連銀の利上げと株式相場についてのシナリオ考察。底入れ・ブル入り名銘柄一覧。

2015/09/14


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※以下は、9月11日・土曜日に増田経済研究所会員向けに配信した黄金週報の抜粋文です。

★連銀の9月利上げシナリオ。
ここから2週間、市場関係者にとっては非常にポジションを取りにくい局面になってきます。
カレンダースケジュールは、16-17日に米国のFOMC、その直後、日本はシルバーウィークで5連休となり、市場は動きません。
しかし、FOMCで利上げが行われるか、10月を示唆するか、それともやはり12月まで先送りか、でまったく話が違ってきます。

★イエレンダッシュボードは、9指標のうち3つがサブプライムショック以前より改善。
9日に発表された、米国7月の求人・労働移動調査JOLTSは、雇用環境の力強さを示しました。
7月末の求人件数は、市場予想を大きく上回る580万件と、2000年ITバブル以来の最高水準でした。
イエレン連銀議長が、金融政策判断のベースにしているといわれるイエレンダッシュボードは9つの指標で構成されていますが、最新データでは、求人率、解雇率、非農業部門雇用者数が、サブプライムショック以前より改善。
失業率もショック前の水準に戻りました。
市場では、この状況は労働市場逼迫の傾向になっていると解釈されており、この状態が続くと、普通は賃金上昇が起こってきます。
先般の議会証言で、「物価上昇率がまだ十分でないのに、なぜ利上げを急ぐのか」と質問され、イエレン議長は「上がってからでは遅いのです。」と明確に答えています。
これが、米2年国債利回りがじわじわと上昇してきている理由です。(しかし、あくまでじわじわ、という程度です)

★市場における、利上げの確率観測。
今のところ、9月利上げを見込んでいる比率は、9日段階で26%。
市場ではまだ、「9月はないだろう」という意見が多いわけです。が、万一、もしかしたら、という気が潜在しているのも事実です。
また、9月にメッセージを送り、10月(記者会見の無いFOMCですが)に利上げするというシナリオも観測されています。必要とあらば、10月利上げの場合、記者会見を急遽開けばいいだけのことです。
どちらにしても、早期利上げという観測シナリオですが、これと12月まで先送りシナリオとで、市場は非常に悩ましく思っている状況です。
海外からは、IMFが利上げの来年への先送り勧告などに見られるように、常識的な意見として、利上げ先送りが妥当というのがほぼコンセンサスになっています。
が、今年発生した市場の混乱の最大要因が、そもそも米国が利上げをぐずぐずしていたことによる、方向性の不透明感によるものであったことは明らかです。
相場という観点から言えば、直接的な爆弾となった新興経済国家通貨の連鎖暴落も、この歯止めのためには、ドル高に終止符を打つことが急務であり、それには、ドル高期待で積みあがった金融市場のポジションを反転させる必要があるわけで、一番簡単なのは、過去の例からいって、米国が利上げをすることによって、この投資行動がドルの利益確定(織り込み済み)をきたし、一気にドル安、新興国通貨反騰という逆回転を引き起こすことが可能なのは明らかです。

★FOMCで早期利上げ説決定的な場合、逆に先送りの場合。
要するに、FOMCで米国の早期利上げ(9月、ないし10月)か、先送りかで相場が大きく違ってくると思われるわけですが、今のところ多数派は、先送り、という認識でいます。
従い、そうではなく、「早期利上げ」の場合に備えておく必要があるでしょう。
先送りであれば、今のような相場展開がずっと続くということです。指数はしっかりはするでしょうが、まだ波乱含みですし、少なくとも上値をどんどん取っていくという事は、ありえない、という結論です。利上げまでそういう状況が続きます。
が、今、少数派である早期利上げという場合、サプライズになりますから、この場合の相場展開をあらかじめ、想定しておく必要があるでしょう。
個人的には、恐らく9月利上げ、あるいは10月利上げ示唆であれば、株式相場は、まず一時反応では、急落するはずです。
ドル円は、シカゴ投機筋の円売りポジションがほぼ払底状態となっていますから、一気に積みあがり、ドル急伸となるでしょう(しかし、125円を超えることはないと思っています。)
そして第二次反応として、そこから株は急反騰ということになるでしょう。
ドルは、逆に頭打ちで高原状態の持ち合いにはいるか、緩やかな長期下降トレンドにはいるはずです。
従い、先週、先々週と同じく、第一次反応としての株のこの下ブレに、投げたり、狼狽して売ってはいけません。直近の東京市場における急落とV字反騰と同じ羽目に陥るだけで、そのたびに投げていては、損ばかりかさんでしまいます。
中間反落に終止符を打つ波乱ですから、ここで相場から降りてはいけません。

★日銀は金融緩和をするか。
市場ではつとにこの期待が大きくなってきています。
黒田総裁は、サプライズを起こしたい人ですから、市場の期待通りの判断をしないでしょう。
考えられるケースは、来週のFOMCで、米国が利上げをした場合、先述のように、金融市場はサプライズから急落し、その後急反騰という、激しい波乱になると想定されるので、これに対して、バズーカ3を撃って来るということは十分に考えられるでしょう。
もちろん、これは10月の日銀会合で行われるはずです。
教科書的には、米国が利上げをするなら、日銀は虎の子(今回バズーカを打てば、ほぼ最後のものになるだけに)はできるだけ温存してもよいという解釈でしょう。
あるいは、米国が利上げを先送りするなら、日銀はバズーカを打つ、というのもこれも、教科書的な解釈です。
が、今回は米国が利上げをするというのは、世間一般、海外のコンセンサスも、利上げ先送り期待が多いので、非常に金融市場にとっては先述通り、一時的なショックになりやすいわけで、この観点から、日銀はむしろ米国が早期利上げに踏み切った場合のほうが、バズーカを打ちやすいのではないか、と考える次第です。
週明け早々に、日銀会合があり、そこでこのバズーカ3を発動するのではないか、といった期待が東京市場にはあります。実際、金融株が大きく反発したのは、その期待からでしょう。
が、FOMC前に日銀が動くということは、まず考えられません。もちろん黒田総裁のサプライズ好みという観点からすれば、もっとも意外感のあるバズーカ3発動のタイミングは、週明け早々の日銀会合だということになりますが、個人的にはさすがにそれはしないだろう、と思っています。

