英国の「総選挙」、6月に前倒し実施へ(英国)

2017/04/26

<今日のキーワード>英国の「総選挙」、6月に前倒し実施へ(英国)

英国のメイ首相は、下院を解散して6月8日に「総選挙」を実施するとの緊急声明を発表しました。声明では、政府のEUとの交渉に他の政党が反対していることから、今後数年にわたり確実性と安定を保証する唯一の方法として、「総選挙」で国民の支持を得ることが必要とされています。足元では与党・保守党の支持率は高く、「総選挙」によってメイ首相が支持を固め、英国とEUの交渉が進みやすくなると見られます。

【ポイント1】6月8日に「総選挙」を前倒し実施する声明を発表

確実性、安定性、強い指導力を得るには、「総選挙」の実施が唯一の方法

■4月18日、英国のメイ首相は、下院を解散して6月8日に「総選挙」を実施するとの緊急声明を発表し、翌19日に議会で承認されました。声明では、①昨年夏の欧州連合(EU)離脱決定(選択)後、英国は確実性と安定性、強い指導力が求められていること、②政府はEUとの新たな関係の交渉に向けた正しいプランを持っており、これが正しいアプローチで国益にかなっているにもかかわらず、他の政党がこれに反対していること、③英国は今国家的に重要な時期で、議会は団結すべきなのに分裂しており、これが英国に有害な不確実性と不安定性をもたらす恐れがあること、などが指摘されました。そして、「総選挙」をしなければこうした反対派の政治ゲームは続くとし、今後数年にわたり確実性と安定を保証する唯一の方法は、「総選挙」を行い国民の支持を得ることだと、述べました。

【ポイント2】声明発表を受けてポンドは上昇

総選挙を経て、EUとの交渉が進みやすくなる見込み

■最近の英国では、国民の過半数が現政権のEUとの離脱交渉方針を支持しており、与党・保守党の支持率が安定しているため、「総選挙」によりメイ首相が支持を得てEUとの交渉が進みやすくなるとの見方から、声明発表後、英国ポンドは対米ドルで上昇しました。

■「総選挙」実施まではEUとの交渉が滞ることになりますが、今回「総選挙」を実施すれば2022年6月まで選挙を実施する必要がなくなります。今後は英国のEUとの交渉がより柔軟に行われやすくなると考えられます。

 

170426MK

 

 

 

【今後の展開】選挙イヤーの欧州、波乱なくこなし、地固めなるか?

■今年の欧州は選挙イヤーとして注目されています。昨年の英国のEU離脱選択に代表されるポピュリズムの台頭が懸念されるなか、その皮切りとなったオランダでは与党が極右政党の勝利を阻みました。また、フランス大統領選挙では極右のルペン氏が決選投票に進むこととなりましたが、中道系のマクロン氏が勝利すると見られます。その後は、6月に今回サプライズで前倒された英国の「総選挙」と、9月にドイツの「総選挙」が控えています。欧州主要各国で既存政治への不満がくすぶるなか、今後も各国の政治動向が注目されます。

(2017年 4月 26日)

印刷用PDFはこちら

英国の「総選挙」、6月に前倒し実施へ(英国)

 

 

 

関連マーケットレポート

2017年3月29日 動き出すEUからの「離脱交渉」(英国)

2017年1月19日 英国が「EU単一市場」から離脱へ(英国)

三井住友アセットマネジメント株式会社
SMAM マーケット・レポート   三井住友アセットマネジメント株式会社
世界の経済やマーケットの動向、関連する旬なキーワードを運用のプロがわかりやすく説明します。また、“教えて!Q&A”では、投資に関する様々な疑問をタイムリーに取り上げ、解説します。
■当資料は、情報提供を目的として、三井住友アセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

三井住友アセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会

コラム&レポート Pick Up