増田の仮想運用、「本戦モデル」は、年初から36%のパフォーマンス。

2015/08/10

▼雇用統計と週末のSQ。
常々指摘している月間のアノマリーというのがあります。
雇用統計前後で小天井、SQ前後で反落によるボトム模索というパターンの繰り返しです。一応、そのアノマリーがある、という前提できていましたが、どうもこのシナリオは変更しなければならないかもしれません。
つまり、「月間のアノマリーが今回は効かない」というシナリオです。
雇用統計ですが、そこそこ強い数値だけれども、予想には達しなかったという結果でした。
市場では過半のプレイヤーが9月利上げ説に傾いていますが、この「時期の決定」に至るほどの強さは、雇用統計には見られませんでした。
ただ、例年夏場には弱いはずの雇用統計が、一向に悪化してこないという観点からすれば、十分9月利上げの可能性は示唆したということも言えるでしょう。
この状況で、雇用統計発表前の東京市場のオプションの状況を振り返れば、21000円のところに1万7000枚のコールの建て玉に集中していました。
プットはからからで、ありません。
ということは、1万7000枚のコールを買っているということは、同じ数だけコールを売っている人がいたわけで、今回の雇用統計で、この人たちは大変苦しい立場に追い詰められる可能性が高くなってしまいました。
つまり、買戻しです。
週末、雇用統計を受けた米国市場は下がりましたが、大した下落率ではありません。また、ほんとうに9月利上げ説が強まったので、米国株が下がったのかはどうも不透明です。
2年・10年米国債利回りは低下しているからです。株が下がったから低下したのだ、とも考えられますが、それはあまり説得力がありません。
またドル円、ユーロドルも伸び悩みのままです。
ということは、雇用統計が決定的な強さではなかったことで、長期金利が低下し、株が嫌気し、ドル円も伸び悩んでむしろやや軟化したと考えるほうが、自然な解釈のように思います。
だとしますと、株式市場は目先最大の課題である利上げが、9月ではなく、12月であると多少「余裕」を感じ取ったのが、週末の米国市場だったという解釈が成り立ちます。
ということは、例のまだ1ヶ月は相場が延命されている、ということに話が符号してきます。
この場合、先述の東京市場のオプション市場において、直接、売り方は、売りたてたコールを買い戻すか、日経平均など指数先物でヘッジ買いをするか、どちらかということになりますが、日経平均はご存知のようにファーストリテイリング9983やファナック6954など、値ガサが800円、1000円というとんでもない大幅な値動きを平気でしますから、とてもではありませんが、ここからはびくびくして相場上昇に怯えなければならない状態だけに、非常に売り手としては苦しい立場におかれていることになります。
日経平均で言えば、200-300円くらいの「のりしろ」ではとても安心できないでしょう。
つまり、日経平均で20700-20800円あたりまで上昇しているわけですから、コールの売り建てを買い戻す衝動に駆られやすいということです。
とても、21000円が近づいたら手仕舞うといったような悠長なスタンスではいないはずです。
週末の米国市場が下がったということ、9月利上げは濃厚であるものの、まだ決定的な強い経済指標が出てはいないということで、週明け、売り方としては、東京市場が多少とも株価下落となると期待しているとすれば、そこでなんとか売り建て玉の縮小をはかろうとするのが、合理的な判断ではないでしょうか。
つまり、週明け、この米国株安を受けて、東京市場が下がったとしても、それは限定的になり、下落幅はあまりたいしたことにはならない、ということです。
これと、今週末のSQとが微妙にからんできます。
日経平均は週末すでに、20700円まで上昇してきていたことを勘案すると、週明けからSQまでの5日間は、指数が上げ調になる可能性がきわめて高くなったということになります。
6月のSQで今年一番高いSQ値20473円でしたから、すでにこれはインザマネーの帯域です。ここで上がるとなると、コールを売り建てた人たちが一斉に買い戻しに入るパワーだけで、今回のSQはさらに上値を取って、今年最高のSQ値をつけにいくことになります。
こうなりますと、夏枯れ相場といいながら、お盆は意外に相場が高いということになります。
月間のアノマリーが崩れてしまえば、その流れは次のアノマリーが発生する9月上旬まで、一調子の上昇局面になってしまうという、買い手にとっては願っても無い好環境が訪れることになります。
この可能性も含めて、週明けの相場を見ていきましょう。

