「日経平均3万円への道」アップデート 2018年5月

2018/05/07

3万円の達成時期は後ろ倒しとなろうが悲観シナリオはかなり後退

前回のアップデートでは、日経平均が3万円に到達するという従来の基本観を維持したうえで、ただし3万円到達時期が1年後ろ倒しの2019年度末(2020/3月)というシナリオをもうひとつ提示した。その理由として、グローバル経済や企業業績などファンダメンタルズは良好だが、市場のセンチメントが極端に悪化したからだと述べた。いったんマーケットが大きく崩れるとセンチメントの回復には相応の時間を要する。今後、株価が戻るにせよ、発射台が下がってしまっている以上、当初3万円の到達時期と想定していた2018年度末(2019/3月)より後ずれする可能性が高まったとしたのであった。

さて、それから2カ月が経過した。もう一度、アップデートをしておこう。その後の相場の推移だが、レポートで述べた通りの展開となっている。僕は「3月中にも一番底が入ると見ている(節分天井、彼岸底だ)」と述べたが、果たして日経平均は3月のお彼岸過ぎに底打ちし、その安値から2000円戻している。1月高値からの下げ幅の半値戻しは達成したので、「半値戻しは全値戻し」の格言に倣えば、早晩高値に戻るだろう。

僕は、「円高もここまで」と述べてきた。ドル円もそのタイミングで底をつけて、一時1ドル110円台まで戻した。それもあって、決算発表前には減益の懸念まで出ていた今期の業績だが、おそらく7%増益程度でまとまるだろう。これも当初の見通し通りである。日経平均のEPSは1700円台。あとはセンチメントの回復≒バリュエーションの回復を待つだけである。

北朝鮮情勢の緊張緩和や、米中の貿易戦争が報復合戦にエスカレートするような展開にならなかったことも市場の過度な悲観論を後退させている。

そもそも今回の株価急落を引き起こしたとされる、米国の雇用統計での賃金上昇、それを契機とする長期金利の急騰などは本質的な株価の下げ要因でないことがわかってきた。これも僕が当初から主張していることなのだが、あまり「当たった、当たった」と自慢するのも大人げないのでこれでやめておく。肝心の「3万円はどうなったんだ?」と混ぜっ返されてもたまらないので。
 
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