次の変化日は25日。相場が腰折れない可能性について。

2016/04/18


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【以下は、16日の週報に、18日の日報を付加したものです。】

※昨日の【閑話休題】で、「14日21時26分の熊本地震・震度7が、誘発地震であり、この後本震が発生する可能性があるから、引き続き注意されたい」旨を書きましたが、現実のものとなってしまいました。
阪神淡路大震災のときには、誘発地震にも直前に4回ありましたが、例外的に規模が小さく、本震発生以降に判明した経緯があります。しかし、それ以外は、すべての大地震に地すべりなどのスロースリップ、群発地震、あるいは本震並みの大きい場合とさまざまとはいえ、まず誘発的な現象が起こっているのが普通です。熊本現地では、昨晩16日午前1時25分、本震・震度7.3と思われるものがついに発生。大分、湯布などにも被害が拡大している模様です。
今後は断続的な余震ということになるでしょうが、建物や地盤が弱っているだけに、引き続き警戒いただきたいと思います。
幸い、雨がまだ降っていませんが、今後水の豊富な阿蘇地域だけに、水が出てきますと、想像以上の土石流発生も考えられるので、被害がここから甚大なものになりかねません。お気を付けください。とくに、渓谷・谷間周辺とその下流地域は十分注意してください。
気象庁予報では、明日17日未明から早朝、熊本地域では大雨の恐れとなっています。水が出てきます。ある意味、これまで以上に警戒が必要になってきます。

▼ドル円相場、大回り5年説。
市場で何年も言われていることですが、ドル円の相場循環というものは、大回り5年です。単純に天と天、底と底ではなく、天底であったりまちまちですが、おおむね4-5年で非常に大きな転換をしてきたことは事実です。
ときに、天と底、あるいは底と天、といったようなケースも混在する大きな相場循環です。
このまま前回の大底だった2011年10月75.58円から見れば、今年が5年目ということになります。
15年6月の高値125.63円までの上昇サイクルをこの5年で演じてきた、ということになるのか(つまり、5年のドル高の波動が終わった)。
それとも、そこから折り返して、あるていどドル安・円高がまだかなり進み、場合によっては11年の底に対して、今回も大きな底をつけにいくのか、今のところはどちらかはっきりしません。
あるいは月足で見た場合、3ヶ月足が、12ヶ月足を割り込んでしまい、現在36ヶ月足までちょうど到達しています。先述の125.63円からずっと円高のサイクルになっているのですが、これで円高が終わったとみなすことができるでしょうか。
為替と株価の変動性が非常に関係の深い外需性景気敏感株のベンチマーク、トヨタ自動車7203の月足チャートを見てみましょう。
これを見ると暗澹たる気持ちになります。
トヨタの3ヶ月足は、12ヶ月足どころか36ヶ月足もすでに大きく割り込んでいるという事実です。
とてもではありませんが、これを見る限りは、円高が終わったとは言えないということになります。
【金斗雲】としては、昨年末から今年前半は円高、後半ドル高という想定でしたが、前半の円高は3月で終息、現時点の想定では7月上旬まではドル高という線になっています。
7月以降の相場展開は、いまはまだよくわかりません。

▼ドル円、小回りは3ヶ月。
一方、短期的なドル円の周期性については、市場では小回り3ヶ月と言われています。
実際、3ヶ月で、上げサイクル・下げサイクルを繰り返しているように見えます。
この場合ですと、年初から3ヶ月のドル安局面が終焉し、すでにドル高の周期3ヶ月が始まっていることになります。
これは当レポートで書いてきた年初からのシナリオに近いものです。
ただ、そのドル高反発というのは、先述の大回り5年の中でみると、昨年までドル高続きたった大きな周期が終わって、円高に入っていく次の大きな周期の中での、一時的なドル高反発とも考えられるわけです。
したがって、ドル高・円安基調というものは、例の7月4日の変化日までは「持つ」ものの、その後は円高のリスクが待っているということを念頭に置いておいたほうが良いかもしれません。

▼幸いなことに、米国の利上げが始まっているという事実。
ドル円がトヨタ自動車に比べて、まだ3ヶ月足が36ヶ月足を大きく割り込まないで済んでいる最大の理由は、やはり米国連銀が昨年12月からすでに利上げに入っているためでしょう。世界の金融市場がまだ不安定だということで、当面連銀の利上げペースは緩慢であるというコンセンサスになっていますが、利上げは続きます。
従い、その意味でドルの上昇圧力は生きているのですが、思った以上にこのペースは落とさざるを得なくなっている、という市場認識から、ドル買いvs円買いが、真っ向から衝突しており、相対的に円買いが優勢に推移しているわけです。
同じくこれを背景にしている米10年国債利回りですが、これも下降トレンドがまったく止まりません。
これでは日経平均が上がりようもありません。

