4月前半の鬼門を抜ければ、サマーラリーが待っている。

2016/04/04


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※本稿は、4月1日に会員向けに配信した週報・月報合併版の内容から抜粋したものです。後段には、2日に配信した週報からの抜粋も付け加えています。

《マクロ判断》
★五里霧中の4月相場。
1日の米雇用統計、日銀短期経済観測を前にしたレポートです。
一ヶ月以上前から予告していた、「30日の変化日」を通過した時点では、4月相場の見通しについては、まったくの五里霧中というしかありません。なぜ、4月相場が鬼門なのかは、すでに3月5日付の「編集長の独白(赤備え・週報)」で解説していますから、これを参照ください。ここでは割愛します。
週末、月末、期末と重なる今月末は、機関投資家が動かないのは先刻承知ですが、逆に言えば4月入りで大きく動くということが考えられます。
彼らの内情によって、奇しくも今は「動けない」のですが、ある意味、相場がどちらに動くのか様子を見ている(待っている)状況でもあるわけです。
したがって、30日の変化日を経て、今晩の米雇用統計の後、市場が見せる方向性によっては、機関投資家が一斉にその方向に「つく」ということが考えられます。
もし、相場が下を志向するなら、売りから入るでしょうし、上を志向するなら、俄然「種玉」の買い入れに動くでしょう。
いずれにしろ、4月1日の米雇用統計から、8日の日本のマイナーSQまでは、月間で一番押し場をつくりやすいアノマリー期間です。
注意するに越したことはありません。
とくに、国内機関投資家は、通常の場合、新年度入りに際しては持ち高を減らして楽になることからアクションを起こします。
これを、4月前半の「鬼門」としているわけです。

★変化日想定。
例によって、今後夏場までの変化日を仮計算します。日経平均をベースにしたものです。
22日周期と、33日周期で考えます。
まず、目先はすでにお知らせしましたように、直近では33日周期で3月30日が変化日でした。さて、この後は、以下のような変化日の日程と仮説することができます。

4月12-13日(22日周期)
5月16-17日(22日周期)
5月19日(33日周期)
6月11-13日(22日周期)
7月4日(33日周期)

途中、日本は5月のGWというイレギュラーなカレンダースケジュールがありますので、この変化日も影響を受けて、変わってしまう可能性もありますが、単純に仮計算するとこうなります。
ポイントは、7月です。ここが夏場の大きな相場転換の重要な日になってきそうです。

★7月上旬まで、ドル円が一貫上昇していく可能性。(円安へ回帰)
これまで、海外株式市場が上昇し、S&P500が今週年初来高値を再び更新したにもかかわらず、世界市場でも突出して日経平均の上昇が鈍いということが明らかとなっています。
この最大の理由が、円高基調であったことは間違いありません。
しかし、ご存知のように、3月本決算期末前の、本邦企業が海外資産を国内へ還流させる、円の本国回帰(レパトリエーション)の圧力という背景がありました。
これは、終わっています。
放っておいても、ドル買い戻し、円は売り基調という動きに反転していき、115円台乗せは時間の問題だということは、従来述べてきた通りです。
今後のことです。
ドルは、7月上旬まで上昇トレンドを維持していく可能性があります。
ドル円の一目均衡表では、価格抵抗帯がこの間一貫して上昇していくと想定されています。それが頭打ちになり、転換を示唆する「ねじれ」が、7月上旬に想定されているからです。

(日経平均 一目均衡表)
@1

恐らく、115円台乗はそう遠くないでしょうが、最終的には120円までは戻ることが可能です。
それが、恐らく先述の7月4日の変化日ということでしょう。ドル円がいったんそこで、頭を打つということを示唆しているように、思えます。
ドル円の実勢レートは、この抵抗帯下限に沿って、逐次上昇していく公算が高いのです。
では、それが本当に可能な根拠は、あるでしょうか?

