率的に運用を行っています。

■安全かつ効率的な運用を行うため、投資先を分散しています。基本ポートフォリオは国内債券が35%、国内株式25%、外国債券15%、外国株式25%と定められています。

 

 

【ポイント2】2016年度の運用実績

収益率は5.86%

 

■7月7日に発表された「2016年度業務概況書」によると、2016年度の収益率は5.86%となりました。内外株式の収益率がいずれも2ケタに乗せ、好調だったことが要因です。

■期末の運用資産の構成比は国内債券31.9%、国内株式24.3%、外国債券13.6%、外国株式24.1%となりました。前年度末と比べると国内債券が4.7% 減少したのに対して、国内株式が1.6%、外国株式が1.0%増加しました。

 

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【今後の展開】『GPIF』の運用は投資対象と投資手法を多様化

 

■2017年度に入り、『GPIF』は運用の多様化を積極化させています。4月にはオルタナティブ資産(プライベート・エクイティ、インフラストラクチャー、不動産)への運用機関の募集を始めました。

■7月3日には、国内株でESG(環境、社会、ガバナンスを基に企業価値を測る材料として投資先を選定する投資手法)の3指数を選定し、これに連動したパッシブ運用を約1兆円で開始したと発表されました。今後もこうした投資対象と投資手法の多様化は進んでいくと見られます。

 

(2017年 8月 3日)

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