▼そこで期待される、政策期待。
こうなりますと、残っているのは安倍政権・黒田日銀の政策発動一つにかかっているということになります。
が、これも、今週の【赤備え・日報】で解説したように、政府としては選挙を控えているだけに、ぎりぎりまで政策発動という手持ちのカードを温存し、それまで株が停滞するのであれば、停滞するほど、政策発動の期待を膨張させる(消費増税先送りその他の大合唱待ち)ことを狙っているかもしれません。つまり選挙対策です。
どう考えても、現在の相場には底入れ反転→上昇局面の発生に結びつくものが見当たらないのです。
今週は、3兆円規模での財政投融資を行うアドバルーンを揚げていますが、これなどもその一環です。政府・日銀ともに、ジャブは打っていますが、切り札はなかなか出さないのではないでしょうか。

▼今のところ、戦略方針は変更せず。
戦略方針は13日に、「やや警戒モード、キャッシュ比率1割」としていましたが、今のところ変更しません。
過去の例とまだ、比較するにも状況がはっきりしません。が、一応今わかる点で見てみましょう。

(95年阪神淡路大震災との比較)
95年阪神淡路大震災のときには、1月発生で、1月中は約1000円の下げ(5%下落)でしたが、7月まで下げて、累計3000円の大きな下げに発展していきました。
このときはしかし、そもそも最後の強烈な円高の渦中でした、すでに5月の段階で79.75円まで、震災発生前の101.30円から円高進行でしたから、止むを得ません。

(2011年東日本大震災との比較)
このときは、同じくドル円が、二度目の70円台へと強烈に円高が進行したときでした。
また、なにより株式市場において、2008年のサブプライムショックのショックから立ち直り、日経平均が最大6割以上も戻っていたところに、311の発生でした。
このときの裁定買い残は、記憶では2.4兆円ほどだったと思いますが(要確認)、現在からするとさして多いように見えないのですが、その前のサブプライムショックのときに、外人買いがゼロになっていた状態からの積み上げですから、一斉にこれらが売り圧力となったと考えられます。

(今回は、需給の観点からは下落が加速化しないという結論)
そういう意味では、今回は2兆円割れと、ここもとでは最低水準ですから、実はここから売り叩くということは、ほとんど需給から考えますと「無い」と判断できます。
被害の大きさに比べ、株式市場の需給は今後の相場の崩壊には結びつかないという結論になります。
個別銘柄の動きから、このへんの動向を探るには、西鉄9031がやはり象徴的なベンチマークということになるでしょう。
市場が震災のショックから立ち直れるかどうかは、現地の鉄道(とくにバス路線が強い)のベンチマークである西鉄株価が、25日移動平均線まで下落。ここで止まるか、持ちこたえるかは、注目しておいてよいでしょう。

データから割り出される結論としてはこのようなもので、日経平均がずるずるといつまでも下げ続ける、あるいは下落が加速していくという公算は非常に低い、ということになります。

▼九州震災の相場への影響。
一連の九州を襲った震災による株式相場への影響は、大きく二つあります。

(米国市場への影響)
311東日本大震災のときには、二ヶ月後の米国企業の四半期決算で、フォードをはじめ自動車あるいはエレクトロニクス系の企業に、部品不足による操業ストップという状態を引き起こし、一時的ですが米国株市場が大きく下落するという事態を引き起こしました。
今回トヨタ自動車7203が操業を一時停止しており、またソニー6758のセンサー工場がストップ。ソニーに関しては、どの程度のダメージなのかまだはっきりしていないので、なんとも言えませんが、この状況がわかってくるまで、しばらく様子を見る必要があるでしょう。今のところはソニーは操業再開のめどが立っていないようです。
これまで米国株市場が年初の金融市場の混乱を最初に克服し、年初来高値にまで上昇してきていた牽引役でしたから、ここにネガティブインパクトが及んでくるようですと問題でうs。

(日本の政策発動)
逆にポジティブな側面では、日本政府・日銀の政策発動です。
たとえば、消費増税に関して安倍政権は、リーマンショック(2008年のサブプライムショック)や311東日本大震災などのようなケースでもない限り、消費増税は先送りしない、と言っていました。
今回の九州震災は、それではどうなるのか、ということです。かなり性格的に、311東日本大震災よりも、1995年の阪神淡路大震災に近いと考えられるのですが、いずれにしろ、消費増税はこれで先送りの要因になるだろうということが推察されます。
また、伊勢志摩サミット(5月26日)を控えて、政府・日銀ともに、財政・金融政策ともに大規模な対策を打ち出してくるということも容易に想像できます。

(市場の現時点での受け止めかた)
硬軟両方のことが考えられるわけですが、前週以来、ようやく立ち直ってきた東京市場にとっては、今回の九州の震災は思いもかけない発生だっただけに、大変な打撃です。
問題は、市場がこれをどう受け止めるかです。
本日、かなり土日という日柄を経過して、冷静になったところで週明け、まず大きく下げたわけですが、日本経済と金融市場の復元力を、株価がどう判断するかにかかっています。