★日本勢の米国債投資が積極化する。
ドル円が7月上旬まで上昇基調を維持するとしたら、誰がこれを主導するのでしょうか。
恐らく、日本の機関投資家です。
彼らは、ただでさえ、運用対象不足にたいへん悩まされています。
REITではとても市場規模が小さく、彼らの膨大な資産運用の受け皿としては物足りません。
株式は、冒頭で述べたように、どうしても新年度入りしばらくは、彼らの資金運用計画が決定されていませんから(5月頃でしょう)、買うとしても打診買いの域を出ません。
しかし、債券は違います。確定利回り商品ですし、稟議は簡単にとおります。ましてや、それが米国債であればまったく問題ありません。
すでに、その動きは始まっているのかもしれません。
米国連銀の利上げが、4月あるいは6月にあろうが先送りだろうが、国内機関投資家の行動原理としては、それで多少の積極性の違いはでてくるかもしれませんが、どちらにしても米国債買いが拡大していくことはほぼ間違いないでしょう。
これは、米国にとっては、ファンダメンタルズに問題がなく、世界の金融市場の波乱も沈静化してきている中で、利上げの基調の元で、米国長期金利が停滞を続けるということを意味しますから、米国株にとってはまたとない「ぬるま湯(ゴルディロック)状態」を約束することになるわけです。
米国株は4月前半の鬼門を抜ければ、基本強いでしょう。
ドル高の分、米国株は割りを食うことになりますが、利上げ局面で長期金利が低いままに留め置かれるのですから、両者相殺で問題ないと推察されます。
一方日本株は、待ちに待ったドル円反発局面になりますから、俄然日本株上昇の機運が高まってくるはずです。

★ターニングポイントは、5月上中旬。
この理想的なシナリオに突入していくターニングポイントはいつでしょうか。
恐らく、5月中上旬であろうと推察しています。
それが、恐らく先述の変化日、5月16-17日、19日と、あいついでこの時期、変化日を経過することでわかります。
この5月上中旬、安倍政権は経済政策を含めて「1億総活躍プラン」の取りまとめをすることが予定されています。
5月26-27日の伊勢志摩サミットに向けて、前回のG20で決定された、各国の「財政出動」の努力という公約に応えるわけです。
日本株は、ドル円という足カセが解除されるのであれば、あとは政策一本で突破口を開くしかない状況です。
7月の選挙予定も踏まえて、この5月上中旬の政策のアドバルーンが、相場つきをがらっと好転させる公算が高いと読みます。
機関投資家が、2016年度の資金運用計画が決まって、ようやく本格的なアクションをとり始めるときです。(外債投資は、4月から始めているでしょうが、株は5月以降です)

★鬼門は4月11-12日の変化日経過のみ。
こう考えますと、目先4月11-12日に予定されている変化日だけが、鬼門ということになります。
もちろんGW直前にも、連休前のポジション落としという動きがありえるので、油断は大敵ですが、こうしたカレンダースケジュールを勘案しますと、先行買いを始めるマネーも出て来るのではないでしょうか。
3月30日の変化日を経過した今、4月1日の雇用統計から1週間が、なんといっても一番の鬼門です。ここだけをクリアすれば、後はかなり楽な相場が想定できそうです。
この期間の下げを克服することが、当面最大の課題ということになるわけです。
もっとも日経平均の場合、ドル高・円安が進行することはメリットですが、肝心の米長期金利が上がらないということですと、両者相殺で、指数がとんでもない上昇加速をしていくという事は、考えにくいかもしれません。
米国主要株価指数が、ドル高のデメリットと、長期金利低迷というメリットの両方で相殺されてしまうのと逆です。
どちらの指数も結果、強いでしょうが、騒然となるようなブル局面のイメージではないかもしれません。
ただ、こういうときには、個別銘柄の物色がより過激になっていくわけですから、個人投資家にとっては、またとないリターン追及の局面が夏場まで続くでしょう。

