ドル円相場は三角保ち合いを形成

2017/12/15

市川レポート(No.460)ドル円相場は三角保ち合いを形成

  • 日米当局の政策や地政学リスクは材料視されにくくなっており、ドル円相場はレンジでの推移が続く。
  • ドル円相場はここ3年で三角保ち合いを形成、レンジの上抜け・下抜け、双方の可能性が高まった。
  • 弊社予想に基づけば、三角保ち合いを上抜け、ドル高・円安方向に振れる公算が大きいといえる。

 

日米当局の政策や地政学リスクは材料視されにくくなっており、ドル円相場はレンジでの推移が続く

ドル円相場は10月以降、1ドル=110円台後半から114円台後半での推移が続いています。現時点で、日米金融政策は安定的に遂行されており、米税制改革法案も年内成立を見極める段階に来ています。また北朝鮮問題にも大きな進展がみられていません。そのため、日米当局の政策や地政学リスクは、やや材料視されにくくなっており、これがドル円相場のレンジ推移の一因になっていると思われます。

また、米連邦準備制度理事会(FRB)では、副議長や複数の理事のポストが依然として空席です。これらは米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を持つ重職ですので、このままでは市場は先行きの利上げペースを正確に織り込むことはできません。実際、FOMCメンバーの政策金利見通しと、市場の見通しには大きな乖離があり(図表1)、これがドル高方向の動きを抑制しているとみられます。

 

ドル円相場はここ3年で三角保ち合いを形成、レンジの上抜け・下抜け、双方の可能性が高まった

では、ここで1つのチャートに注目してみたいと思います。図表2は、2015年からのドル円相場の推移に、下値支持線と上値抵抗線を書き加えたものです。下値支持線は2016年6月安値と11月安値を結んだ線で、上値抵抗線は2015年6月高値と2017年1月高値を結んだ線です。これをみると、ドル円はここ3年ほど、下値支持線と上値抵抗線の間で推移し、時間の経過と共に、上昇幅と下落幅が徐々に狭くなっていることが分かります。

その結果、右肩上がりの下値支持線と右肩下がりの上値抵抗線が三角形のようになりますが、テクニカル分析では、これを「三角保ち合い(さんかくもちあい)」といいます。一般に、三角保ち合いが形成された場合、相場は三角形の頂点付近で下値支持線を下抜けると大きく下落し、上値抵抗線を上抜けると大きく上昇する傾向があります。

 

弊社予想に基づけば、三角保ち合いを上抜け、ドル高・円安方向に振れる公算が大きいといえる

2017年12月末において、下値支持線は107円60銭水準、上値抵抗線は114円10銭水準にそれぞれ位置しています。10月下旬から11月上旬にかけて、114円台は何度もつけていることから、ドル円相場は上値抵抗線を上抜ける確率の方が高いように思われます。ただ、年内いっぱい、下値支持線と上値抵抗線の間で推移することも考えられます。

仮に、2つの線を2018年3月末まで延長すると、下値支持線は108円80銭水準、上値抵抗線は113円水準にそれぞれ位置することになります。参考までに、弊社のドル円相場の見通しは、2018年1-3月期が108円~118円、4-6月期は110円~120円であり、3月末の着地が114円、6月末の着地は115円です。弊社予想に基づけば、ドル円相場はこの先、三角保ち合いの上値抵抗線を上抜け、ドル高・円安方向に振れる公算が大きいといえます。

 

 

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(2017年12月15日)

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