豪州の金融政策は前回に続き据え置き(2016年10月)国内景気の堅調な拡大を評価

2016/10/04

豪州の金融政策は前回に続き据え置き(2016年10月)国内景気の堅調な拡大を評価

【ポイント1】史上最低の1.5%を維持

前回に続き据え置き
■豪州準備銀行(RBA)は10月4日に開催した金融政策決定会合で、政策金利を1.50%に据え置くことを決定しました。ブルームバーグ社の集計によると、28名のエコノミスト全員が据え置きの予想でした。

■消費者物価上昇率は、RBAの注視するトリム平均値(異常値をつけた項目を除いた物価指数)で見て、16年1-3月期、続く4-6月期とも前年同期比+1.7%と、2四半期連続で目標の下限である+2.0%を下回りましたが、国内景気が底堅く推移しているため、据え置いたと考えられます。

 

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【ポイント2】当面は現状維持の見通し

声明文は前回とほぼ同じ内容
■声明文の内容に、前回から大きく変わったところは見られず、先行きの金融政策スタンスについても言及はありませんでした。

■豪州経済は、設備投資の不振を、雇用の改善や金利低下等による個人消費、住宅投資等の増大で補い、拡大基調を維持する見込みです。

■ただ、内外のコスト上昇圧力が弱いため、物価上昇率は当面RBAの目標レンジを下回った状態が続くと予想されます。

 

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【今後の展開】豪ドルは底堅い展開へ

■年初に底入れした豪ドルの対米ドル相場は、資源価格の反発や米国の利上げ観測後退を背景に上昇基調を保っています。RBAの政策金利据え置きは、豪ドル相場の支援材料となる見込みです。4日14時時点で豪ドルは0.76米ドル台と、堅調です。

■豪ドルは対円でも底堅く推移しそうです。 RBAが当面政策金利を維持する見通しであるのに対し、日銀はさらなる追加緩和を行う可能性があるからです。加えて、豪日の金利水準の差を考慮に入れると、円高圧力が高まる公算は小さいと見られます。

(2016年10月04日)

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