▼5月→7月の上昇局面。
以上のように考えますと、5月→7月の上昇局面というものは、短期的なドル高サイクルが復活する中間反騰に沿った株高ということになりそうです。
米国の6月利上げ観測で、この短期的なドル高サイクル、あるいは米長期金利上昇局面があります。
また、1年3ヶ月遅れ(平均では1年半遅れ)で、強烈な原油安効果がようやくマクロ指標や相場に反映されてくるのが3-4月以降という仮説もあります。
日米ともに、過度に業績の下方修正が進んでいることから、予想を上回る決算に落ち着いたり、今後の業績予想にも楽観論が出やすくなってくること(つまり、ハードルがいったん大きく下がっているということ)。
さらに、7月政局(選挙)に向かって、当初出し惜しみされる政策発動が、次第に相場の刺激策として効いてくる段階にはいっていくこと。
こうした環境変化が、東京市場を一段と押し上げていく過程にはいっていくと想定しています。
一方で、5月中旬までは、どうしても日本のイレギュラーなカレンダースケジュール(大型連休)をはさんでいるだけに、動意は持続性に乏しく、米国の資金需給も年間で一番良好な2-5月が終わる局面に入っていきます。
こうしたことから、今月は非常にまだ東京市場は流動的でしょうし、5月以降も、マネーの潤沢さという点では、期待できません。
せいぜい、外人の裁定買い残が非常に少なくなっていることから、彼らが3兆円、3.5兆円と積み増しを終えるくらいまでは、東京に関しては、総崩れの可能性が無い、ということだけです。
5月→7月相場は上昇トレンドだと思いますが、指数の値幅というよりは、やはり個別銘柄のパフォーマンスに期待する局面と考えたほうが、実戦的でしょう。

▼日経平均週足では、今週が変化の週。
変化日というもののほかに、変化する「週」というのもあります。
一目均衡表では、今週がまさにその変化する「週」にあたります。
週足で見た場合、2月12日で終わった週を一番底とした場合、4月8日で終わった週が、二番底ということになります。
それに対しての、九州震災で越し折れるかと思われたものの、一日の下落は18日には3%と大きかったものの、これまでの週足の流れを大きく崩しかねない動きとは見えません。
それは日足でも同じです。
従って、先述のように本日、相場が底堅い、あるいは切り返すようであれば、4月25日には日足の日経平均の価格抵抗帯を突破して、上昇局面入りをする可能性もけして無いとは言えないわけです。
なんといっても外人勢が先週から買いに転じており、彼らは311東日本大震災後の日本経済と相場の切り返しを知っているだけに、彼らの買いが続行するかどうか大変注目されます。
なにしろ、彼らは売り崩そうにも、裁定買い残をほとんど持っていませんから、売り崩しようがない、という状況にあるのが幸いしています。積み上げなければ、売り崩せないとすれば、ここは安い日本株を買って、裁定買い残を積み上げる方向がでてきてもおかしくありません。

▼個別銘柄のカップ・ウィズ・ハンドル。
「金斗雲方式」では、黄金・チャンピオン銘柄リストのめぼしい銘柄について、ざっとカップ・ウィズ・ハンドルの形成をしつつある、すでに形成したと目される銘柄を抜き出してみました。
日々の相場では、買いシグナル点灯となったり、消えたりと局面が変わっていくでしょうが、カップ・ウィズ・ハンドルのチャート形状の後は、断続的に長い上昇トレンドが発生することが多いので、しつようにその銘柄を追いかけてよい、という結論になります。
そういう意味では、あるていどこうしたアプローチで銘柄の絞込みをしてしまい、その中で、逐次売買を繰り返して、リターンを積み上げていくというのが一つの方法です。
以下、黄金とチャンピオンで、そのめぼしいカップ・ウィズ・ハンドルの形状になりつつあるか、形成済みの銘柄を順不同で列挙します。
結構あるのです。なお、銘柄の後に、「日」とあるのは、日足で見た場合にカップ・ウィズ・ハンドルが確認できるもの。「週」とあるのは、週足で見た場合です。

(黄金銘柄の例)
全17銘柄・・・割愛

(チャンピオン銘柄の例)
全25銘柄・・・割愛

日足か、週足か、はっきりどちらが良いということは検証していませんが、論理的には週足のほうが、大掛かりな波動であるとは推論できます。
どちらがよりダイナミックな上昇トレンド(つまり、持続力が長い)かというと、やはり週足に軍配が上がるのではないでしょうか。
黄金・チャンピオンとも、ざっと見たところ、いずれも週足ベースでカップ・ウィズ・ハンドル(その変形版も含む)で面白そうなものは、上記のような状況ですが、「発生済」のものは、今後は選択肢としては優先度は低いです。
「発生中」とあるものが、現時点で今、動いているという銘柄です。
なにも記載の無いものは、カップ・ウィズ・ハンドルの形成ができており、あとはブレイクするだけ、という状況のものです。
見逃しているものもあるでしょうから、各位でチャートをこの土日にでもじっくりチェックしてみたらいかがでしょうか。

以上

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増田経済研究所
増田経済研究所が、今週の東京株式市場の動向を展望します。米国を中心とした国際情勢を踏まえ、誰が今、何を考え、我々個人投資家はいかに対応すべきなのか、分かりやすく解説します。
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商号等:有限会社増田経済研究所/金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第1069号

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