半導体銘柄の胎動(ブル相場の最初の「のろし」が上がる)

2016/02/01


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▼ブレているのは市場だけ。
年初から思わぬ下落のきつさに市場では悲鳴が上がりました。
昨年末の想定では、変化日を1月18-19日としましたが、おおむねこれは正確だったといえますが、その間の下げ幅は、想像を超えるものでした。
一時、市場では世界的な景気悪化を背景に、もっと株式相場が下がるのではないかといったような悲観論に傾斜していました。
要因は原油安が下げ止まらないことと、中国市場が大波乱となっていたためです。
これらの解析については、これまで日報や週報で詳しく縷々解説してきましたのでここでは割愛します。
要するに、市場が勝手に上に下にとブレていただけです。世界の方向性を決定する米国連銀は、まったくこの間ブレていません。
原油下落、中国株下落も、これを中国や世界の経済ファンダメンタルズがひどく悪化していくということと、直結させて考える誤りを冒しているからです。

▼今年の見通しの整理。
ここで今年の相場見通しを改めて確認しておきましょう。
以下の通りです。

1.米国連銀の利上げが続く。そのペースが緩慢となって、1-2回に留まるか、予定通り3-4回になるかは、不明。それによって、株式相場の低迷時期が異なる。ペース緩慢なら、株式相場の低迷(往来相場)がそれだけ長引く。予定通りなら、次第にブル相場(業績相場)が始まる。

2.米10年国債利回りは、これに伴って、緩慢なペースなら2.5%が最高水準。予定通りなら3%を目指す。

3.これと連動する日経平均は、緩慢なペースなら昨年12月高値20012円が限界。3%なら、24300円前後まで上昇が可能。

4.以上のような環境から、ブル相場(業績相場)に向けて、先行的な業種・銘柄が次第に上昇トレンド奪回に動きだす。その大前提は原油・非鉄など国際商品市況の上昇。年間を通じて、原油は65ドル前後までの上昇があってもまったく不思議ではない。

5.過去の原油相場暴落後に、日経平均が上昇トレンドを見せ始めたケースから換算すると、東京市場は早ければ3月、遅ければ夏場にはその動きが顕著になるはず。

6.すでに、裁定買い残が2兆1000億円台まで縮小していることから、市場にはまともに空売り崩しをする力はもはや無い。この裁定買い残の積み増しが限界に達したところが、前半の往来相場(低迷)のピークになる。裁定買い残の積み増しの限界は、今回の例からみて、3兆5000億円前後では要注意としたほうが良さそう。(ブル相場では、4兆円超えもありうる。過去6兆円以上だったこともある。)

7.これを日柄で目安をつけるとしたら、短い22-23日周期で2月1-2日が一番早い、剣が峰になってくる。ここで足踏みするか、押しが入る可能性には注意が必要。最終的には大きなダメージにはならない。このときは、ちょうど2月7日から中国が旧正月入りとなり、10日価格抵抗の「ねじれ」が発生するので、2月第一週から第二週で、東京市場が戻り一巡となりやすい。

8.東京市場の戻り一巡は、25日移動平均線(或いは25日足)の水準と目され、ちょうどそれは「見なしネックライン」としている1月8日・13日の17697円・17715円とも同水準である。このハードルが今回最初にして最大のものなる。

9.このハードルを突破すると、日経平均32-33日周期で換算した場合、3月3-4日が次の変化日になる。このタイミングまで、東京市場も一段上昇をしているはず。この変化日の直後、つまり月間のアノマリーでは3月4日~11日にかけて、押し場があると想定されるので、よくよく注意が必要になる。その後に、連銀の利上げ判断の有無を控えており、本決算を控えた期末であり、国内機関投資家は次第に動きを止めてくるタイミングでもある。

10.さらにこのハードルを突破した場合、原油安効果が相場や経済指標にはっきり現れてくるのが、この同じ時期であることから、相場が一段上昇を加速させることも可能になってくる。原油など国際商品市況の上昇が顕著になってきていれば、株式相場の上昇の加速がさらに容易になる(米国株指数がとくに強いはず)。

11.今年前半のヤマ場は、4月になる。日経平均週足では、価格抵抗の「ねじれ」が4月15-18日と想定される。ちょうど15日は米国連邦税申告期限であることから、この前に米国個人投資家の株の換金売りがかさむ局面である。従い、GWを控えた東京市場でも、いったん今年前半の相場が終息するタイミングと考えておいたほうが良い。

