週刊 株式相場レポート「~米国連動で「行って来い」 ~」

2017/12/08

今週の総括

★日本株への追加材料が無い中、米政権と米国株の動向に連動して連動しやすい動きが続く

今週のプラス材料
・GDP、経常収支、実質賃金などマクロ統計は堅調が続く
・米税制改革法案の協議が進む

今週のマイナス材料
・米政権ロシア疑惑続報、エルサレム首都認定と、新たな懸念事項が出現
・中国の金融引き締めと景気減速の懸念が台頭


今週の日経平均は、前半は下落基調が続いたが、後半は反発し、結果的に前週末の水準近くに戻した。

月末月初に多く発表される統計に特に変化が見られず、堅調ながらも変化が見られず追加の買い材料が乏しい中、米政権のロシア疑惑やエルサレム首都認定などの新たな動きが市場心理に変化を与え、米株価や米長期金利、ドル円などがマイナス・円高方向となったことに連動して、日本株も下落基調となった。原油価格の若干の下げも影響した印象。その後、米国の株価・長期金利・原油価格が下げ止まり、わずかながらも反発したことで、日経平均も上昇に向かった。

業種別にみると、電機・精密、機械や非鉄など、輸出株というより10月以降の株価をけん引してきた業種が売られたが、自動車、医薬品や金融株も弱い動きが続く。一方で、建設、食品、運輸、鉄鋼、不動産、小売などが強めの推移となった。通信や電力・ガスが弱いなど、必ずしも輸出株→内需株という訳でもない印象。


来週以降の見通し

★米国の利上げと政治の動き次第

日経平均想定レンジ 21,500~23,500円
来週以降の注目材料
・エルサレム関連など米政権に関連した動き/報道
・北朝鮮ならびに中東に関する地政学動向
・米雇用統計、ISM景況感指数と米利上げ動向
・米小売年末商戦の行方

リスク要因
・北朝鮮動向
・米政権の動き/関連報道(ロシア、エルサレム関連含む)
・原油価格と為替市場の乱高下
・メガバンク株価のピークアウト


来週の日経平均は、米国発のニュースと米株価の影響で上下動しつつも22,000円台の動きが続きそうだ。

来週の注目は、米FOMC結果(日本時間13日夜予定)と、エルサレム問題やロシア疑惑、法人税制協議など米政治の動きとなる。国内景気や企業業績など日本株への追加材料が無い状態がしばらく続くため、米株価やドル円、原油価格との連動性が高まる展開が続く可能性が高い。そして、いずれの指標も変動要因の中心に米政権の動きがある。北朝鮮動向も米政権の動きがカギとなるし、米政権の動きから目が離せない。

米FOMCについては、今回0.25%の利上げに踏み切る可能性が高いが、利上げそのものよりも、議長記者会見において2018年の利上げとFRB資産圧縮の方向性が注目される。現時点で市場関係者の多くは、年1、2回の緩やかな利上げと現在進める少額の資産圧縮ペースに変化がないと予想しているが、市場想定通りであれば、ドル円、長期金利の動きは(若干の円安と金利上昇程度の)限定的な動きに留まるだろう。

米政治動向は予想が難しい。結果としてのNYダウ、為替等の動きに注意し続けるしかない。


コラム「徒然なるままに」

天皇陛下の退位日が2019年4月30日に決まった。日経新聞などによると、4月に統一地方選が予定されており、「静かな環境」として選挙後の4月30日がふさわしいと判断されたとある。新元号は国民生活に配慮して事前公表される方針だが、国民生活に配慮するなら、12月末か年度末となる3月末の方がよい気がするがどうだろう。

統一地方選は「騒がしい」のだろうか。確かに選挙期間中、我々の住まいの周辺はそうかもしれない。でも陛下がお住まいの皇居周辺はそうではないだろう。退位・即位関連の報道増加により、統一地方選に関する報道が減り、関心が低下することで投票率も低下することが懸念されたのだろうか。おそらくそうだろう。

5月1日から新元号となることで、役所や学校を中心に年号をベースに業務運営されている組織にとり、1年の途中で年号が変わることで、各種書類や手続きを始めとして不便なことが増えそうな気がする。システム変更が必要なケースでは開発費用も上乗せされるだろう。緩やかに世の中の西暦使用シフトが進んできているが、今回の元号変更を機に西暦使用が一気に加速する可能性がある気がする。西暦メインへの変更でも元号が併記されていることは多いが、今回からそれもなくなり西暦のみの表示が急増する可能性も高そうだ。国民生活への影響という点では、元号使用率の低下は1回の統一地方選より大きい話だろう。政府はそれでよいのだろうか。

一応、よいこともあるようだ。5月1日を祝日とする案が検討されている。1回限りかもしれないが10連休となる可能性がある。観光を中心に消費への刺激は期待できる。

国民生活への影響という観点は、内閣や有識者会議でどの程度重要視されたのだろうか。そもそも一般市民や企業活動をそれなりに理解できているのだろうか。私個人の勝手な印象だが、有識者会議のメンバーは高名かつ高齢な方々で庶民の生活とは遠いところにいる方が多いようにも感じられる。政治家は国民生活より選挙の方が大事だろう。また 4月30日退位に関する我々が受けるだろう不便さに関する報道はあまり見掛けなかった気がするが、メディアは視聴率・発行部数につながる事柄や意見を前面に出す傾向が強い。「4月30日の生活への影響」「国民生活より政治優先の政府の姿勢」よりも、「10連休」を前面に出したのかもしれない。

次回発行予定:12月 15日(金)17:00以降

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