緊急レポート PART2 米国株急落の理由は金利上昇ではない

2018/02/06

米国株市場でNYダウ平均は先週末の大幅安に続いて史上最大の下げ幅を記録した。巷にあふれる解説は、米国長期金利の上昇が米国株の下落理由だと言うがそうではない。では何が理由か?理由はない。結論を先に言えば、理由もなく市場心理がもたらしたパニック売りによる暴落なので、早晩、下げ止まるだろう。

過去に100回くらい言ってきたが、株価の短期的な変動には明確な理由がないことのほうが多い。著名な学者たちによって研究・証明済みである。詳しくは、2015/9/1付「2015年版光と波 ‐ 世界株安の原因が中国不安でない理由」をご参照ください。

今日の日経新聞「スクランブル」は今回の急落と似たような例としてブラックマンデーを挙げていたが、まさに「明確な下げの理由が特定できない暴落」という意味では当を得ている。今回の米国株の急落も同じで、単に、売りたいひとが大勢いたということだ。この点は相場というものの本質で重要なところなので、あえてくどいくらいに説明する。

どうして相場が上がったんですか?買いが多かったからです。どうして相場が下がったんですか?売りが多かったからです。

この解説は間違っている。売りと買いは常に同数である。そうでなければ商いが成立しない。値がつかない。売りか、買いか、どちらかが多いということはない。では、はじめに述べた「売りたいひとが大勢いた」から下がったというのは間違いか。そうではない。株価が動くのは、その値が欲しいひとがいるからだ。いくら売りや買いが膨らんでも、<下値を売る><上値を買う>ひとがいなければ株価は動かない。売りたいひとが大勢いる場合、「確実に」売るにはどうするか。下値を売りにいくしかない。とにかく株を手放したいときは値段もファンダメンタルズも関係なく「投げる」。この点はあとでもう一度説明するが、まず金利上昇が米株下落の要因ではないことを見ておこう。
 
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