日銀は現行政策を維持、景気と物価の見通しを下方修正

2015/07/15

日銀は現行政策を維持、景気と物価の見通しを下方修正

【ポイント1】 「量的・質的金融緩和」を維持

GDP成長率と物価の見通しを下方修正
■日銀は、14日~15日の金融政策決定会合で、現行の「量的・質的金融緩和」の維持を決定しました。
■「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」の中間評価では、4月の見通しと比べ、実質GDP成長率は、「2015年度について幾分下振れる一方、2016年度、2017年度については概ね不変」とし、消費者物価は、「概ね見通しに沿って推移する」との見解が示されました。
■景気の基調判断については、輸出や生産は「持ち直している」から「振れを伴いつつも、持ち直している」とややトーンダウンしましたが、全体としては、「緩やかな回復を続けている」との見方を維持しました。

20150715jp1

【ポイント2】 株価への影響は限定的

米ドル円レートも小幅な値動きに

■15日の日経平均株価は、前日の欧米株高を受け続伸して始まり、その後は概ね小幅な値動きとなり、日銀の発表を受けての反応は限定的でした。終値は前日比+78.00円の20,463.33円でした。
■米ドル円レートも、123円台前半での小幅な値動きとなりました。日本時間の15時時点では123.45円となっています。

 20150715jp2

【今後の展開】 日銀は現行政策を当面維持、株価は企業収益拡大に沿った展開へ

■黒田日銀総裁は会見で、2015年度の経済成長率の下方修正について、一時的な輸出の鈍さによるものとし、先行きの見方には自信を示しました。また、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「量的・質的金融緩和」を継続するという、これまでの方針を繰り返しました。
■日経平均株価は今月9日、一時19,100円近くまで下落しましたが、その後の中国株の反発やギリシャ支援の進展などが好感され、13日に2万円台を回復しました。ギリシャ情勢の先行きにまだ不透明感はあるものの、基調としては、企業収益の拡大に沿った展開が期待されます。

 (2015年7月15日) 

印刷用PDFはこちら→

http://www.smam-jp.com/market/report/marketreport/__icsFiles/afieldfile/2015/07/15/news150715jp.pdf

関連マーケットレポート

2015年07月14日 IMFの世界経済見通し(2015年7月)

2015年07月10日 「FOMC議事録」と金融政策(米国)

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
三井住友DS マーケット・レポート   三井住友DSアセットマネジメント株式会社
世界の経済やマーケットの動向や、マーケットで注目される旬なキーワードを運用のプロがわかりやすく、丁寧に説明します。
■当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会

このページのトップへ