▼黄金・チャンピオン銘柄リスト⇒先導銘柄リスト⇒編集長の本戦モデルの見方。
黄金・チャンピオン銘柄リスト(母集団)、そこから抽出して、ポートフォリオを構成するのに最もホールドに耐えうる候補銘柄のサンプルリストである「先導銘柄リスト」、さらに、わたしが裏側で、これらの銘柄の有効性をチェックするために、仮想運用をしている「編集長の本戦モデル」と、三つの種類のリストを公開しています。
「編集長の本線モデル」は、わたし自身の実験的な仮想運用でしかありませんから、業務として会員に積極的に開示・解説するべきものでもありません。実際、この2週間ほどは、かなり「手抜き」をしており、業務の合間にメインテナンスがおろそかになってしまった経緯があります。
ただ、ふだん公開しないこの「編集長の本戦モデル」を閲覧に供したのは、実際の運用のパターンを知っていただきたいからです。
黄金・チャンピオン銘柄リストは、投網の役割を果たします。
母集団です。
そこから、できるだけ投資期間を長く、ホールドで、パフォーマンスをあげられる銘柄を判断し、ピックアップして、実際のポートフォリオの中心的な部分に据えます。
当然、保有している間に、パフォーマンスに明暗が分かれますから、悪いものは切っていきます。
結果、ポートフォリオの中核には「先導銘柄リスト」のような持続性のある強い銘柄を「残すように」するわけです。
これを繰り返していくうちに、「本戦モデル」のような結果は自動的に生まれてきます。
黄金銘柄リストで4%前後、チャンピオン銘柄リストで10%前後というのが、年初からの現時点の平均パフォーマンスです。売買した銘柄数が非常に両方とも多く、試行錯誤をこの母集団でしているわけですから、当然平均すればパフォーマンス比率は低くなります。
昨年の黄金銘柄リストの83%のパフォーマンスは、偶然、数倍になった小型成長株が多かっただけでしょう。
これに対し、「先導銘柄リスト」は、1ヵ月とたっていませんが、7月13日スタート分や29日スタート分はいずれも、4%、7%、10%、13%と、ネット損益でも指数に対して圧倒的にパフォーマンスが良いのがわかります。
こうした強いと思われるものを分散で買い、ホールドしているうちに、弱くなったものを切るという、誰でもできる手法ですが、これを随時繰り返しているうちに「本戦モデル」のように、年初から36%のパフォーマンスになっている、という結果が自動的に発生してくるわけです。
この「本戦モデル」は、セーラーで大幅利益を取りっぱぐれ、免疫生物研究所やHUGの大幅な損切りを入れても、年初からの起算では36%のパフォーマンスで進捗しているわけです。実際に「黄金・チャンピオン銘柄リスト」の母集団、そしてそこから抽出した「先導銘柄リスト」に資金集中をしてメンテナンスをしていけば、誰でもこの「本戦モデル」のパフォーマンスは達成できているはずです。
運用には、知識や経験が必要ですが、その部分は、投資顧問として当研究所が、素材や仕組みを、チャートソフトに始まり、わたしのような人間が書き物で解説を加えることで、補完しています。
あとは、会員が自身で、この単純にして合理的な手法を持続できるかどうかにかかっています。
ぜひこうした観点で、都度閲覧に供している三種類のリストを、見ていただきたいと思います。
現時点で、「本戦モデル」に適用される候補銘柄を提示した「先導銘柄リスト」のうち、買い提案以降一番上昇率の高いのが、ITメディア2148の+44.4%、神戸物産3038の+37.4%です。
一番パフォーマンスの悪いのが、乃村工藝社9716の+0.6%です。

以上

増田経済研究所
増田経済研究所が、今週の東京株式市場の動向を展望します。米国を中心とした国際情勢を踏まえ、誰が今、何を考え、我々個人投資家はいかに対応すべきなのか、分かりやすく解説します。
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