株式インデックスの潮流

2017/06/08

市川レポート(No.401)株式インデックスの潮流

  • 「価格平均インデックス」は個々の銘柄の平均値で算出、そのため値がさ株の影響を受けやすい。
  • 「時価総額加重平均インデックス」は時価総額を基に算出、そのため大型株の影響を受けやすい。
  • 近年、企業の財務指標など特定の要素に基づき算出される「スマート・ベータ・インデックス」が登場。

 

「価格平均インデックス」は個々の銘柄の平均値で算出、そのため値がさ株の影響を受けやすい

5月30日付レポートでは、株式運用の基本的なスタイルを解説し、運用成績を測る際の基準(ベンチマーク)となる指数(インデックス)にも言及しました。株式インデックスは、個々の銘柄の株価を一定の算出方法で1つに数値化したもので、その銘柄群全体の株価の動きを表します。今回はこのインデックスに注目し、算出方法別に分類した上で、それぞれの特徴を解説します。

個々の銘柄の平均値によって算出されるインデックスを、「価格平均インデックス」といいます。平均値であるため、株価水準の低い銘柄(低位株)よりも、高い銘柄(値がさ株)の値動きに、より影響を受けやすい傾向があります。代表例は「日経平均株価」や「ダウ工業株30種平均」です。なお実際のインデックスは単純平均ではなく、例えば日経平均株価であれば、「全構成銘柄の修正株価の合計÷除数」で計算されます(図表1)。

 

「時価総額加重平均インデックス」は時価総額を基に算出、そのため大型株の影響を受けやすい

ある時点における個々の銘柄の時価総額を基準とし、その後の時価総額の変化を指数化したものを「時価総額加重平均インデックス」といいます。時価総額ベースであるため、時価総額の小さい銘柄(小型株)よりも、大きい銘柄(大型株)の値動きに、より影響を受けやすい傾向があります。代表例は「東証株価指数(TOPIX)」や「S&P500種株価指数」です。

現在、世界の主要な株式インデックスの大半は、時価総額加重平均で算出されています。また多くの場合、単なる時価総額加重平均ではなく、浮動株の調整を行っています。浮動株とは、創業者一族や関連企業同士が安定的に保有している株式ではなく、実際に市場で流通している株式のことをいいます。この浮動株の時価総額を基に計算したものが、浮動株調整時価総額加重平均インデックスです。

 

近年、企業の財務指標など特定の要素に基づき算出される「スマート・ベータ・インデックス」が登場

なお価格平均インデックスや、時価総額加重平均インデックスの他に、近年では企業の財務指標など特定の要素に基づいて構成されたインデックスも開発されており、これらはスマート・ベータ・インデックスと呼ばれています。日本取引所グループ(JPX)と東京証券取引所、日本経済新聞社が2014年から公表を始めた「JPX日経インデックス400」は、スマート・ベータ・インデックスの代表例です。

JPX日経インデックス400は、過去3年のROE(自己資本利益率)などの定量評価に、独立した社外取締役の設置など定性評価も考慮し、東京証券取引所の市場第1部、市場第2部、マザーズ、JASDAQの4市場から選定された400銘柄で構成されます。比較的新しいインデックスであるため、日経平均株価やTOPIXと比較した場合の値動きの特徴が明確に認識されるまでしばらく時間がかかると思われますが、多くの投資家による今後一段の利用拡大が期待されます。

 

 

 

170608図表

 

 

 

(2017年6月8日)

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