~以下は、4月2日に会員向けに配信した週報の内容からの抜粋です~

★4月1日の雇用統計と米国市場の反応。
米国雇用統計は好調な内容でした。
数値に関して専門家の解釈は硬軟いろいろですが、市場の反応としては、明らかに第一次反応は利上げを意識して嫌気、その後の第二次反応は、切り返して値幅をもった上昇で終わるという結果になりました。
専門家の意見はともかく、市場が示したことは、長期金利の反転上昇、米国主要株価指数のかなり明確な上昇ということで、利上げのネガティブな側面は織り込み済み、あるいは利上げそのものを好感したという結論になります。
これで、4月に利上げをしようと、6月に先送りになろうと、関係なくなったということです。
金融政策が米国株に悪影響を与える公算は、ほぼなくなったと結論づけて良いでしょう。
そのなかで、ダウ輸送株が下げているのは、気になりますが、下ヒゲが長いこと、そして終値ベースでは横這い、いわゆるフォロースルーを形成しているわけですから、まだこれが横一線の持ち合いが続くかぎり、米国市場全体がどんどん上昇していくということはないでしょうが、深い調整というものは今のところは回避されている、とみてよさそうです。
ただ、ダウ輸送株は3日足が、コマ足ながらブルーですし、MACDがマイナス圏で推移し始めたので、『金斗雲方式』では、売りシグナルが点灯してしまっていますから、引き続き注意が必要です。
「戦略方針」は、「警戒モード、キャッシュ比率2割」でとりあえず週明けを迎えることとしました。
東証REIT指数、ドル円、日経平均とすべてが現時点では「売りシグナル点灯中」ですから、要するに、基本的には新たな投資を積極化させるような局面ではないことは間違いありません。
とくに、東証REIT指数、ドル円、日経平均はいずれも25日足がブルーに暗転していることから、「ハザード期間(災厄期間)」に入っています。引き続き、十分注意が必要です。

★次は、1日の東京市場が急速に切り返せるかどうか。
米国市場は曲がりなりにも、30日を変化日として、月間のアノマリーとしての、4月前半調整入りとなっています。
それは、雇用統計とそれに対する反応から、値幅調整ではなく、日柄調整になりつつあると判断できます。
が、15日が米個人投資家の連邦税支払い期限ということで、まだ株の換金売りが断続的に行われていく期間としては、十分残っているので、この点からも注意が引き続き必要です。
翻って東京市場ですが、問題は週末に極端な下落となったことに対して、週明けにどれだけ急速に切り返すことができるかです。
国内機関投資家が、新年度入りから、一斉に「売りから入ってきた」という懸念がそのまま現実になったわけですから、まだこの傾向は続くとみるのが自然です。
変化日が、先述通り、12-13日ですし、ちょうど月間のアノマリーとしては一番きついところを通過するわけですから、予断は許しません。
幸か不幸か、その序盤でかなり異状で極端な急落となったことから、下げても、次第に下値が切り上がっていく過程になりやすいだろうということも考えられます。

★急落した原油価格。
週末、米国株式市場が上昇したのに対して、まったく違うロジックで動いたのが、原油先物市場でした。
これは、先日指摘しましたように、おそらくマクロ経済的なものを反映した動きではなく、極端に産油国の議論に振り回されているのでしょう。
1日の相場でも、欧米市場が当初下げていたのは、この原油が3%以上の下落をしていたからです。
雇用統計発表で気を取り直し、原油の急落を見捨てた格好で、米国株市場は上昇に転じ、米国債は反落に転じた経緯をたどっていますから、原油と、株・国債は別の動きをしていることになります。
原油は8日に予定されている産油国の事前協議を一つの転換点としていると推察されます。
ここではなにが出ようと、あまり原油価格の押上には寄与しないという市場センチメントのようですから、逆に相場はそれが完全に織り込まれるのは、8日当日でしょう。
かえってそこから原油は買い戻しになっていく公算が高いと見ています。
20日ごろには、正式な会合で増産凍結ということに着地しようとしているのでしょうから、そこに向かって、原油も上昇基調をたどるのではないか、と思っています。
いずれにしろ、あまり現時点では株や国債は、従来のように原油の変動を気にしてはいないということが伺えるので、金融市場を揺るがすような材料にはならなくなっていくでしょう。
現実問題として、日経新聞の報道によりますと、ヘッジファンドは1月の安値以降は、記録的な原油買い戻しを行っていることが明らかになっていますから、その分の利益確定売りが直近では出ていたということでしょう。

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