▼先は長いが、注目しおくべき業種。
年後半の相場想定は、前半このようなシナリオ通りに進捗するかどうかでまた変わってくるでしょうが、概ねこの流れであるとしたら、今年一年を通じて最もパフォーマンスを上げる業種は、昨年後半以来、もっともダメージを受けた、景気敏感(シクリカル)系であることは明らかです。
とくに先行性の高いディープ・シクリカル業種(半導体、電子部品・機械部品、資源、鉄鋼、非鉄、化学、商社、海運、重機など)の動きには注目しておきましょう。
これらの業績は落ち込んでいるものが多いわけですが、シクリカル銘柄の最大の買い場が「赤字で買え」と歴史的にも言われ続けてきたように、業績や景気動向より遥かに早く株価が動き始める特性があります。
それは、値段が上昇し始めるよりも先に、数量が増大し始めるほうが早いからです。

▼すでに、半導体に火がつき始めた可能性。
昨年12月の分の、国内半導体製造装置BBレシオ(受注と出荷の除数)は、分岐となる1を突破。

(国内半導体製造装置BBレシオと日経平均)
@・・・図表割愛。

今週は、アップルショックでスマートフォン需要急減ということから、アルプス電気をはじめ、大手電子部品銘柄が軒並み滑落するという相場展開でした。
ニュースやメディアを見ても、エレクトロニクス需要の減退一色です。
果たして本当にそうでしょうか。
業績相場(ブル相場)が始まるときの1番バッターのうち、半導体はその有力な一つであり、製造装置部門のBBレシオが1を超えてきたということは、すでにそれが始まっていることを意味します。
BBレシオは、3か月移動平均値です。当然、日経平均やTOPIXのような全産業の総合株価指数とはタイムラグがあります。
過去見てみれば、このBBレシオが反転して、1を超えてからは、確実に総合株価指数が上昇局面入りをしていたことが確認できます。
それが始まっているのです。
おそらく、この半導体製造装置の立ち上がりは、今年好調が予想されている北米自動車消費なのでしょう。
また、忘れてならないのは、7月(?)と目されているアップルの新製品投入も、今後はっきりしてくるでしょうから、スマートフォン需要も終わったわけではないのです。
両方とも、今年のクリスマス商戦にかけているでしょうから、そのためには、少なくとも7月当たりの夏場までに、半導体など部品の入荷を確保しておかなければなりません。
その立ち上がりが、すでに製造装置産業に出てきているという解釈ができます。
この流れは、当然工作機械部門にも及んでくるでしょう。
原油→日経平均の時間差理論から言っても、3月には原油がかなりはっきり上昇してきていることが確認されてくるでしょうし、日経平均そのものの上昇トレンドが確定しているはずです。
この一番早い動きを始めた半導体を見て、いわゆる景気の先行業種であるその他の部門の銘柄にも今後は注目しておく必要があります。
さてその渦中の半導体製造装置銘柄ですが、現実に、スクリーン7735、アドバンテスト6857、東京エレクトロン8035など、名だたる大手の半導体製造装置銘柄が、25日足をブレイクしており、上昇トレンドを奪回しています。
当然、同じディープシクリカル銘柄では、山陽特殊製鋼5481のような、鉄鋼・非鉄素材にも、25日足奪回というものが出始めています。
まだまだ25日足下、あるいは安値更新状態になっているものが多いですが、今年の相場が、金融相場から業績相場への移行期だとすれば、(すでに連銀が利上げを開始しており、ペースの程度こそあれ、スタートは切られている)当然、このディープシクリカルから飛び出してくるのがセオリー。ポートフォリオの一角に、逆張りでこうしたディープシクリカル銘柄に片足を入れておく必要があると、考えます。
個別銘柄の詳細については、日々のコンテンツのほうを参照ください。
このベンチマークとして、敢えて挙げておくとすると、東京市場で購入できる『野村原油
ETF 1699(現在、NY原油がベースの模様)』と、『WTI原油ETF 1671』が比較的出来高を伴っているので、売買しやすい。
もう一つ『ETFS原油 1690』があるが、出来高が少ないので、取り扱い注意。
いずれにしろ、今年のブル相場入りを決定づけるのは、原油市況であると考えています。

▼以下、個別銘柄のピックアップ並びに解説は割愛。

以上

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