★米国利上げで、一時的ショックはあっても、それは長期化しない。
先述のように、仮に連銀が早期利上げをするという場合、第一次的反応は株の急落だとしましたが、それは、長期化する恐れを指摘する人も多いのです。
が、それはないでしょう。
なぜなら、連銀の利上げは、まだ、バランスシートの均衡縮小を行うことではないからです。
均衡縮小、ということであれば、要するにばら撒かれたドルを回収するという動きです。
しかし、そうではありません。
3%近くまで利上げが進むまでは(GDPの期待成長率と同じ水準)、利上げは単に、緊急避難としてゼロ金利にした異常事態からの正常化にすぎず、連銀そのものの財務状態を縮小均衡させる効果は無い、ということです。
流動性事態はまだ十分供給を続けるのだ、ということを連銀が意思表明し、市場に懇切に説明すれば済むはずです。

★秋は、米国の金融政策転換とともに、日中で財政・経済対策への動きが積極化。
10月に入りますと、中国は例の五ヵ年計画策定の討議が五中全会で行われます。
日本も、来年の衆参ダブル選挙に向けて、本格的な経済政策発動が試みられるはずです。
安倍首相は、彼岸の安保改正法案を通したいのであれば(17日採決という見通しです。その後になりますと、大型連休ですから、また勘違いした向きが国会前で愚かな戦争法反対、のデモをするでしょう。坂本龍一も吉永小百合も、頭がどうかしたんでしょう。こうした反対デモを避けるには、17日採決しかありません。)、当然党内、国会内の地盤を固めようとするでしょうし、その一番大きなものは、恐らく消費増税議論の先送りでしょう。
今のところ、消費税強行という旗を掲げたままですが(そのかわり税還付というカンフル注射を打とうとしています)、政局によっては増税の旗をいきなり降ろすということも十分考えられるでしょう。
いずれにしろ、安倍政権は補正予算をはじめ、経済重視のスタンスを鮮明に出してくるでしょうから、9月中間決算と通期予想の上方修正とあわせて、秋は夏場からの大荒れの相場からの脱却のチャンスとなってくるはずです。
そのためにも、米国の利上げが9月、遅くとも10月に断行されれば、少なくとも金融市場が一番嫌がる不透明感は、すべて払拭されることになり、なにをすればいいのかが決定します。
市場関係者も、ポジションをどうするべきか、悩んでいるところですから、利上げさえあれば、迷う必要はなくなるわけです。
相場のトレンドは、上昇に確定します。
すでに、TOPIXは、9月8日の安値でも、8月25日の安値を割っていないわけですから、(日経平均は軽く割ってしまいましたが)TOPIXこそが東京市場を正確に代弁しているのだとすれば、すでに二点底は打ったということになります。
ベンチマークのトヨタ自動車が8月28日前後の戻り高値を抜いていることから、事実上日本株は底入れを完了していると判断してもよいわけです。
あとは、利上げの有無で、まだしばらく上値を取れない状態が続くか、上値を取れる環境になるかが決定されることになります。

★「底入れ完了→ブル局面入り」の銘柄一覧。~「先導銘柄リスト」改め、「赤備え銘柄リスト」。
そのために、黄金・チャンピオン銘柄リストの母集団から選抜してリストアップしているものが、「先導銘柄リスト」です。
中期保有に耐えられると期待する、リード的な銘柄ということです。
今回から、従来の「先導銘柄リスト」という名称を改め、「赤備え銘柄リスト」に変更しました。
黄金・チャンピオン両リストから選抜した「精鋭」のリストと言う意味を込めましたが。大化けするものがでてきてくれるでしょうか。

さて、その改め「赤備え銘柄リスト」ですが、週末大引け時点で、底入れが完了(8月25日安値と9月8日安値の間の戻り高値を突破)、ブル局面突入(25日足奪回)の2条件を満たした銘柄を列挙してみます。
完全に満たしていないものも含まれますが、時間の問題というケースに限っています。

(以下、順不同)
東電9501
オカモト5122
日本トリム6788
川崎汽船9107
東亜建設1885
大阪チタニウム5726
GMOペイメント3769
あいHD 3076
ホシザキ6465
ディップ2379
FPG 7148
アウトソーシング2427

第一集団から、週末大引けスタートした第三集団まで、織り交ぜて一覧しました。
ここが、赤備えの中で、もっとも先行してブル局面入りした、あるいはしつつある銘柄ということになります。
今後も、日々この点をチェックしてお知らせします。

(注釈:このうち、ディップは週明け14日の相場で、大幅反落していますので、取り扱い注意。)

以上

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増田経済研究所
増田経済研究所が、今週の東京株式市場の動向を展望します。米国を中心とした国際情勢を踏まえ、誰が今、何を考え、我々個人投資家はいかに対応すべきなのか、分かりやすく解説します。
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商号等:有限会社増田経済研究所/金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第1069号

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